愛とダイバーシティを伝えた「Missoni」 | Numero TOKYO
Fashion / Editor's Post

愛とダイバーシティを伝えた「Missoni」

エディトリアル・ディレクター 軍地彩弓が、2017-18秋冬ミラノコレクションをレポート!

「ミッソーニ(Missoni)」のコレクションのフィナーレは圧巻だった。モデル達全員がピンクのミッソーニニットのキャップをつけて行進してきたのです。

見覚えある帽子。それは12月末に世界中で開催された「Womens March」の「Pussy Hat」だったのです(蛇足で解説すると、Pussy Cat=子猫ちゃんに引っ掛けていいるんです。Pussy Capは女性器帽子の意味ですね)。

Missoniさん(@missoni)がシェアした投稿 – 2017 2月 26 5:00午前 PST

最後にデザイナーのアンジェリカ・ミッソーニが家族と共に出てきてマイクで語り始めました。

Missoniさん(@missoni)がシェアした投稿 – 2017 2月 26 7:44午前 PST

原文はこちらです。

In a time of uncertainty, there is a bond between us that can keep us strong and safe: the bond that unites those that respect the human rights of all. Let’s show the world that the fashion community is united and fearless.”

不確実性の時代に、私たち自身を強く、安全に守ってくれる “つながり”があります。つながりとは、私たちがお互いに人権を尊重し合うことです。私たちファッション業界が強く繋がっていることと、恐れを知らないことを世界に表明しましょう!

「さあ、皆さんも私たちと共鳴して、このステージに集まってください!」

このアンジェラのメッセージと共に、会場の観客たちが一斉にランウエイになだれ込みました。座席に配られたピンクのミッソーニニットのpussy hatを被って。

私も興奮で駆け出していました。モデルもデザイナーも観客も、あらゆる国から集まったジャーナリストたちも!! この幸福感。全てをお伝えできないのがもどかしいくらいです。

Missoniさん(@missoni)がシェアした投稿 – 2017 2月 26 2:32午後 PST

今までは、ファッション界ではあまり政治的なことを発言することはタブーでした。それが変わったのです。アンジェラのメッセージによって、たくさんのファッション業界の人たちも声をあげた瞬間です。ここにあったのは愛です。ファッションの世界も声を上げ始めています。どんな不確実性の時代でも、私たちにはファッションがある。

そう思えたら、また涙がこぼれました。

やばいですね、今回2度目の涙です。それだけ人を感動させる力がファッッションにはある、そう思えた瞬間を皆さんと少しでも共有できたらと思います。

Missoni
HP/www.missoni.com
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