ルイ・ヴィトンより「アーティーカプシーヌ コレクション」第二弾が発売
ルイ・ヴィトンのアイコンバッグ「カプシーヌ」を現代アーティストが再解釈した「アーティーカプシーヌ コレクション」。シリーズ第二弾となる6作品が、全世界において各モデル200 個限定、10月30日(金)より表参道店、松屋銀座店にて発売される予定。
メゾンの革新的なエスプリとクラフツマンシップ溢れるサヴォアフェール(匠の技)を活かして、アーティストたちが自らのアイデアを存分に実現できるようサポートしたいという願いのもと、「アーティーカプシーヌ コレクション」は昨年6月に第一弾をリリース。そして今回参加したアーティストは、ベアトリス・ミリャーゼス、ジャン=ミシェル・オトニエル、ジョシュ・スミス、ヘンリー・テイラー、リウ・ウェイ、ザオ・ザオの6名だ。
ブラジル人アーティスト、ベアトリス・ミリャーゼスが手がけた「カプシーヌ」は、母国の民衆芸術に着想を得て、18種類のレザーを同じ厚さに加工し、シリコンジェルが注入された金箔と浅浮き彫りのピースサインなどを施しながら、寄木細工の技術を用いて仕上げられたもの。多種多様な質感と鮮やかな色調が織りなす万華鏡のように美しいデザインが特徴的。
ニューヨーク在住のアーティスト、ジョシュ・スミスの「カプシーヌ」は、彼のシグネチャーである、自らの名前を綴ったペインティングがベースになっている。バッグのベース素材となるコットンキャンバスの外側に白のステッチで刺繍をし、筆致を忠実に表現。生地とステッチに、入念にプリントを施してから、ジョシュ・スミスの名前を「カプシーヌ」全体に刺繍した。ハンドルは無垢のペアウッド(バラ科の広葉樹)製、ライニングのシルクには鮮やかな色彩の絵画作品プリントし、バッグの外側底面は10本のシルバーのホッチキスの芯で、アーティストの未完成のキャンバスの縁を表現した。
北京在住で、幾何学的な建築形態への興味を中心に活動し続けるリウ・ウェイは、2019ヴェネツィア・ビエンナーレで展示された彼の大規模インスタレーション《Microworld(微視世界)》に基づき、レトロフューチャリスティックなタッチを添えた「カプシーヌ」を制作。サイズが異なる5種類の銀色のレザーの花びらをバッグの外側にはめ込んでリベットで取り付け、また、ブラックのプレキシグラス製ハンドルを金属製の球体で装飾されたリングで固定している。
中国人アーティストのザオ・ザオが手がけた「カプシーヌ」は、2018 年に彼が制作した彫刻《In Extremis No.3》から着想を得たもの。金属片でつくられた作品を、バッグにおいてはレザーに変換し、シルクスクリーンプリント、高周波エンボス加工、3D刺繍などの数多くの独自の技術によって作り出された5種類のレーザーを353枚のパッチにカットし、パズルのように縫い合わせていった。
カリフォルニア出身、ヘンリー・テイラーによる「カプシーヌ」は、彼の親友であるアメリカ人アーティストで、LAのアンダーグラウンド・ミュージアムの設立者である故ノア・デイヴィスの印象的な肖像画《A young master》(2017)に、最先端のレーザープリントと伝統的な寄木細工の技術を組み合わせることで誕生。アート作品のさまざまな質感をレザーの上に忠実に再現するため、2Dおよび3Dプリンティングのあらゆる手法を試し、100回以上の実験を経て、彫刻のような立体感のある肖像画が完成した。
優美で楽しげ、サマーバスケットをオートクチュール風にアレンジしたようなジャン=ミシェル・オトニエルの「カプシーヌ」。バッグの素材には複雑に手織りされたラフィアヤシを用いて、バッグ上部のエッジには、オートクチュールで贅沢に使われるブラックサテンシルクの手刺繍による縁飾りがあしらわれた。パリの地下鉄パレ・ロワイヤル駅の出入口の作品《Le Kiosque desNoctambules(夢遊病者のキオスク)》を連想させる黒の樹脂ビーズで作られたハンドルも印象的。まさに、持ち運びが可能な彫刻作品となっている。
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Text:Chiho Inoue