あなたの“相棒バッグ”見せてください! ファッションアイコン4人の個性が宿る愛用品 | Numero TOKYO
Fashion / Feature

あなたの“相棒バッグ”見せてください! ファッションアイコン4人の個性が宿る愛用品

日々をともにするバッグには、その人らしさが宿るもの。“相棒バッグ”やその中身を通してアイコン4人の魅力に迫る。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2026年9月号掲載)
 
【index】
1. 佐藤 菫(さとう かおる)|俳優
2. 草野 絵美(くさの えみ)|アーティスト
3. Miyu(みゆ)|ダンサー
4. 甲田 まひる(こうだ まひる)|シンガーソングライター/ラッパー

1. 佐藤 菫|俳優

ドライブも犬との時間もこのバッグと

Hair & Makeup:Kei Kouda
Hair & Makeup:Kei Kouda

マーク ジェイコブスのレザーバッグを1年半ほど愛用中。もともとは、ブラックのレザーに同色のロゴが型押しされたシンプルな見た目だったのですが、派手なデザインが好きなので、自分でペイントしたら面白くなるかもと思い、絵を描き加えました。こんなふうにカスタマイズして自分らしく育てていく、その過程も含めて気に入っています。
 
見た目はコンパクトですが、マチがしっかりあり、フラップポケットも充実しているので容量は十分。物が取り出しやすく、使い勝手もいい。ドラマの撮影などで台本を持ち歩く日は、大きめのバックパックを持つことが多いのですが、モデルの仕事や打ち合わせなら、このバッグひとつで出かけています。
 
休日もこのバッグを持って車で出かけることが多いですね。運転が好きで、ほぼ毎日のようにハンドルを握っています。友人とごはんを食べに行ったり、あえて目的地を決めず、のんびり遠くまで足を延ばしたり。移動そのものが、私にとってはいい気分転換になっています。車移動なら荷物は財布と鍵、スマホがあればOK。車内で場所を取らないこのサイズ感がちょうどいいんです。目的地に着いたら、サッとバッグを取って、そのまま身軽に歩き回れるところも気に入っています。
 
最近、犬を迎えたので、一緒にドライブへ行く機会が増えました。とはいえ、愛犬はまだ車には慣れていないんですが、車内でレゲエを流すと不思議と穏やかに(笑)。いつか愛犬といろいろな場所を旅するのが、今の小さな夢です。お気に入りの音楽やラジオを流しながら、気の向くまま車を走らせる。このバッグは、そんな何げない日常も、旅先で出合う景色もいつもいちばん近くで見守ってくれている存在です」

What’s in my bag?

「右上のシンプルなリネン素材のポーチは自分でペイント。中にはリップと充血に効く目薬を入れています。スマホケースは奈良美智さん。そこにボンボンドロップシールを貼ってカスタマイズ。以前、出演した映画の原作者・燃え殻さんの新刊も持ち歩いています。エッセイなので、ちょっとした待ち時間にも読めるところがいい。食事だけでは補いきれない栄養をサポートする亜鉛とマルチビタミンのサプリメントも。ヒョウ柄の財布は韓国のマージシャーウッド。ペイズリー柄のハンカチと移動中にかぶるニットキャップも必携。バッグにつけたハート形のキーホルダーは大阪にあるカフェ&ギャラリー『デリ』のポップアップで購入。オーナー夫妻のお子さんが描いたイラストが入ってます」

佐藤 菫(さとう かおる)
1995年生まれ、東京都出身。2014年にモデルデビュー、18年より俳優活動をスタート。主な出演作に、映画『リバーズ・エッジ』、ABEMAオリジナル『インフォーマ-闇を生きる獣たち-』など。アーティストSUMIREとして絵画も多数発表。23年に初個展を開催。昨年は絵本作家・長田真作と共作で絵本『ほろほろもみじ』を出版。アパレルブランドとのコラボなど幅広く活躍中。

 

2. 草野 絵美|アーティスト

都市を歩くたび出会いを生み出すル・シティ

Cooperation:√K Contemporary
Cooperation:√K Contemporary

バレンシアガのル・シティは昨年手に入れました。中学生の頃、パリス・ヒルトンやオルセン姉妹が持っていたル・シティに憧れがあって、いつか欲しいなと思っていたんです。シルバーと迷いましたが、どんなコーディネートにもハマりそうなブラックを。サイズ展開が豊富ですが、私はスモールをセレクト。外出先ではスマホがあれば仕事ができるので、荷物はそこまで多くありません。それに、アートフェアでブースに立つ日やギャラリーに行く日は大きなバッグだと作品に当たることもあるので、このサイズがちょうどいいんです。

