usagi bon ごはん vol.116 西瓜のスープ | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.116 西瓜のスープ

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第116回は、西瓜のスープ

西瓜のスープ

アイスクリームを乗せれば、デザートになります。ヨーグルトをリコッタチーズに変えれば、白ワインやシャンパンにもよく合います。ジュース凍らせればシャーベットとなるので、大きいスイカを買ったら活用してみてください。

【材料】 8人分
スイカ(可食部で) 2kgくらい
レモン 1個
ミニトマト 16個
紫蘇 3枚
豆乳ヨーグルト(ヨーグルトでも可) 適量

【作り方】
1. スイカは種と皮を取り、ミキサーにかけて、半分の量は、テフロンパンに流し入れて火をかける。
ドロっとするまで煮詰めたら、冷やしておく。
2. 1のミキサーにかけたジュースと煮詰めたスイカ蜜を混ぜ合わせて、レモン汁で味を整え、冷凍庫でしっかり冷やしておく。
3. ミニトマトは湯むきしておき、紫蘇は刻んでおく。
4. 器に一口大に切ったからスイカ(別分量)とミニトマト、豆乳ヨーグルトをのせ、2のスープを回しかけ、刻んだ紫蘇をふる。

グラフィカルな外見で中身はスイート

フルーツの中にも、色々な赤色がある。いちごの赤、サクランボの赤。りんごだって。ただ西瓜は特別だ。大体そのサイズが他とは比較にならない迫力。そして割ってみないと、その赤さを微塵も感じさせないグリーンに稲妻模様のカッコいいグラフィカルな球なのだから。包丁を入れるとサクーっと気持ち良く割れ、赤が現れる。その音も独特。

昔キャンプに行って川原の冷たい水に浸けて冷やした味は最高だったのを思い出す。そしてサイズも含めてそんな冷やし方が理にかなっていた。都会の冷蔵庫で冷やすには場所をとりすぎるし、家族が多くなければ、丸一個を消費するのは中々難しい。そんな問題を加味してスーパーマーケットでは、カットした櫛形に切ったものや、もっと小さく賽の目に切った物まで売るのが今では当たり前に見かける光景。

そこで、ジュースにしたり冷製スープにしたりすると美味しいし、丸で買っても消費できる。ヨーグルトにも合うし、シリアルに混ぜても美味しく、朝食から西瓜でスタートする。

まだまだ残暑が厳しいこの時期、そんな爽やかな香りと味に癒されたい。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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