写真家アルメール・ケルガルが探求する“家族”の姿
フランス人写真家のArmelle Kergall(アルメール・ケルガル)による個展が開催中。東京・曙橋のSYP GALLERYにて、2020年12月13日(日)まで。
東京を拠点に活動する、フランス人写真家のアルメール・ケルガル。 “家族”を重要なテーマとするアルメールの作品は、その忠誠心や集合的な記憶、内部構造を取り巻く隔世遺伝的な行動の意味を軸にして制作される。
2005年には「フランス家族の解剖学」というシリーズをスタートさせ、自身の家族を撮影。制作中、家族の過去に深く共鳴して家系図を調べ始めると、ジャーナリストであった祖父の情熱が、アルメールと同じく写真に向けられていたことに気が付いたという。現在開催されている本展「Selfies 1920-2020」では、祖父と自身の写真を重ね合わせ、誕生日や新婚旅行、休日のイベントを、“思い出”としてコラージュすることによって、家族模様の深層に迫る試みとなっている。
なお、会場のSYP GALLERYは、作家の吉野祥太郎がアーティスト・ラン・スペースとして14年から運営してきたS.Y.P Art Spaceを起点とし、建築家のJAVIER CASAS、ギャラリストの原田雄が加わった3人の共同運営によって、20年4月に生まれ変わったもの。活動範囲も個性も異なる3人の相乗効果によって、アーティストの自立をサポートしつつ、コマーシャルギャラリーとしてこれまでにない価値観や現代アートが持つ多様性などを打ち出す場所として機能させていく。
そんなSYP GALLERYで開催されている注目の本展、お見逃しなく。
※掲載情報は11月26日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
Armelle Kergall – Selfies 1920-2020
会期/2020年11月19日(木)〜12月13 日(日)
会場/SYP GALLERY
住所/東京都新宿区住吉町10-10
入場料/無料
時間/13:00~19:00
休館/月・火・水曜日、祝日
TEL/080-7825-8477
URL/sypgallery.com
Text : Manami Abe