Fashion / Feature
色彩と表情豊かなユーモア溢れるニットを発表する「コウタグシケン」。スクールベストをモチーフに、ボリュームのあるハンドニットでグラデーションカラーを表現し、着やすいバランスにアレンジ。太い糸を一度かぎ針でチェーンになるように編んでから、そのチェーンをさらに手編みするという凝った作り。前後に2つずつ編み込まれた大ぶりなケーブルと垂れた糸の切れ端がデザインのポイントに。
LVMHプライズ 2024ファイナリストに選出された注目ブランド「ポーリーヌ デュジャンクール」。自分だけの素材を作りたいという想いからハンドニットを中心にコレクションを展開。クロシェやハンドニットに布帛、異素材を組み合わせたり、ドレープ使い、刺繍をあしらうなど複雑かつ繊細なテキスタイルの加工を通して、ニットウェアを現代的に再解釈する。
デザイナー、ジュリアナ・レイラ・ラッジアーニによる、年齢や性別に制限されない遊び心のあるデザインが特徴のニットウェア「ジウジウ」。代表的シリーズ「Nonna」はイタリア語で「おばあちゃん」を意味し、祖母のブランド「Vaccro Turtlenecks」のタートルネックニットのデザインを現代にアップデート。リブニットのボディにプリントされたマーブル模様のアートワークは弱冠7歳のアーティストMila Minasとのコラボレーションによるもの。
2022年春夏シーズンよりスタートしたデザイナー児玉耀手がける「フルス」。ニットウェアを軸に今の気分を反映したディテールやテクスチャーをコレクションに落し込み、新たな人間像を提案する。定番のハーフジップニットに今季はフェアアイル柄のジャカードを施し、襟元には手編みのクロシェをあしらった。
セント・マーチンズでニットウェアを学んだハ・ジュミとカワイルカによる「ジューキフ」は、目的を持ったものづくりによって、テクノロジーとクラフトマンシップを融合させたデザインを実践するニットウェアブランド。着用する人の身体に合わせて自然なギャザーができるように計算して編まれたトップとスカートは肌触りのいい優しいウールを用い、着心地も抜群。
アップサイクルと⽷から⽣み出されるデザイン性をコンセプトに、ハンドメイドニットのファッションからライフスタイル雑貨まで展開する「ラヴィットワンスモア」。「もう一度愛せるように」というブランド名のとおり、“エゴでないものづくり”を⼤切に、リサイクルウールや余剰⽷といった既に世の中に存在する素材をメインで採⽤し、アイコニックなスカーフをはじめ、⽷の性質を利⽤した個性の光るニットアイテムを⽣み出す。
⼥性の⾝体を美しく⾒せることに重きを置いた「フェティコ」らしいシルエットの、フラワーモチーフのスリットがアクセントになったニットドレスに、コンパクトなサイズ感が愛らしいニットミニドレスを合わせて。強縮絨することでフェルトのような質感がありつつも、ベビーアルパカ特有の滑らかなテクスチャーを生かし、伸縮性に富んだソフトで軽やかな風合いに仕上げられている。
環境を配慮しながら流行にとらわれず遊び心のあるニットウェアを中心とした日常着を提案する「オープン セサミ クラブ」。カーディガンの丈を短くカットしたような着丈の身頃とボリュームのある袖のアンバランス感がユニークなシルエットのトップに、上部をカットし接ぎ合わせたようなディテールのビスチェ。素材にもこだわり、環境を配慮したRWS認定*のウールを使用。
ドイツ・ベルリン発のニットウェアブランド「マイアミ」。伝統的な職人技に、現代的な感性を加えた、オールハンドメイドによるコレクションは独特のカラーリングとその組み合わせ、モチーフ使いが生み出す世界観が印象的。時間と手間をかけたハンドニットならではのラグジュアリー感や、上質なアルパカ糸を贅沢に用い一つ一つ丁寧にふんわりたっぷりと編み上げた柔らかな風合いと軽やかで肌に優しい着心地も魅力。
日本の手編み職人とともに、もの作りの愛おしさ、生産背景の創造性をもって、ハンドニットアイテムを中心に展開する「ピリングス」。宮澤賢治『春と修羅』からイメージしたというセーターは、悲しみの象徴とされる糸杉をモチーフに、ゴッホの「糸杉」の刷毛目を2種類の糸を使用し、一点一点職人による手編みのアランセーターに落とし込んだ。
