開けチャクラ! バービーのモヤモヤ相談室 vol.04「相手の見た目を褒めるとき、どんな表現をしますか?」
体や性をめぐるあれこれ、人間関係や恋愛、社会についてなど、読者の抱える「モヤモヤ」をバービーが一緒に考えます。正解は見つからないかもしれないけど、チャクラは開放できちゃうかも?!(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年10月号掲載)
【今月のモヤモヤ】
見た目と性を結びつけられることにモヤモヤ。
相手の見た目を褒めるとき、どんな表現をしますか?
私はXジェンダー(※)です。着心地がいいのでレディースの服を着るのですが、よく女性と認識されてしまいます。そのたびに自分の性について説明しても、相手になかなか理解されず、うんざり。私はただ見た目と性を結びつけてほしくないだけ。バービーさんは相手の見た目を褒めるとき、どんな表現をしますか?(リカちゃん焦って◯ロ吐いた・21 歳)
※Xジェンダー……性自認を男女どちらかに当てはまらないと感じている人のこと。(長崎人権・同和対策課「多様な性への理解と対応ハンドブック」より)
【バービーからのメッセージ】
擬態語とテンションをフル活用して褒める
見た目を褒めるって難しいですよね。私は擬態語とテンションをフル活用するかな。「うわ〜! 素敵!」とか「シュッとしてる!」とか。どこがどういいのかは具体的に言わないようにしています。
反対に自分自身を褒めてもらってもその内容はほぼ聞き流していて、褒めてもらった行為だけを受け取りますね。相手は少なくとも悪気があって褒めてるわけではないと思うから、的外れなことを言われても受け流すというか。もしくは「今日の私、ここが素敵じゃない?」と、褒めてほしいところを自分から言ってみたり。こういう言葉をかけてもらえるとうれしいよ、と伝えます。
見た目ではないけれど、私も以前「そんなに料理上手だったら男性の胃袋をつかめていいね」みたいなことを言われてモヤッとしたことがあります。そんなつもりで料理してるわけじゃないのに。相手が仲のいい友達だったら「同じようなこと美人には言わないだろ!」と、どこが嫌なのか具体的に説明して言い返しますが、特に仲よくもない人に言われてもあえて反論もしないかな。
SNSで同じ悩みを持つ人を探してみて
リカさんのコメント原文の中には「自分の性に対する説明が押し付けになっていたら申し訳ない。。いろんな価値観があるということも理解している」ともあったから、すべての人にわかってもらおうとしなくてもいいと思う。だって毎回、自分のセクシュアリティを丁寧に伝えたとしても、相手が100%わかってくれるとは限らないし、それで自分が疲れるのもつらい。今、いろんな価値観が少しずつ共有されてきてはいるものの、社会全体の理解が進むのはまだ時間がかかると思います。
私もよくラジオなどでLGBTQの方と話すと「毎回説明するのがしんどくなって、自分の性について隠しておいたほうが楽」という意見を聞くんです。きっとリカさんのように諦めずに声を上げる人がいることで、後に続く人が同じように嫌な思いをすることは減るかもしれない。でも、だからといってリカさんがすべてを背負いこんでつらい思いをしなくてもいいとも思うんです。
自分の性を理解されないことにうんざりしてしまうということですが、自分のことを認めてくれる人が少しでも増えると、そのモヤモヤを一人で抱えずに済むのかも。相談内容には「自分と似たようなエピソードを持っている人と話したことがない」「誰かと同じ価値観を共有したい」とも書かれているから、SNSでXジェンダーの人を探してみるのはどうでしょう?
もしくは自分のプロフィールにXジェンダーであることを明記した上で、悩みや怒りを吐露してみる。きっと同じ体験をした人が現れるはず。愚痴を言い合うだけでも心が軽くなるかもしれないし、エネルギーをもらえることもあるはず。SNSは本名でやる必要はなくて、裏アカウントでもいい。ちなみに、私も裏アカをめちゃくちゃ持っています。
2021年12月号(10/28発売)、2022年1・2月合併号(11/27発売)のこのコーナーでは「仕事のモヤモヤ」をテーマにお悩みを募集します!
職場での対人関係、取引先からの理不尽な依頼、フリーランスの不条理、テレワークの不都合、これってセクハラ?な案件や、穴があるなら入りたかったあのプレゼン、結婚と仕事、はたまた就活中のあなたのモヤモヤなど仕事にまつわることなら何でもOK。
9月12日(日)までに下記のアンケートフォームまたはメールから投稿して。あなたの抱えるモヤモヤ、バービーの答えを聞いたらスッキリするかも! バービーさんに相談したい、聞いてほしいあなたの「仕事のモヤモヤ」大募集中! メールの場合は、掲載可能なニックネーム、年齢、性別(任意)をお書き添えください。
締め切り:9月12日(日)23:59まで。
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※ご相談の文字数は問いませんが、掲載時に編集部で要約させて頂きます。
※ご相談への回答は1号あたり1名様です。全ての方のお悩みにお答えすることはできません。
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Photo:Melon Styling:Natsuki Taniguchi Text:Mariko Uramoto Edit:Mariko Kimbara