ロビン・F・ウィリアムズの新作絵画を発表@ペロタン東京(東京・六本木)
さまざまなジャンルの映画に見られるインティマシーの心理的次元を探求した、ロビン・F・ウィリアムズの新作絵画を発表する個展「Undying」が、東京・六本木のペロタン東京で開催中だ。
感覚的で曖昧な女性像を独自のスタイルで描いた大型ペインティングで知られ、油彩、エアブラシ、絵の具の流し込み、マーブリング、キャンバスの染色などさまざまな技法を用いて、深い質感と複雑に構成された作品を制作するロビン・F・ウィリアムズ。その巧みな技術力と天性の好奇心で、Instagram、TikTok、YouTubeなどソーシャルメディア上のプラクティスと、アーリーモダニズム、ポップカルチャー、広告、映画への言及を融合させ、女性性の表現における体系的な慣習に挑んでいる。
ペロタンでは初の展覧会となる本展では、肖像、広告、伝承、ソーシャルメディア、映画における女性の表現とジェンダーの構築に対するウィリアムズの尽きることのない関心を、絵画を通して展開。描かれたシーンには、ときに艶めかしい柔らかさ、またときには性的関係の余韻の瞬間が捉えられており、いずれも、執着的な関係を形成する支配・逸脱・服従の力学を探りながら、内在する性的主体性の曖昧さをも描いているという。
なおウィリアムズは独自のスタイルの人物像で知られており、絵画制作よりも工芸に馴染み深い道具一式を用いて制作されるのが特徴的だ。さまざまな画材による複数層から構成され、みずみずしい視覚性を触覚的な親近感のなかに落とし込み、油絵の重厚さを控えめにするとともに、表面の豊かな質感を創り出し、注意深く見ることを促す。
注目の本展は6月22日(土)まで。ぜひお見逃しなく。
※掲載情報は5月11日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
ロビン・F・ウィリアムズ「Undying」
会期/2024年5月9日(木)~6月22日(土)
会場/ペロタン東京
住所/東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1階 ペロタン東京
開館時間/11:00〜19:00
休館/日・月曜
URL/www.perrotin.com/
Text:Akane Naniwa