秋冬シーズンの定番! こだわり派も長く愛せる、物語のあるニット 10選
秋冬シーズンの定番アイテムであるニット。ボリュームたっぷりのハンドニットから繊細な素材との組み合わせ、カラーリングやモチーフ使い、こだわりのテクスチャーなど得意技を生かしてニットという題材で独自の世界観を表現するブランドをピックアップ。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2024年11月号掲載)
Kota Gushiken|コウタ グシケン
ニットベスト¥108,900/Kota Gushiken(コウタ グシケン) シャツ¥42,900/Ernie Palo(ビオトープ) ニットパンツ¥50,600/Cordera ネッ クレス¥61,600/Kiki Dieterle(ともにRHC ロンハーマン) リング各¥30,800/Bonee(エドストローム オフィス)
色彩と表情豊かなユーモア溢れるニットを発表する「コウタグシケン」。スクールベストをモチーフに、ボリュームのあるハンドニットでグラデーションカラーを表現し、着やすいバランスにアレンジ。太い糸を一度かぎ針でチェーンになるように編んでから、そのチェーンをさらに手編みするという凝った作り。前後に2つずつ編み込まれた大ぶりなケーブルと垂れた糸の切れ端がデザインのポイントに。
Pauline Dujancourt|ポーリーヌ デュジャンクール
ニットベスト¥187,000/Pauline Dujancourt(ロンハーマン) デニムパンツ¥148,500/Acne Studios(アクネ ストゥディオズ アオヤマ) バングル¥50,600/Kiki Dieterle(RHC ロンハーマン) ネックレス¥11,000 グローブ¥5,500 リング¥24,200/すべてジャンティーク その他/スタイリスト私物
LVMHプライズ 2024ファイナリストに選出された注目ブランド「ポーリーヌ デュジャンクール」。自分だけの素材を作りたいという想いからハンドニットを中心にコレクションを展開。クロシェやハンドニットに布帛、異素材を組み合わせたり、ドレープ使い、刺繍をあしらうなど複雑かつ繊細なテキスタイルの加工を通して、ニットウェアを現代的に再解釈する。
Giu Giu|ジウジウ
タートルネックトップ“Garden of Mila” ¥52,800/Giu Giu(ルイク) スカート¥29,700/Yo Biotop(ビオトープ)
デザイナー、ジュリアナ・レイラ・ラッジアーニによる、年齢や性別に制限されない遊び心のあるデザインが特徴のニットウェア「ジウジウ」。代表的シリーズ「Nonna」はイタリア語で「おばあちゃん」を意味し、祖母のブランド「Vaccro Turtlenecks」のタートルネックニットのデザインを現代にアップデート。リブニットのボディにプリントされたマーブル模様のアートワークは弱冠7歳のアーティストMila Minasとのコラボレーションによるもの。
Fluss|フルス
ハーフジップニットトップ¥95,700/Fluss(フルス)
2022年春夏シーズンよりスタートしたデザイナー児玉耀手がける「フルス」。ニットウェアを軸に今の気分を反映したディテールやテクスチャーをコレクションに落し込み、新たな人間像を提案する。定番のハーフジップニットに今季はフェアアイル柄のジャカードを施し、襟元には手編みのクロシェをあしらった。
Juukiff|ジューキフ
ニットトップ¥44,000 スカート¥34,100 グローブ¥17,600/すべてJuukiff(ザ・ウォール ショールーム) 中に着たハイネックボディスーツ¥18,700/Yo Biotop(ビオトープ)
セント・マーチンズでニットウェアを学んだハ・ジュミとカワイルカによる「ジューキフ」は、目的を持ったものづくりによって、テクノロジーとクラフトマンシップを融合させたデザインを実践するニットウェアブランド。着用する人の身体に合わせて自然なギャザーができるように計算して編まれたトップとスカートは肌触りのいい優しいウールを用い、着心地も抜群。
Love It Once More|ラヴィットワンスモア
