日本ならではのありがたいサービス尽くし! 日本最大船籍の豪華客船「飛鳥II」の船内を徹底チェック
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日本ならではのありがたいサービス尽くし! 日本最大船籍の豪華客船「飛鳥II」の船内を徹底チェック

日本船籍最大級の飛鳥II。ゆったりした船内には日本ならではの細やかな心くばりや、日本人の好みに合ったサービスが満載! 今回はあえて寄港しない2泊3日の移動型ショートクルーズで、豪華客船での船旅の魅力を徹底追及。はじめての船旅には、やはり日本の客船が正解です!

日本最大の豪華客船には日本流の細やかさとおもてなしがたっぷり

5万444トン、乗客872名。日本船籍にして、日本最大船籍の豪華客船、飛鳥II。その特徴はずばり、日本ならではのおもてなしでしょう。

まず、すべてのキャビン(客室)が海側に面している! クルーズ中、いつでも海が感じられるのは、船旅の醍醐味。しかも9タイプのキャビンのうち約半数以上はバルコニー付き! 朝、ベッドから起き抜けのままで潮風を受けることだって、あるいは夜に星空を見上げながらお酒を楽しみ、ベッドに直行することだって、自分の部屋にバルコニーがあれば叶います。

そして、すべてのキャビンにバスタブが付いています。ちなみに、トイレはシャワー付き。水回りがここまで快適であると、洋上であることを忘れてしまいそうです。

さらに、露天風呂だってあります! これが、バツグンの開放感! 大きな湯船につかりながら海と空を眺めていると、じわじわと濃密なリラックス気分に包まれます。日本のゲストに寄り添ったサービスを心がけている飛鳥IIだから、生まれた施設でしょう。

船内では、日本語がスタンダード。外国人スタッフも日本語を勉強しているので、言葉の壁がまったくありません。これまで船旅は何度か体験したことがありますが、今回が初の日本船籍。日本語ですべて事足りる気楽さは、もはや感涙モノでした。どんな困りごとでも、日本語で説明できるのですから。

今回は、金沢から乗船し、北上して北海道・函館へ向かう2泊3日クルーズ。寄港はあえてせず、船内を楽しむプランです。それでも、能登を感じるおもてなしがクルーズ中途切れることなく続きます。

たとえば、乗船時に客室には輪島の漆塗りの箸のギフトを用意。さらにレストランのメニューにも能登の名産品が並び、船内には能登の工芸作品が飾られ、能登の重要無形文化財保持者(人間国宝)の講演会を催すなど、船内にいながらも能登を体験できるわけです。

そんな日本が誇る客船・飛鳥IIの内部、一体、どうなっているのでしょう? チェックしていきましょう。

全室バスタブ&シャワー付きトイレ、そしてニコライ・バーグマンのプリザーブドフラワーも!

クルーズ中のわが家となるキャビンは、全436室。キャビン番号が奇数は右舷、偶数は左舷。すべての部屋が海に面しています。海が見えると見えないとでは、開放感がまったく違います。

キャビンは9タイプあり、広さはエントリーレベルの「ステート」で18.4平方メートル。全室にソファもあります。ウォークインクローゼットにスーツケースをしまえるなど収納に工夫があり、スペースは十分。「バルコニー」タイプ以上には文字通り、バルコニーが付いています。そして全室にバスタブとシャワー付きトイレも!

しかも、全キャビンにニコライ・バーグマン フラワーズ&デザインのプリザーブドフラワーのアレンジメントが。細部までおもてなしの心が行き届いています。

キャビンの最上階10デッキには4種類の豪華なスイートタイプが。このクラスからは乗船時のウェルカムスパークリングワイン&お菓子や、ソフトドリンク&お茶類、ルームサービス、冷蔵庫にビールなど、特典が付いてきます。

「スイート」は広さ33.5平方メートル。このクラス以上にはウォークインクローゼットが付き、バスタブもジェットバス(「Dトリプル」も)。

船名を冠した「アスカスイート」は広さ45.8平方メートル。重厚感のあるレッドとブルーの2タイプのカラースキームがあります。このクラスからお部屋に双眼鏡もご用意。

日本ならではの和室がある「和洋スイート」は広さ45.8平方メートル。ベッドは畳の上に設置され、月見窓もある和情緒たっぷりのお部屋です。

究極の憧れは4室のみの「ロイヤルスイート」! ベッドルーム、リビング、バスルーム(海のビューバスです)が独立し、広さは88.2平方メートル。このクラスではお酒も料金に含まれます。ラップトップPCやプリンターも設置されているので、仕事を抱えたエグゼクティブもお部屋でワーケーションができます。すべてがエレガントな設えで、なんと人間国宝の壺までも飾られていました!

クルーズ経験者はご存じのとおり、乗船時に荷ほどきをすれば、下船まで荷づくり不要なのが、船旅のありがたい点。たとえ寄港地のあるプランで買い物をしすぎたって、下船時に宅配便が利用できるので心配ご無用です。

海と空を眺めながら露天風呂! クルーズの醍醐味を心ゆくまで!

クルーズのお楽しみといえば、船内のエンターテインメント!

初日の夜は実力派シンガーとダンサーが繰り広げる飛鳥IIオリジナルプロダクションショー「ビハインド・ザ・サーカス」、2日目は飛鳥IIイリュージョンマジックショー「アナザーワールド」と、大人から子供まで楽しめるショーを日替わりで開催。

映画上映やダンスタイム、ピアノやバンドの生演奏など初日から夜遅くまで洋上の華やかな世界を満喫できます。

2日目は朝から太極拳教室、ストレッチ体操、社交ダンス教室などの教室や、ウォーキングにシャッフルボードなどのカラダを動かすクラス、輪投げ大会、ビンゴやウノなどのゲーム大会など、ノンストップでお楽しみが続きます。

なによりも感動したのは、日本船唯一の「グランドスパ」の露天風呂! 大きく開けた空、海面に白くのびた船の航跡、この景色はクルーズだからこそ見られるもの。しかも湯船に浸かりながら! この悦楽のためだけでも乗船する価値があるかも……と思えるほどです。ディナー前ならば比較的空いていて、かつ景色も楽しめます。

また、ウェルネス施設も充実しています。11デッキの中央にはバカンス気分を盛り上げる「シーホースプール&ジャクジー」。そして12デッキには海を眺めながらワークアウトできるフィットネス施設や「アスカ アヴェダ サロン&スパ」があります。

「アスカ アヴェダ サロン&スパ」では乗船当日限定のお得な「ドライヘッド&ネックケア」も。なんと、30分4400円! ぱちぱち弾ける炭酸刺激の頭皮用美容液を使って、やさしいハンドタッチで頭皮をリフレッシュ。あまりの気持ち良さにこの美容液、買っちゃいました。

そして豪華クルーズといえば、カジノ! カジノコーナー「モンテカルロ」ではスロットマシーンやテーブルゲームが楽しめます。ただし、飛鳥IIは日本船籍のため、チップ、コインを金品に交換はできません。クルーズ気分を味わうために、トライしてみるのはいかがでしょう。

次回は、評判の高い飛鳥IIの“食事”について、詳しくレポートします!

問い合わせ先
飛鳥クルーズ/https://www.asukacruise.co.jp/

Photos & Text:Chieko Koseki

 

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