田中杏子のリアル・モード「blown away!」
自然への敬意を感じるデザインやカラーリングのウェアが多く登場した2021年春夏コレクションより、彩り華やかなルックを田中杏子がピックアップ。ファッション界のターニングポイントとなった昨年を経て、ポジティブなアイテムとともに新時代の風に乗りたい。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2021年3月号掲載)
genuine mode
blown away!
相乗効果で加速するアイデンティティ
アレッサンドロ・ミケーレならではの表現で、予測不可能で不完全な美を魅せたグッチ(Gucci)。美しい自然界から着想を得たモチーフが施されたスパンコールジャケットとレースドレスを重ねて、自己表現を尊重するグッチのスピリットを体現。フラワー・ニューファンタジー
ファッションへのアート性が色濃く表されたセットアップはロエベ(Loewe)から。プレイフルなフラワープリントに、袖やパンツを大きく膨らませ誇張されたフォルムが、全身を優しく包み込んでくれる。
軽快な素材が生むフェミニニティ
軽やかなファブリックで、優しい動きとともに女性らしさを強調するサンローラン(Saint Laurent)のミニドレス。60年代を彷彿とさせるフラワープリントとリラクシングなシルエットに身を任せ、自らを解き放って。
洗練されたクラシカルエレガント
エレガンス要素に新たなエッセンスを取り込みながら、時間を超えたスタイルを構築したジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)。幾何学模様が印象的なセットアップは、柔らかなブルーとネイビーのコントラストで、今っぽいクールでノーブルな表情を見せてくれる。
アクアブルーで魅せる新コード
「イン・ブルーム」をテーマに、水を連想させるアイテムが目立ったバーバリー(Burberry)。人魚の尾がダイナミックに描かれたスリーブレスのトレンチコートや、生命力溢れるサメがプリントされたトップなど、躍動感のあるデザインで着る人にパワーを与えてくれる。
Photos:Takaki_Kumada Fashion Director:Ako Tanaka Hair:Tetsu Makeup:Yuka Washizu Edit & Text:Shiori Kajiyama