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Culture Post

「写真を撮ることの結論がでちゃいました」写真家・操上和美×永瀬正敏 対談 vol.3

Impossible Project Spaceにて行われた展覧会「a trip in death at my house 私の家の死を彷徨う旅」にちなんで開催された、写真家、操上和美と俳優、永瀬正敏によるトークイベントの様子を、全3回に分けて特別に公開。第一回目は、写真をはじめたルールを、第二回ではデジタル化が進む現代におけるフィルムの魅力を語ってもらった。最終回のテーマは「いい写真とは」。二人が考える、写真が撮ることの本質、そして、いい写真の選び方とは?
うまい写真ではなくて、いい写真を撮る意識
N:僕はミュージシャンに憧れます。常に音が体に住み着いていて、本物のミュージシャンは生きているだけで、そこに存在するだけでそのまま音楽ですよね。そうそう、僕はミュージシャンの友達が多くて、結構彼らは写真好きだったりするからよくカメラを持ち歩いている。それで、ビールを飲みながら何気なく写真を撮るのですが、それがかっこよかったりするんですよね。彼らが撮ったいい写真を見て、ずるいなって、いつも文句言います(笑)。
K:それは、写真が本当にいいのかわからないですよね。自分が撮った写真と違っていて"いい”と思ったってことは、永瀬さんが“いい”と思ったってこと。どうやったって、写真は撮れるから、一生懸命集中してこのポイントしかないんだと決めて撮ったものだけが写真ではないからね。被写体あってのものだとも思っているし。僕は、97%人物を撮っているんです。やはり人間と人間なので、どうコミュニケーションをとるか、どういう風にふたりで旅をするかを考えるんですね。旅というのは撮っている時間のこと。どう動けるかっていうのは、自分の頭だけでは考えられないんですね。やっぱりセッションなので、どういう言葉をかけて、どう近づいて、どう会話して、どこでシャッター切るかによって変わっていく。タイミングというのは、はじめから計算外の出来事。撮る前の日とかはすごく悩んで考えます。どうやって道を作っていくか、会話を切り出して行くのか。どうやって入って行くか。いろいろ考えて絵を書いたりもしますよ、コンテとして。でも実際に現場に行くとそれも全部忘れて、会った瞬間の気合いですね。音楽と同じで、どう距離をつめていくかはお互いあってこそ。
操上和美:すべて本人私物
永瀬正敏:プルオーバー¥37,800/UNDERCOVERISM( UNDERCOVERISM/03-5778-4805) ベスト¥82,950、パンツ¥87,150、ブーツ¥141,750/すべてANN DEMEULEMEESTER, ネックレス¥29,400/TAKAHIROMIYASHITATheSoloIst., バングル(右)¥124,950、(左)¥135,450/ともにCody Sanderson for TAKAHIROMIYASHITATheSoloIst.(すべてPred PR/03-5428-6484)
Photo:IMPOSSIBLE Styling:Yasuhiro Watanabe(FEMME)Interview: Hisako Motoo Edit:Maki Saito Text:Yukiko Ito

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