ダークロマンティックな「Sretsis」三姉妹の東京散歩 | Numero TOKYO
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ダークロマンティックな「Sretsis」三姉妹の東京散歩

ブランド設立15周年を迎える「Sretsis(スレトシス)」。クリエイティブディレクターのPim(次女)、Matina(三女でジュエリーライン「Matina Amanita」のデザインを手がける)、そしてKly(長女でブランドのブランドマネージメントを一手に引き受ける)が来日。渾身の最新コレクションについて、また大の東京マニアの3人がオススメするスポットを聞いた。

Pim - Matina - Kly 2
Pim - Matina - Kly 2
タイ出身の3姉妹がロマンティックでいて、ダークなエッセンスをほんのり加えた独特の世界観を表現するブランド「スレトシス」をスタートしたのは2002年。幼い頃お姫様ごっこやファッションモデルの撮影をまねたごっこ遊びなどを通して、美しいドレスを身近に感じながら過ごしてきた。次女Pimが三女Matinaのプロムドレスのデザインをしたことをきっかけに、ファッションの世界に本格的に足を踏み入れることを決意。ニューヨークにあるパーソンズ スクール オブ デザインを卒業したPimがクリエイティブディレクターとして、また長女で出版やビジネスについて学んだKlyがブランドのマネージメントを担当し、Matinaがジュエリーラインのデザインを手がけるという、3姉妹がそれぞれの持てる力を存分に発揮しながら成長してきたブランドだ。 2017年秋冬コレクションのテーマは大きく分けて3つ。そのひとつである「Sretsis Universe」(スレトシスの宇宙)では、ブランド独特の世界観が成層圏を超え、後戻りできないほど一気に広がったファーストインパクトを振り返るというもの。クリエイティブ・ディレクターを務めるPimがコレクションについて語ってくれた。 壮大な宇宙へ馳せた思いをデザインに落とし込んだシリーズでは、繊細なチュールにキラキラと輝く星や月などのモチーフを刺繍で施したドレスや天空の生き物とされるペガサスをあしらったニットなどが登場。「チュールドレスはインナーのスリップドレスと組み合わせて着たり、タートルネックを合わせたり、さまざまな着こなしを楽しんでほしいわ」 Sretsis Universe 「さらに『ストレシス』というブランドが、シーズンを超えて大切にしてきたものが何なのか、自分たちに問いながらコレクションを作る上で「Rebellious Classics」と「Lounge Indulgence」というテーマを作ったの」。そうPimが語るように、「Rebellious Classics」のシリーズにはリボンブラウスや、ベビードール、ハートモチーフなど、「スレトシス」のシグネチャーであるアイテムやモチーフが健在。 「クラシカルなアイテムに、私たちらしいツイストとして、刺繍やチュール使いを効かせたの。永遠の定番であるドット柄のフレンチチュールとマスキュリンなパンツやスーツを合わせるなど、クラシカルなアイテムをスイートでモダンに味付けしたわ。ソフトテーラリングのスーツは、クラシカルなシルエットながら、ストレッチを効かせているからとてもイージーに着こなせるアイテムよ」 Rebellious Classics また、女性美について掘り下げた「Lounge Indulgence」では、ハリウッド黄金時代のグラマラスなスタイルを彷彿とさせるアイテムがラインナップ。ひときわ目を引くのが色鮮やかなベルベットのドレスやスーツ。「これはBenjarongといって、五色を意味するタイの伝統的な磁器のこと。壁画や装飾タイルに用いられることが多いのだけれど、花や神話などをモチーフに描かれるこの美しい柄を特別なプリントテクニックで服に落とし込んだの」 Lounge Indulgence お次は、最新コレクションを含む「スレトシス」のフルラインナップを堪能できるフラッグシップショップほか、3姉妹がこよなく愛する東京のスポットをご紹介!

「スレトシス」が案内する お気に入りの東京名所とは?

Photos:Kly, Pim and Matina Sukhahuta (Tokyo spots)
Interview & Text:Etsuko Soeda

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