インフルエンサー 石田一帆インタビュー「楽しみながら、やりたいことを叶える」
「Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)」の誌面とWEB、YouTubeで連動するビューティ連載「ちょっぴりスピリチュアルで幸せな美容」の第二回に登場したインフルエンサー、石田一帆さんにインタビュー。
インスタグラムのメイク動画投稿をきっかけに
自分の人生を切り開くインフルエンサー
──インスタグラムのフォロワー数は14.7万人(2020年9月現在)。インスタグラムのメイク動画が人気を集め、オリジナルブランド「la peau de gem.(ラ ポ ドゥ ジェム)」を立ち上げた石田一帆さん。まずは、ご自身のご紹介をお願いします。
「現在、化粧品と洋服のディレクターをしています。インスタグラムでの投稿をきっかけに、いまのお仕事に広がっていきました」
──インスタグラムはいつ頃から始められたのですか?
「5年ぐらい前です。インスタがじわじわときている時に、オフィシャルで始めました。もともと学生のときから読者モデルやブロガーをやっていて、ブログも行っていたので、SNS自体に抵抗はなく。“インスタグラム”というメディアが一つ増えたと言う感覚で投稿していました」
──どんなトピックを投稿していましたか。人気になるために戦略を立てたり?
「自分が『いいな』と思うものを紹介していたのですが、化粧品とかメイクの投稿をしたときに反応がとてもよく、もう少し化粧品の割合を増やしていこうかなと思って実践してみたら、やっぱり反応がよくフォロワーさんが増えていったんです。当時はまだメイク動画があまりインスタグラムに上がっていなくて。そういう動画があっても、コンサバ寄りなメイク動画が多く、私自身あまり参考にならなくて…。で、『もしかしたらそこ需要があるかもしれない』と思い、メイク動画を投稿し始めたのが、バズったきっかけになりました。それが3〜4年前のことです」
──ご自身のブランド「la peau de gem.」を始められたきっかけは? また、コンセプトやブランドに込められた想いも教えてください。
「私自身コスメがとても好きで昔からいろいろ試していたのですが、メイクアイテムで肌があれてしまったり、かゆくなってしまったり…と自分の肌に合わないものも多く。私はとっても敏感肌なので、『敏感肌でも楽しめるメイクアップブランドがあったらいいな』を形にしたいなという想いで『la peau de gem.』を2019年にスタートさせました。
『la peau de gem.』は現在、コスメではメイクアップアイテムのみの展開となり、大切にしている要素が2つあります。一つ目はミニサイズであること。今の時代、小さいバッグで出かけることが多いので、小さいバッグにもポンと入れやすいサイズ感であることを大切にしています。また、女子はみんなメイクが好きだからたくさん買ったりするけれど、“使用期限”という衛生面に気を使っている人が意外と少ないなということに気付き、そう言う意味でも使い切れるミニサイズにしています。
もう一つは、手に取りやすい価格感を大切にしています。『これ、いい!』と思って、もう一度買いたい気持ちはあるのに、値段が高くてリピートできず、代わりに別のコスメを買ってみたら肌があれてしまった…という経験をしたことがあり。リピートしやすい価格帯で、かついろんな人に『試しやすい』と思っていただきたかったので、価格は安めに設定しています」
──メイクアイテムの質感や色味もご自身で決められるのですか?
「そうなんです。0から100まで全部自分自身でやっています。テクスチャーや色だけでなく、どんな順番でアイテムを売り出していくか、どういうメイクを提案するかというのもすべて自分で決めてやっています」
──パッケージとてもおしゃれですよね。
「有難うございます。私自身が、インスタグラムからどんどんフォロワーさんが伸びているので、インスタグラムに載せていただくことを前提に作っています。ECで売っていくにはインパクトが大切だと思い、ブランドがすぐわかるように工夫をしています。写真を撮る時に反射しないように、またプチプラなので安っぽくみえないようパッケージはラバーコーティングしたマットな仕上がりに。パッケージに関してはほぼすべてマットで仕上げていて、シングルアイシャドウは中が見えるのが強みだと思うので、半透明の窓をデザインにしました。アイシャドウは、触るとモチッとしているので“もちシャドウ”と呼んでいるのですが、みなさんもインスタグラムで“#もちシャドウ”と広めてくれて。『パッと見ると普通だけれど、使ってみると意外にいいね!』と言ってくださる方が多いです」
──値段はどのくらいですか?
「リップが1,280円で、シングルアイカラーは980円。3色入ったアイパレットは1,800円」(すべて税抜)
──とてもリーズナブルですね!
「そうなんですよ。利益を考えると本当はもっと高くしたいのですが(笑)。私自身がリアルにコスメユーザーで、『たくさんメイクアイテムを試したい!』『買いたい!』と思うので、せっかくだったら手に取りやすい価格で楽しんでほしいなと思って」
──この次にやりたいことは?
「去年の秋冬から洋服もプロデュースを始めました。メイクアップはファッションありきだと思っているので。ファッションはシーンに合わせて洋服を変えるのに、洋服を変えてもメイクは一緒だったりすることが多いのがもったいないなと思って。ファッションとメイクは別々ではなく、一緒に提案してきたいとずっと考えていました。8月末にはルームウェアの販売をスタート。みなさんの生活の一部になるブランドになったらいいなと願っています」
Photos : Akihito Igarashi Makeup : Kouta Hair : Katsumi Matsuo Styling : Nozomi Urushibara Edit & Text : Hisako Yamazaki