「NARS」タイムレスな美しさの秘密
NARS インターナショナル メーキャップスタイリストのマルコ・カストロが来日。ナオミ・キャンベル、ペネロペ・クルスやシャキーラなど錚々たるセレブリティをクライアントに持ち、世界で活躍するマルコにインタビュー。
──フォトグラファー、俳優など多才なキャリアですが、メイクアップアーティストになったきっかけは?
「小さい頃からアートに興味を持っていたのですが、毎週なりたいものが変わる子どもだったのです(笑)。それで「俳優になったら“なんにでもなれる”のではないかと思い、8歳か9歳で演技を学び始めました。18歳のときにニューヨークで本格的に演技の勉強を。学校の友人が偶然にフランソワ(ナーズ)の従兄弟と付き合っていたので、彼に会う機会がありました。友人が私のことを彼に『マルコはメイクアップアーティストなのよ』と紹介したら『じゃあ、うちで働かない?』ということになり。そのときはメイクを専門としていたわけではなく、役者になる上でメイクをやっていたという程度だったのですが。それからもう18年。NARSを通して、いろいろな国を訪れ、数えきれない方に出会えたのが財産です」
──フランソワからどんなことを学びましたか?
「私にとって彼は知識の泉。色やアイデアなどメイクに関する知識はもちろん、映画や芸術など多岐にわたって本当に博学なのです。フランソワのアイデアには常に驚かされ、ディテールにも心を配るということを学びました」
@narsissistより、NARS 創始者でありクリエイティブ・ディレクターのフランソワ・ナーズ。
──あなたにとって、“美しい女性”とは?
「“美しさ”は個性に宿ると思っています。自分自身を受け入れ、自信を持てる人はとても強く素敵です。また、ちょっとバランスが崩れているような完璧ではない女性にも惹かれます。セルジュ・ルタンスの生み出す強くてロマンティックで、同時にダークサイドやメランコリックな魅力を秘めている女性像が私のミューズ」
Photo : Shinmei
Edit & Text : Hisako Yamazaki