──今回のドラマも女優・小野ゆり子にとって、ひとつの転機になると思います。これまでを振り返って考えたとき、そういう大きなターニングポイントってありましたか?
「実は私はこの世界に入るとき、やるぞ! っていうよりは、ふわ〜っと入った感じだったんです。最初はモデルをやらせてもらっていたんですけど、演技のワークショップに行ったり初舞台を踏ませていただく機会があり、どんどんお芝居の楽しさに目覚めていったんです。とある劇団が主宰するワークショップに行かせていただいたとき、参加されているみなさんが本気でお芝居に向き合う姿を見ていたら、なんだかムラムラきてしまって(笑)。当時私は学生でもあったので、その状況がとても中途半端な気がしたんです。で、突然、大学辞めよう!って決意したんです。もう3年生だったので、あと1年間なんだからってみんなには止められたんですけど、私の中ではどっちつかずの中途半端はダメだ!っていう気持ちが強かった。それで母親にも内緒で退学届を書いて、もう決めました!って事後報告したんです」