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1990年代、あの頃の僕は強烈な女子プロファンだった。だった、というのは途中「あっ、もういいかな」と思って、追いかけるのをやめたからだ。やめた理由はいくつかあるけど、一番の理由は人気だった女子レスラーが、セクシー写真を中心とした写真集を作り出したからである。セクシー写真集ですよ。僕は、女子レスラーの魅力は試合の中に全部に詰まっていると考える人間だ。試合の中で、選手の力を感じ、痛みを感じ、そして時にはセクシュアルな感覚も感じ取る。勝負に決着がつくまで、観客は様々な感情を抱えて試合に集中する。90年代当時、女子プロは同性である女性から絶大なるアイドル的人気を得ていた。女性ファンは僕と同じく、リングの中で戦う選手に萌えていたのである。ところがプロモーターは、その人気をさらに大きくするという目的のため、女子レスラーたちのセクシー路線を始める。もちろん女子ファンはその路線に反発した。結果、会場は男子ファンが主流になり、彼らを集客させるためセクシー路線がさらに加速することになる。どうして女子ファンを中心にした営業を続けていくことを考えられなかったのか?。そう考え女子プロから遠ざかり、気づけば15年近い年月が流れていた。同じ疑問はその後、いろいろな場面で登場する。なぜ日本では、女子カルチャーは最大限になった瞬間に男子に囲まれ、そこから縮小が始まるのだろう? 答えは簡単だ。ものの本質を考えずに、数字ばかりを追いかけた結果、本質を変質させていくからだ。だけど2013年初夏。偶然の出会いから選手をリングの中で輝かせている団体に出会うことができた。僕は今、リングの中の選手たちに、久々に萌えているのだ。
米原康正(よねはら・やすまさ)
編集者・写真家 女の子も楽しめるエロカワな世界観が認められ、中華圏を中心に各国で活躍中。世界中に“カワイイってもともと日本のもの”という思想(!?)を布教中。いつの時代もテーマは女子カルチャー!!! 今はアイドルがアツい!!! 4月末に月刊シリーズから月刊×米原康正シリーズが始まります。カワイイ男子撮影も始めました!『女性自身』月イチ連載KAWAII BOYS見てね♪ 原宿女子サイト、公式サイトLOVEYONE絶賛公開中
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