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伝説の漫画が映画に! 『愛しのアイリーン』その衝撃的な中身とは

主演に、昨今の活躍が目覚ましい安田顕(今年、主演作2本目!)を迎え、伝説的漫画が映画化された。原作に対する吉田恵輔監督の並々ならぬ思い入れと、そのセンセーショナルな内容とは。

鬼才漫画家の伝説の傑作が壮絶な名演の嵐で蘇る
──特濃のエモーション渦巻く衝撃作!

長年カリスマ的な人気を誇り、後続のクリエイターにも多大な影響を与えている鬼才漫画家・新井英樹の周辺がいまアツい。代表作のひとつ『宮本から君へ』が今年テレビ東京系でドラマ化され、雑誌には現在『KISS 狂人、空を飛ぶ』と『ひとのこ』を並行して連載中。

そんな新井作品の中でも、破格の傑作と名高い『ザ・ワールド・イズ・マイン』と並ぶ伝説の漫画(1995~96年発表)が映画化された。それが吉田恵輔監督、安田顕主演の『愛しのアイリーン』だ。

舞台は寂れた地方の山村。パチンコ店で働く宍戸岩男(安田顕)は42歳の寡黙な男。同僚であるシングルマザーの愛子(河井青葉)との恋にやぶれた彼は、やけくそになりフィリピンへ。こつこつ貯金した300万円をはたいて嫁探しツアーに参加した。30人もの現地女性と面会して、決めた結婚相手は貧しい漁村に生まれたフィリピーナ、アイリーン(ナッツ・シトイ)だった。

しかし帰省を果たすと、大事なひとり息子が見ず知らずの外国人を嫁にもらったと知って母親のツル(木野花)が激怒。ついには猟銃を持ち出し、鬼のような形相でアイリーンに銃口を向ける……。

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『さんかく』や『ヒメアノ~ル』、今年公開された『犬猿』などの俊英監督である吉田は、この原作こそ自分が最も影響を受けた漫画だと公言。その半端ない思い入れを反映するように、映画には桁外れのエモーションが濃厚に渦巻く。

主演の安田顕はイケメンぶりを封印し、冴えない非モテ中年の不器用な純情と、狂気の変貌を怪演。ヒロインのアイリーン役には、フィリピン・オーディションで吉田監督に見出された新星ナッツ・シトイ。他にも伊勢谷友介や河井青葉など実力派俳優がキャストに名を連ねるが、観客の度肝を抜くのは岩男の母親ツル役の木野花だろう。ある種「日本のお母さん」の典型像を演じることの多い名脇役が、そのイメージを逆手に取るような爆演を見せる。ライフル片手に雪の降る荒野をさまよう壮絶な姿は、間違いなく観客すべてにメガトン級の衝撃をもたらすはずだ。

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当のスタッフ&キャストにとっても渾身の自信作に仕上がった。安田顕は「試写を観た後、立ち上がれなくなりました」とコメントし、吉田監督も「最愛の原作を最高の形で映画にできたと自画自賛!」。この圧巻の熱量を全身全霊で体感してほしい。

『愛しのアイリーン』

監督/吉田恵輔 
出演/安田顕、ナッツ・シトイ、伊勢谷友介、木野花、河井青葉、ディオンヌ・モンサント
2018年9月14日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
URL/http://irene-movie.jp/

©️2018「愛しのアイリーン」フィルムパートナーズ

Text:Naoto Mori Edit:Sayaka Ito

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