
音楽家・坂本龍一(※1)が1980年代に撮影した写真を紹介する展覧会「PHOTO RYUICHI SAKAMOTO」が東京・渋谷のSAIにて開催される。会期は10月17日から11月8日まで。
世界を舞台に音楽家として活動する一方、坂本はカメラを手に、日々の風景や人々の姿を撮影していた。写真に収められているのは、旅先で目にした風景や、なにげない日常の一場面、ふと差し込む光など。特別な出来事だけではなく、その瞬間に感じた空気や、身の回りの小さな変化にも目を向けている。
(※1)参考記事:坂本龍一の“1995年のある日”をとらえた 田島一成 写真展 @Akio Nagasawa Gallery Ginza

なかでも、ポラロイドを用いて写し取った風景や人々の姿からは、彼の親密な視線と、日常のなかに見いだされた詩的な瞬間が浮かび上がる。会場では、坂本が実際に使用していたポラロイドの機材も特別に公開される。
撮影したその場で像が立ち上がるポラロイドは、一枚ごとに異なる色彩や質感、偶然性を備えた写真表現のメディアとして、70〜80年代にアンディ・ウォーホルやヘルムート・ニュートン、サイ・トゥオンブリーら多くのアーティストに愛用されてきた。坂本もまた、このメディアを通して、旅先や日常で出合った光の断片を記録していた。

また、開催に合わせて写真集『PHOTO RYUICHI SAKAMOTO』を会場で先行販売。「ポラロイド篇」と「スナップショット篇」の2冊を特製ケースに収めた仕様で、坂本が捉えた80年代の風景をより深くたどることができる。
会期中には、評論家の佐々木敦と編集者の後藤繁雄、アーティストの島袋道浩と後藤によるトークショーのほか、ポラロイドを使ったワークショップも開催される。坂本龍一がカメラ越しに見つめた世界と、その写真に残されたなにげない瞬間に、ぜひ触れてみてほしい。
「坂本 龍一 写真展 PHOTO RYUICHI SAKAMOTO」
会期/10月17日(土)〜11月8日(日)
会場/SAI
住所/東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
時間/11:00〜20:00
休館/会期中無休
URL/https://www.saiart.jp/exhibition/exhibition41/
Text:Hinako Yano