持ち物は厳選しますが、新しいガジェットにはつい惹かれてしまう。レイバン メタは、歩きながら映像を撮影したり、知らない単語を翻訳してもらったり、会話しながら思考を整理したりと大活躍。キンドルも欠かせません。最近は、ヴァルター・ベンヤミンの本を読み返しています。『写真にアウラは宿るのか』という100年近く前の問いが、今のAIアートにも通じる気がしていて。AIで作品をつくるようになった今だからこそ、あらためて読みたくなりました。本はオーディブルで聴くことも多い。家事や育児をしながらでも楽しめるので。
 
最近はAIアートに関する展示やカンファレンスに招いていただく機会が増え、このバッグとはスペインやスイス、フランスなどいろいろな国へ行きました。現代アーティストは、アトリエで作品をつくるだけではなく、ギャラリストやコレクターなど人と会って、作品を見てもらい、そこから次の展示につなげることも大事な仕事。家にこもっているだけでは生まれない出会いがたくさんある。だから、このバッグは次のチャンスを持ち帰るための存在。きっとこれからもいろんな場所を一緒に旅をするんだろうなと思います」

What’s in my bag?

「海外出張から戻ったばかりなので、日本円を入れたプラダの財布と、ユーロとパスポートを入れるバレンシアガのパスポート ロングウォレットの2個持ち。搭乗券を挟んだようなデザインは、空港の入国審査で二度見されることも(笑)。鍵にはガラケーモチーフのグロッシアーのキーホルダーをつけて。空山基さんの個展で買ったアイボのポーチにはコスメを。ドイツで見つけたニベアの香水はやさしい香りがお気に入り。バッグにつけた小さなハローキティのポーチは、指輪を外したときのケースとして。また、海外出張中は薬入れとしても活用。グラデーションが目を引くカードケースはフタが片手で開けられるオーナメントのもの。ピンクのぬいぐるみは“ちら見”するように首を動かすチャームロボットのみるみ。ファニーな表情にいつも癒やされています」

草野 絵美(くさの えみ)
1990年生まれ、東京都出身。AIなどの先端技術を取り入れ、ノスタルジアやポップカルチャー、集合的記憶をテーマに活動。レトロフューチャーな美学を通して、過去と現在を接続し、現代社会を新たな視点から捉え直す作品を発表。世界20カ国以上で展示されている。2026年、世界経済フォーラムのカルチュラル・リーダーズに選出。文化庁文化審議会著作権分科会委員も務める。

3. Miyu|ダンサー

挑戦を続ける今の私を鼓舞し、支えてくれるもの

「今年の3月末に購入したサンローランのル・サンカセット。昨年、世界大会が終わり、『お疲れさま』という思いと、次の大会に向けて『ここからまた頑張ろう』という気持ちを込めて選んだバッグです。サンローランは、凛とした大人が持つブランドというイメージがあって、いつか欲しいなと思っていました。持っているだけで自然と背筋が伸びます。
 
今はダンス中心の生活なので、バッグを選ぶ基準も少し特殊です。シンプルでトレーニングウエアに合わせても違和感がないこと。シューズやウエアが入る収納力があること。また、大会出場だけでなく、審査員やワークショップの講師として、世界各地を飛び回っているので、機内用のバッグとしても使えること。レザーなのに軽く、どんなシーンでも気負わず持てるところが、このバッグの魅力です。
 
今年の4月からLAに引っ越しました。LAでファッションや音楽、アートなど、違うジャンルの人たちと積極的に会うことで、ダンスの可能性を広げていけると思っています。そして、ダンサーがモデルや俳優、アーティストと並んで活躍できる世界をつくりたいです。
 
自分のステージを上げるために大会に出続けることも大事。本番は緊張することがありません。それは『いつもの自分で行けば大丈夫』と思えるくらい準備しているから。練習は好きじゃないんですけど(笑)、それでもスタジオに行く。行くとその積み重ねが自信になり、未来の自分を支えてくれます。スタジオへ向かう日も、新しい誰かに会いに行く日も、このバッグはいつも一緒。積み重ねてきた努力と、これから出合う未来。その両方を携えて歩くために欠かせないパートナーです」

What’s in my bag?

