usagi bon ごはん vol.111 らっきょうの味噌漬け | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.111 らっきょうの味噌漬け

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第111回は、らっきょうの味噌漬け。

らっきょうの味噌漬け

水分が出てくるので、作った日に食べきりましょう。らっきょうが手に入らない場合は、玉ねぎの薄切りやエシャロットでも美味しいです。

【材料】 2人分
らっきょう 20粒
白味噌 20g
アガベシロップ又はメープルシロップ 20g
酢 10g

【作り方】
1. らっきょうは皮を剥き、きれいに泥を落として洗い、縦に薄く切る。
2. 白味噌、アガベシロップ、酢をよく混ぜ合わせて、1のらっきょうと和える。

在住種と外来種

野菜の花は時に儚くうつくしい。らっきょうの花もまた、ネギの花に似ているけれどボウル状ではなく、より繊細な印象で色は白や、ピンクがかった紫色で中々上品な佇まいだ。

在来種なだけあって、日本では古来から親しまれている。何となく和歌にでも謳われていそうな花。産地では鳥取が有名だけれど、日本中で栽培はされている。ヤツブサやラクダ系の他、島らっきょうは、小ぶりで香りも辛味も強めで沖縄の品種。フランスでらっきょうと近いのは、中国ネギと言われるAllium de Chineだろうか。それが丁度沖縄の島らっきょうに近い感じで、癖が少なく生食でも美味しく、グリーンの葉の部分もソテーしたりして食べられる。日本や中国では在来種だけれど、逆にフランスでは外来種。美しいヨーロッパの19世紀の植物図鑑でもらっきょうが描かれているのを見つけることが出来る。

中国では長年漢方薬的な要素、それが調味料として発展していった。たまたま遊びに来ていた友達の子供が、アンパンマンにもカレーを美味しくする「らっきょう君」がカレーパンマンと一緒に登場するという事を教えてくれた。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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