Culture / Post
might × 福岡晃子(accobin)「girl meets … 」連載第22回「記憶」
アーティストとイラストレーターが融合したアートレーターを名乗るmight(マイト)のコラボ連載「girl meets …」。第22回からは最終章がスタート。崎山蒼志、水曜日のカンパネラの詩羽、羊文学の塩塚モエカ、リーガルリリーのたかはしほのか、Chilli Beans.、眉村ちあき、コレサワからバトンを受け取り、最終章はチャットモンチーを「完結」し、ソロアーティスト名義accobinで活動する福岡晃子が言葉を紡ぐ。新しい才能が煌めき合う、類まれなるコラボレーション。
©️ might
記憶
ほつれた端を引っ張って
終わりのないバンジージャンプみたいに
手応えのないまま落ちていく
生暖かくて 懐かしい海
いまこの手の中にある温もりや偏見
カタチなんてない
ほどいてみたら頼りない縮れた糸の寄せ集め
カタチなんてない
あんなにもしがみついていた
潰れた音のBGM 夏が終わっていく匂い
忘れてしまった顔 忘れられない言葉
結び目だらけで ねじれて
ぐちゃぐちゃにもつれて でもこれしかなくて
全部やり直したくなって まだ愛おしくて
わたしだけが結び直せる
わたしだけの記憶
Illustration:might
Text:Akiko Fukuoka (accobin)
Profile
mightマイト
アートレーター。自身の肩書きをアーティストとイラストレーターが融合したアートレーター(Artrator)と呼ぶ。シンガー・ソングライター、和ぬかの楽曲「寄り酔い」のMVやアルバム『青二才』にてイラストを手がける。Twitter:@_______might
福岡晃子/accobin Akiko Fukuoka / accobin
イベントスペース「OLUYO」社長、作詞作曲家、演奏家。徳島県徳島市出身。2002年よりチャットモンチーのメンバーとして活動し、2016年に徳島にイベントスペース<OLUYO>を開設。2018年にチャットモンチーを完結した後、2020年より徳島に完全移住。ソロアーティストやバンドのプロデュース、作詞作曲を手がける。2021年からYouTubeチャンネル「accobin_福岡晃子」を開設し、徳島での生活や音楽活動の様子を発信。2023年2月にソロ活動名義を”accobin”と改名し、同年5月21日に初のソロアルバム『AMIYAMUMA』リリース。YouTubeチャンネル「accobin_福岡晃子」https://youtube.com/@akikofukuoka6828 accobin HP accobin.jp