田中杏子のリアル・モード「one with nature」
自然を彷彿とさせるデザインやカラーリングのウェアが多く登場した2020年春夏コレクションより、田中杏子が気になるルックをセレクト。シティから抜け出して、大地の力強さを感じる世界の絶景とリンクしたファッションを楽しんでみて。(『ヌメロ・トウキョウ』2020年5月号掲載)
one with nature
Socotra Island
ソコトラ島
独自の生態系から生み出された絶景が世界遺産にも登録されたイエメンのソコトラ島。地上に残る最後の楽園として知られており、エキゾティックな樹木が生命力を放っている。
フラワープリントが施され、リラックス感漂うジバンシィ(Givenchy)のセットアップ。パワフルなボリュームショルダーで風を切って。
Mucangchai
ムーカンチャイの棚田
ベトナム国家文化遺産に指定されているムーカンチャイの棚田。ベトナムで最も美しい棚田とも呼ばれ、自然が織りなすグラフィカルなグリーンと、そのグラデーションに心奪われる。
大胆な肌見せでミニマルなシルエットに仕上げたグッチ(Gucci)のドレス。アジアを感じさせるビジューで煌めきをオン。
Antelope Canyon
アンテロープキャニオン
水の浸食で削られた峡谷に、太陽の光が差し込むことで浮かび上がる美しい地層。アンテロープキャニオンはネイティブアメリカン自治区内ということもあり、どこかスピリチュアルなムードが漂う。
ナチュラルカラーのジャンプスーツはフェンディ(Fendi)より。同系色のコートを合わせて、洗練されたトーンの切り替えで差をつけて。
Tunnel of Love
恋のトンネル
ウクライナにある緑の木々に囲まれた、通称「恋のトンネル」。3kmにわたって続く幻想的なトンネルは、恋人にまつわるジンクスもあり、大切な人と訪れたいスポット。
クチュール感漂うパワフルなルックは、ドリス ヴァン ノッテン(Dries Van Noten)より。シグネチャーでもあるフラワープリントとタイガープリントを掛け合わせたコントラストを楽しみたい。
Maroon Bells
マルーンベルズ
コロラド州に位置し、ふもとに清らかな湖が佇んでいるマルーンベルズ。四季の移り変わりによって色鮮やかな表情を見せてくれる。天気のいい日には、「逆さマルーンベルズ」を見られるかも。
マーク ジェイコブス(Marc Jacobs)のキャッチーな猫モチーフのニットトップに、大胆なカッティングのデニムパンツで可愛らしさを調節して。
Lac Rose
ラックローズ
バラの湖として知られる、セネガル共和国のラックローズ。水面が下がり鮮やかなピンクに色づく乾期には、塩分濃度が死海以上となり、プカプカと浮かんで遊ぶこともできる。
何層にも重なったニュアンスたっぷりのボリュームドレスは、ニナ リッチ(Nina Ricci)から。砂遊び用のバケツからインスパイアされたハットをかぶって、遊び心をプラス。
Photos : Takaki_Kumada, Aflo(background) Fashion Director:Ako Tanaka Hair:Kenshin for Epo Hair Studio Makeup:Kouta Edit:Midori Oiwa Fashion Assistant:Shiori Kajiyama