30周年を迎えた小泉今日子へ、飯島直子、大宮エリーらからメッセージ | Numero TOKYO - Part 3
Culture / Post

30周年を迎えた小泉今日子へ、飯島直子、大宮エリーらからメッセージ

デビュー30周年を迎える、KYON²こと、小泉今日子。 お決まりのアイドルの枠に収まらず、そこまでやっちゃう?ということにも果敢に挑戦し、いつもドキドキワクワクさせてくれた。お茶の間からサブカルまで自由に行き来するアイドルなんて見たことがなかった。強いけど可愛らしくて、現実的だけど空想癖第一線にいながらオタク、受け身なのに度胸あり知れば知るほど、不思議に惹き付けられる。すごい売れっ子なのに、本人はスター然とすることを嫌い、どこまでも自然体。でもやっぱり圧倒的な存在感とオーラを放っているのだ。最強のポップ・アイコン、KYON²の今も変わらない魅力を探る。 Are You Ready?

初めて会ったのは、たぶん芝浦のゴールド。カスバをオープンしてから頻繁にプライベートでも会うようになって。友達として今日子は、すごいあったかいところと、すごい突き放すというか、距離を取るところがあるかな。小さい頃から芸能界にいるから、いろんな人に出会っていろんな思いがあるだろうし、どこか人をシャットアウトしているところがあった気がする。もう22年くらいの付き合いだけど、それがなくなったのは、ほんとここ何年か。ひとりでいるのが好きだろうし、平気そうだけど、絶対寂しいところもあるはずで、でもそこは見せない。だから猫を飼ってるんだと思う。放っておいたら家でずっと漫画読んで、本読んで、映画見てるだろうしね。良い意味でこだわりもないし、文句もワガママも言わないけど、ポイントは押さえてるんです。この間も洋服を借りたお返しにって、すごいおいしそうなだし汁と和紙に入った温麺を一緒に送ってくれて。そういう物はちゃんとセレクトしてる。

あとは震災後間もなく、ル・バロンで月イチの令子ナイトがあって。まだ恐怖が残っているなか、正直トラウマだったので怖いと思いながらだったけど。活気をつけようって、売り上げの一部が被災地に寄付されるシステムだったんです。で、今日子は知り合いを連れてきて少しでも盛り上げようとしてくれました。その場にいたお客さん全員にマルガリータを配ってたんですよ。もちろん今日子の奢りで。売り上げも被災地にいくから、貢献しようとしてくれたんだと思う。でも今日子がマルガリータを配ってると、なんだかすいとんを配給している戦時中のイメージが(笑)。けど、その姿になんだか妙に感動して泣けてきちゃって。その夜も踊って歌って盛り上げてくれた。困ってるときにはスッと助けてくれるんです。口が堅いから、人に言えないような話も今日子に電話して聞いてもらってます。しかも早起きだから、早朝6時でもとりあえず今日子はもう起きてるだろうと思ってかける(笑)。昔、私が腕を折ったときも、シャンプーしに来てくれてました。すごい申し訳ないなと思ってたんだけど、何ひとつ嫌な顔しなかったの。人付き合いは男気あふれてるんです。“粋な人”ってゆうのが、ずばり一番今日子を形容してると思う。例えば20人くらいでカラオケ行ったとしても、いつの間にか支払いが終わってる。何かの形でお返ししようとしても「いいんだよ、かっこつけさせろよ」って。ほんと粋なアネゴというか、オヤジというか(笑)。ここ2年は今日子の家で、私と旦那と今日子の3人で年越してます。夜中に年越しそば作ってくれて、紅白見ながらモノマネとかして、ずーっとシャンパン飲んでるんです(笑)。海沿いの家も小旅行気分で落ち着くしね。

▶ 「嘘がなく、筋をとおすカッコイイねえさん」大宮エリー
▶ 次のページへ

30th anniversary 小泉今日子参上!
30th anniversary 小泉今日子参上!

Text:Tatsunori Hashimoto (1,2,4) 、Ellie Omiya (3)

Magazine

DECEMBER 2024 N°182

2024.10.28 発売

Gift of Giving

ギフトの悦び

オンライン書店で購入する