おすすめの薪火レストランイタリアン「TACUBO」 | Numero TOKYO
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おすすめの薪火レストランイタリアン「TACUBO」

昨年頃から、世界のグルメシティでは「炉窯」をレストランの中心に据え“火”を巧みに使ってお肉料理などを提供するお店がトレンドに。原始的な調理法であり、食材の旨み、おいしさをMAXに引き出す魅惑の薪火。プレゼンテーションの楽しさも、各レストランの腕の見せ所。一軒目は、イタリアン「TACUBO(タクボ)」。

numerotokyo restaurant dish food
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低温調理など、器具を駆使して料理をする時代。だが、薪を燃やして食材に火を入れる料理人が増えつつある。原点回帰なのだろう。ただ、昔ながらの素朴な薪窯ではなく、最新技術も投入し、安全安心な薪窯を各店、工夫を凝らして特注している。 恵比寿「アーリア ディ タクボ」が、今春「TACUBO」として生まれ変わった。場所も料理スタイルも以前と異なる。田窪大佑シェフの新たな挑戦だ。オープンカウンターの目の前に薪窯を設置。楢の木を燃やし、その熾き火で肉を焼く。「イタリアンとフレンチの境がなくなってきて、イタリア料理の良さって何だろうと考えたんです。もともと素材感のある料理だから、肉をがっちり焼くのもいいかなって。最近、食材にストレスをかけないよう調理するのが主流。でも、周りを焦げ目がつくほど高温で焼き、中で肉汁が暴れてたっていいんじゃないか。それで辿り着いたのが薪火でした」とシェフは話す。火が肉をくるんで、繊維がほぐれるような感じに仕上がる。だから、ふわっとやわらかでジューシーな味わい。炭火とも明らかに違う。もうひとつ、薪火の素敵なおまけがある。薪で焼くとき、ストウブ鍋に人参を入れて3時間ほど放っておく。肉の付け合わせとして添えられるが、これがホクホクして甘いのなんの! 肉好き、野菜好きにはたまらないお店なのだ。
numerotokyo restaurant dish food
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TACUBO 住所/東京都渋谷区恵比寿西2-13-16 1F 営業時間/ランチ 12:00〜13:00(水・土・祝日のみ)、ディナー 18:00〜23:00(L.O.) 定休日/月(月が祝の場合は営業) TEL/03-6455-3822 URL/tacubo.com

Photos:Masahiro Goda
Text:Mika Kitamura
Edit:Yuuka Shiomi

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JUNE 2024 N°177

2024.4.26 発売

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