田中杏子のリアル・モード「wear yourself」
現代の多様な女性像を写し出し、それぞれの個性を引き立たせるカラーやシルエットが揃った2021年リゾートコレクション。美しいディテールで存在感溢れるスタイルを田中杏子がピックアップ。自由なマインドで、あなたらしいファッションを謳歌して。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2021年1・2月合併号掲載)
genuine mode
wear yourself
フェミニニティが際立つニュースタイル
強く生き抜く女性の輝きを、激動の現代へと蘇らせたミュウミュウ。ビッグカラーが特徴的なドレスに、あえてラフなショートパンツを組み合わせ、新たなムードを生み出した。煌めくビジューのカチューシャで、顔まわりにアクセントをプラスして。
フラワーを味方に解き放たれた瞬間
アトリエスタッフをモデルに、予測不可能で不完全な美を、アレッサンドロ・ミケーレならではの解釈で発表したグッチ(Gucci)。60〜70年代に活躍したデザイナー、ケン・スコットのアーカイブから取り入れた、カラフルな花々を描いたプリントドレスは、個性を発揮したスタイルへの賞賛を思わせる。
再解釈から生まれる新たな可能性
ブランドのハウスコードであるチェックを大胆に使用した、バーバリー(Burberry)のセットアップ。マリーゴールドイエローをベースに、洗練された仕立てとストリートウェアの融合で新鮮なスタイルを提案した。
コントラストカラーで主張する個性
リアリティのあるビッグシルエットで、パーソナルな創造性を反映させたバレンシアガ(Balenciaga)。対照的なカラーコンビネーションによって、エネルギッシュな都会の女性に、グラマラスな輝きを与える。
自然が紡ぎ出すロマンティシズム
イタリア・プーリア州の伝統と工芸にインスパイアされたコレクションは、ディオール(Dior)らしいロマンティシズムで解釈されていた。花や植物などがプリントされ、カラーコンビネーションが美しさを際立たせるルックは、幻想的世界へと誘ってくれる。
日常に秘めたセンシュアルな魅力
エレガントなポルカドットプリントのミニドレスは、サンローラン(Saint Laurent)から。モノトーンカラーに映える肌が、ミステリアスに輝きを増す。シンプルなカラーリングだからこそ、私たちに自信を与えてくれるドレスを纏って、時代を駆け抜けたい。
Photos:Mitsuo Okamoto Fashion Director:Ako Tanaka Hair:Kenshin Makeup:Tomohiro Muramatsu Edit & Text:Shiori Kajiyama