藤井フミヤ、16年ぶりの個展「The Diversity」が開催中です。
ミュージシャンとして不動の地位を築いた藤井フミヤが、この夏、アーティストとしてカムバックしました。初の個展となった「FUMIYART - Take a break」を開催したのが1993年、その10年後の2003年には2度目の個展「FUMIYART」を催し、CGアーティストとしての存在を確立しました。その後、アーティスト活動は休止するも、作品作りへの熱は沸々と燃えたぎっていたようです。
今回の「The Diversity」展では、93年に発表したデジタルCGアートや、03年発表の線画、カッターを使ったキリエやハリエのほかに、近年、創り溜めていた作品総80余点がズラリと並び、観るものを圧倒します。
特筆すべきは、絵筆のみならずボールペンやスティッカーといった、藤井オリジナルの独特な技法で仕上げられた作品たち。こちらのカラフルな作品は、よく見るとスティッカーで仕上げられています。
ボールペンを駆使したペン画にいたっては、仕上げるのに手が痛くなった、というほどのアナログな技法です。よく見るとボールペンをうねうねと走らせ仕上げていて、ペン画のみの描写にも関わらず、息づかいが聞こえそうな女性の表情に、ただただ感嘆の域です。
展覧会に並べられた作品のひとつひとつから、画家、藤井フミヤの煮えたぎる創作意欲が垣間見えます。”自分が死んだ後、音楽以外で残せるものはなんだろう? そう考えた時に絵だなと思った”の言葉にもあるように、すべてに力強い熱量が含まれていて、音楽とは異なる藤井の内面が溢れ出ています。完成に数ヶ月を要したものから数時間で描き切ったものまで、全80余点の作品たちと出合いに、ぜひ足を運んでみてください。
挨拶中の藤井フミヤさん。おめでとうございます!
藤井フミヤ The Diversity展
会期/〜9月1日まで(会期中無休)
会場/代官山ヒルサイドフォーラム
住所/東京都渋谷区猿楽町18−8 ヒルサイドテラスF棟
入場料/一般・大学生 700円 高校生以下は無料
Profile
Twitter: @akotanaka Instagram: @akoakotanaka