「洋服がモノトーンが多いので、バッグの中身もブラックばかり。サンローランのサングラスは色はもちろんですが、スクエアのフォルムが顔の形にしっくりくるところがお気に入り。リップはイヴ・サンローラン・ボーテ。ルイ・ヴィトンの財布は数カ月前にラスベガスで購入。オールブラックのモノグラムに惹かれました。ソニーのコンパクトデジタルカメラ・RX100 VIIは、世界を飛び回るようになって、『現地の景色をきれいに残したい』と思い購入。ズームにしても画質が落ちにくく、動画も撮れるので、ダンスの撮影にも使っています。母に勧められて飲み始めた笹茶エキスは水に溶かして飲むタイプ。疲労回復や血液浄化に期待ができ、インナーケアに欠かせません」

Miyu(みゆ)
1997年生まれ、東京都出身。10代で世界最高峰のダンスバトル大会でワールドチャンピオンに輝くなど、多数のタイトルを持つ。2024年にブルーノ・マーズに指名され、CMで振付・共演を果たして大きな話題に。25年にUS大手エージェンシー「CAA」と日本人ダンサーとしては初契約。現在はLAと東京の二拠点で、ダンス、ファッション。音楽シーンを横断しながらワールドワイドに活躍。

 

4. 甲田 まひる|シンガーソングライター/ラッパー

“何が起きても大丈夫”を持ち歩く

「数カ月前、千駄ヶ谷のヴィンテージアーカイブショップ『BIG 明日 TOKYO』で一目惚れした香港発のタフジーンズスミスのバッグ。パイソンのようなプリントが入ったサイケデリックなデザインは持つだけで気分が上がります。実は、これまでは黒一色のシンプルなバッグを選ぶことが多かったんです。私は普段聴いている音楽によってファッションが変わるタイプ。ヒップホップっぽいストリートな気分の日もあれば、トランスやレイブカルチャーを感じるようなスタイルの日もある。だから、黒のバッグが合わせやすかったんですが、最近は『ちょっと無難すぎるかも』と思うようになって。このくらいインパクトのあるバッグを持ちたい気分でした。
 
見た目はコンパクトですが、意外とたくさん入るところも気に入っています。私は外出先で『ないと困る』状況になるのがストレスで。使うかわからなくても、念のため持っておきたい。普段から仕事先でもセルフメイク、セルフスタイリングをすることが多く、さらに当日急にパーティやイベントに呼ばれることも。そこに撮影クルーが入っていたりするので、外出先でも撮られていいように、お直しメイクセットはマスト。どこでも身だしなみを整えられるようにしておきたいんですよね。楽曲制作期間になると、ここに飴など喉のケアグッズも加わります。
 
そして忘れちゃいけないのがエアポッズ。これだけは本当にないと無理! 忘れたら、すぐ家に取りに帰るレベル。移動中は音楽を聴くことも多いですが、ラジオやポッドキャストを流していることもあります。
 
仕事やプライベートは予定が変わることもあるし、その日の気分やコンディションだって違う。困ったことが起きても、対応できるこのバッグがあると安心できるんです」

What’s in my bag?

「マイメロディが大好きで、家はマイメロのぬいぐるみだらけなのですが、その要素がバッグにも(笑)。マイメロのキーホルダーはどのバッグにもつけています。巾着型のポーチにはダルバの保湿ミスト、イヴ・サンローラン・ボーテのクッションファンデーション、ケイトの口紅などメイク用品を。黒いマイメロのフェイスポーチには、鎮痛剤や目薬。目のモチーフのポーチは、母がネパールで買ってきてくれたお土産です。中には点鼻薬やアレルギーの薬を入れています。レコーディング期間は点鼻薬が必需品。鼻や喉のコンディションがそのまま歌に影響するので、いつでも使えるように。外出先でお腹が冷えて痛くなるといやなので、使い捨てカイロは夏でもマスト。ヘアクリップはナディア」

甲田 まひる(こうだ まひる)
2001年生まれ、沖縄県出身。12歳でファッションスナップへの掲載をきっかけにインフルエンサー活動を始め、16歳でジャズピアニストとしてデビュー。20歳でシンガーソングライター、ラッパーとしても始動。ジャズで培った音楽性とヒップホップをベースに、全楽曲の作詞・作曲を自ら手がける。現在公演中の舞台『チェンソーマン ザ・ステージ レゼ篇』に出演するなど俳優としても活動している。

Photos:Keisei Arai Interview & Text:Mariko Uramoto Edit:Shomi Abe

 

Magazine

SEPTEMBER 2026 N°199

2026.7.28 発売

Bags! Bags! Bags!

バッグが好き

オンライン書店で購入する