花代の写真活動30年を振り返る。アニエスベー ギャラリー ブティックで回顧展を開催中 | Numero TOKYO
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花代の写真活動30年を振り返る。アニエスベー ギャラリー ブティックで回顧展を開催中

東京・表参道のアニエスベー青山店2階にあるアニエスベー ギャラリー ブティックで、花代の写真活動30年を振り返る回顧展『花代 / Keep an Eye Shut II』が開催中だ。

花代は東京とベルリンを拠点に活躍するアーティスト。80年代末より写真、映像、パフォーマンス、音楽などさまざまなジャンルを横断しながら作家活動を展開している。その活動30周年を総括した写真展「花代まつり」を都内の複数拠点で開催している。

そのうちの会場の一つとなったのが、アニエスベー ギャラリー ブティック。ヨーロッパに拠点を移した花代がファッションブランド、アニエスベーの創始者であるアニエスベーと出会った2000年頃から帰国するまでの約10年間に撮影された未公開作品を含む中期の作品を展示販売する。

アニエスベーは花代と、世界を代表するキュレーターであるハンス=ウルリッヒ・オブリストとホゥ・ハンルゥが企画した東アジアにおける都市の変容をテーマとする展覧会「Cities on the move」で出会った。まだ幼かった娘の点子を連れて展示設営とパフォーマンスのために訪れていた花代に、アニエスベーが一目惚れしたのだという。

それ以降、アニエスベーはパリコレのランウェイでのパフォーマンスや日本のアートファサードプロジェクト、インストアパフォーマンスなどで花代を起用したほか、花代の写真作品集『HANAYO artist book』の表紙カバーにアニエスベーがデザインした特別生地を提供するなど様々な形で花代の活動や作品を紹介してきた。

本展で展示される中国雑技団を撮影したシリーズはアニエスベーが渡航のサポートをし実現。花代とアニエスベーの関係を象徴する作品となっている。

今回の展示開催にあたり、花代がアニエスベーに宛てた手紙もオフィシャルサイト内で公開中。

日本語訳は下記の通り。

「dear agnes

お元気ですか

今日も東京は本当に暑いです
こんな中でオリンピックするなんて本当に狂ってます
日本人は狂っていてお祭り大好きなのはアニエスも知っていましたね!!

今週から青山のagnès b.ギャラリーで個展が始まります 
agnès b.香港や銀座でやってからもう10年以上も経っていて、
私達がウイーン分離派会館で出会ってからもう20年以上も経っているのですね!
その間、私達は世界中の色んなところで会って羽目を外して騒ぎましたね!

私達の友情はずっと変わらないけれど、子供達は大きくなって、周りのみんなも繋がって、
いつしか本当の家族のようになりました
大きな愛をいつもありがとう

私達の人生のお祭りは続く、、、、

花代」

会場では、本展のメインビジュアルにも使用され、パレ・ド・トーキョーでの花代の展覧会の際にも使用・展示された作品をカバーにした作品集『Keep an Eye Shut』も販売する。

花代の幻想的で美しい写真の数々をぜひお見逃しなく。

花代 / Keep an Eye Shut II
会期/2021年7月28日(水)〜9月8日(水)
時間/11:00〜20:00 (無休)※緊急事態宣言中は19:00クローズ。
会場/アニエスベー ギャラリー ブティック
住所/東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F
TEL/03-3406-6010
Instagram/@agnesb_galerie_boutique

Text:Mariko Kimbara

Profile

花代Hanayo 東京とベルリンを拠点に活躍するアーティスト。写真家、芸妓、ミュージシャン、モデルなど多彩な顔を持つ。自身の日常を幻想的な色彩で切り取る写真やコラ―ジュ、またこうした要素に音楽や立体表現を加えたインスタレーションを発表する。パレ・ド・トーキョーなどでの個展、展覧会多数。写真作品集に『ハナヨメ』(1996)、『MAGMA』(2004)、『ベルリン』(2013)、『点子』(2016)、音楽アルバムに『Gift / 献上』『wooden veil』などがある。

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