スカーフ¥77,770/Love It Once More(ラヴィットワンスモア) ワンピース¥31,900/Yo Biotop(ビオトープ)
アップサイクルと⽷から⽣み出されるデザイン性をコンセプトに、ハンドメイドニットのファッションからライフスタイル雑貨まで展開する「ラヴィットワンスモア」。「もう一度愛せるように」というブランド名のとおり、“エゴでないものづくり”を⼤切に、リサイクルウールや余剰⽷といった既に世の中に存在する素材をメインで採⽤し、アイコニックなスカーフをはじめ、⽷の性質を利⽤した個性の光るニットアイテムを⽣み出す。
Fetico|フェティコ
ニットドレス¥85,800 ニットミニワンピース¥74,800/ともにFetico(ザ・ウォール ショールーム) 首に巻いたショートカーディガン¥64,900/Extreme Cashmere(ロンハーマン) ウエスタンブーツ¥138,600/Our Legacy(エドストローム オフィス)
⼥性の⾝体を美しく⾒せることに重きを置いた「フェティコ」らしいシルエットの、フラワーモチーフのスリットがアクセントになったニットドレスに、コンパクトなサイズ感が愛らしいニットミニドレスを合わせて。強縮絨することでフェルトのような質感がありつつも、ベビーアルパカ特有の滑らかなテクスチャーを生かし、伸縮性に富んだソフトで軽やかな風合いに仕上げられている。
Open Sesame Club|オープン セサミ クラブ
ニットカーディガン¥52,800 ベアトップ¥38,500/ともにOpen Sesame Club(オープン セサミ クラブ) 中に着たニットタンクトップ¥33,000/Yo Biotop(ビオトープ) パンツ¥59,500/Fluss(フルス)
環境を配慮しながら流行にとらわれず遊び心のあるニットウェアを中心とした日常着を提案する「オープン セサミ クラブ」。カーディガンの丈を短くカットしたような着丈の身頃とボリュームのある袖のアンバランス感がユニークなシルエットのトップに、上部をカットし接ぎ合わせたようなディテールのビスチェ。素材にもこだわり、環境を配慮したRWS認定*のウールを使用。
*製造工程において責任ある管理がなされている羊毛原料を証明する国際的な認証基準
Maiami|マイアミ
ニット¥143,000 マフラー¥52,800/ともにMaiami(ワングラムチャン02.03) ハートネックレス¥46,200/Bonee (エドストローム オフィス)
ドイツ・ベルリン発のニットウェアブランド「マイアミ」。伝統的な職人技に、現代的な感性を加えた、オールハンドメイドによるコレクションは独特のカラーリングとその組み合わせ、モチーフ使いが生み出す世界観が印象的。時間と手間をかけたハンドニットならではのラグジュアリー感や、上質なアルパカ糸を贅沢に用い一つ一つ丁寧にふんわりたっぷりと編み上げた柔らかな風合いと軽やかで肌に優しい着心地も魅力。
Pillings|ピリングス
アランニットセーター¥140,800/Pillings(リトルリーグ インク) シアーニットボディスーツ¥49,500/Haengnae(ヘンネ カスタマーサポート) ニットショートレギンス¥28,900/Yo Biotop(ビオトープ) ネックレス¥61,600/Kiki Dieterle(RHC ロンハーマン) ヴィンテージブローチ¥23,100 クリアバングル¥20,900/ともにジャンティーク パンプス¥102,300/Our Legacy(エドストローム オフィス)
日本の手編み職人とともに、もの作りの愛おしさ、生産背景の創造性をもって、ハンドニットアイテムを中心に展開する「ピリングス」。宮澤賢治『春と修羅』からイメージしたというセーターは、悲しみの象徴とされる糸杉をモチーフに、ゴッホの「糸杉」の刷毛目を2種類の糸を使用し、一点一点職人による手編みのアランセーターに落とし込んだ。
Photos:Keita Goto Styling:Saeko Sugai Hair:Kazuhiro Naka Makeup:Anna Model:Safina Edit & Text:Masumi Sasaki Assistant:Makoto Matsuoka