田中杏子のリアル・モード「denim diversity」
デニムがさまざまな解釈でランウェイを席巻した2022年春夏。かつてワークウェアとして親しまれてきたデニムがモードと出合い、エッセンシャルかつボーダーレスなアプローチが目立った。田中杏子がピックアップした最旬デニムを味方に、エネルギッシュなマインドで着こなして。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2022年4月号掲載)
genuine mode
denim diversity
新たなフィールドに踏み出しそう
ブランドの歴史を再解釈し、より一層プレイフルな佇まいに仕上げたグレン・マーティンスによる新生ディーゼル。ビジューやダメージ加工でキルティングを施したハイブリッドなデザインが、次のステージへと押し上げてくれる。
オンリーワンの個性を光らせて
ブルー×ホワイトがダイナミックなタイダイのセットアップはマインデニムから。メイドインジャパンの職人技が光るデニムは、手作業ため一点ずつ味わいが異なる。自由でリラクシングなシルエットをベーシックに纏うのが大人の嗜み。
スペクタルな存在感を放つ
まるでドッキングされたようなユニークな佇まいのトロンプルイユのセットアップ。アレキサンダー・マックイーンの特徴的なメリハリのあるボディデザインに、濃淡のあるパネル使いがグッと視線を集めてくれる。
ラフなシルエットに潜む可能性
オーバーサイズのジャケットにワイドシルエットのパンツがニュートラルな表情を生むセリーヌのデニムスタイル。ブランド名とシグネチャーの16のダブルロゴをあしらったタンクトップを合わせ、気品のあるユース感を漂わせて。
センシュアルな魅力を覗かせて
サンローランが提案するタフな女性像を彷彿とさせた今シーズン。脚をスラリと長く魅せてくれるハイライズデニムは、マニッシュなテーラードジャケットとの黄金コンビでパリシックを叶えて。端正なストラクチャーのデニムジャケットは、潔く一枚できめてセクシーに攻略。
リュクスとワークの共存
メゾンの卓越したクラフトマンシップを生かし、デニムをラグジュアリーへと昇華したルイ・ヴィトン。ミニマルな構造をイエローのステッチで際立たせ、フォーマルで女性らしい繊細な強さを強調して。
やんちゃなストリートガール
エッジの効いたレイバーパンツシルエットのデニムには、袖を短くしたクロップドフーディを合わせて。ウォッシュのかかったブルーとヴィヴィッドな赤のコントラストでストリートムードを加速する。
強く、ミステリアスな挑発
大きなフードとざっくりと開いた胸元がオーセンティックなボディ。デニムオンデニムのスタイリングにカットワークが施されたレザーベルトでウエストをマークして絶妙なバランス感を。
クリーンでピュアなブルー
ディオールのエレガンスを感じるワイドストレートシルエットのデニムは、マリア・グラツィア・キウリのデザインによるデニムライン「ディオール8」より。クロップ丈で足元にぬけ感があり、脚をより美しく魅せてくれる。スリーブレスシャツと鮮やかなシューズを合わせて、洗練されたカジュアルスタイルを楽しんで。
Photos:Yusuke Miyazaki Fashion Director:Ako Tanaka Hair:Kenshin Makeup:Nobuko Maekawa Model:Brownie,Elena Z,Liz P,Randelina,Tsubaki at Wizard Models Edit & Text:Shiori Kajiyama