パン野ゆり × 田中美保 対談「出会ってから20年でパン友に!?」 | Numero TOKYO
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パン野ゆり × 田中美保 対談「出会ってから20年でパン友に!?」

パン野ゆりが、愛してやまないパンの魅力を語り尽くす連載「ぶらりパン歩き」。今回は、スペシャルゲストに10代からの友人であるモデルの田中美保を迎え、話題のロースタリーカフェ「二足歩行 coffee roasters」にて対談を敢行! お互いの近況報告からパンライフまで、久しぶりの再会で話に花が咲きます。

パン野ゆり(以下、パン野)「美保と初めて会ったのは、雑誌の撮影だったよね」

田中美保(以下、田中)「そうそう。多分18歳とか19歳の頃かな」

パン野「お互い人見知りだからそのときはあまり喋れなくて。だから、初めて美保が話しかけてくれたときはすごく嬉しかったな! 私が覚えているのは、撮影で月に何回か会うようになって、ある日美保が『あのときあのスタジオにいたでしょう』って話しかけてきてくれたの。それが嬉しくって、緊張がほぐれてお話できるようになったんだよね」

田中「え、そうだったかな(笑)」

パン野「あれ、覚えてない(笑)? 私にとって、美保は唯一無二のスターなの」

田中「そんな、私でいいの(笑)!? あれから20年も経ったんだね」

パン野「当時は仕事終わりに遊んだり、その後もみーちゃんが北海道に行くまでは、ちょこちょこ思い出しては会ったりしてたよね。こうして話しているとびっくりするくらい変わっていないけど、お子さんを出産しているんだよね」

田中「でも、子供を産んでもそうそう変わらないかも」

パン野「本当〜? 名言出ました(笑)! 北海道での生活はどうだった?」

パン野「北海道での生活はどうだった?」

田中「4年間、悠々自適な生活をさせていただきました(笑)。北海道はごはんが何でも美味しいから、食べることが楽しみになっていたくらい(笑)。お米も、それまで新潟の魚沼産コシヒカリが一番だと思っていたんだけど、ゆめぴりかがすごく美味しくて! もちろんパンも食べていたよ」

パン野「それは羨ましい! 私も北海道のパン巡りをしたことがあるけど、美味しいパン屋さんもたくさんあるよね。みーちゃんがパンを食べるようになったのは、出産してからと聞いたけど」

田中「子どもが産まれてすぐの頃は自分のごはんをゆっくり食べるのが難しくて。パンって片手で食べられるから、楽なんだよね。すごくお腹が空くから、たくさんパンを食べるようになって、そこからパン美味しい!ってなったかな」

パン野「パンを好きになってくれて嬉しい〜!」

田中「今までパンってどこで買っても一緒だろうと思ってたけど、お店によって全然違うものなんだとわかって。近くに来たからここのパン買って帰ろうとか、結構食べるようになったよ。今は子供も好きだし、そのまま渡せてそんなに食べ散らかさないから助かってる」

パン野「他にどんなパンを食べてるの?」

田中「生食パンも好き。1日目はそのまま食べて、2日目はトーストで。あとは冷凍して保存したりとか。子供にあげるパンは、食パンとか味のついてないパンだったり、子供向けの蒸しパンとか、塩パンの塩っぽくないところをあげたり。すごく好きみたいでよく食べてるよ」

パン野「ここのカフェの下には私も好きな『ジュウニブン ベーカリー』が入っているんだけど、今日はそのパンを特別に試食させてもらいましょう! まずはこの『風船パン』を食べてみて。初めて食べたときはびっくりした! もっちもちなの!」

「風船パン」¥320
「風船パン」¥320

田中「わぁ! 本当にもちもちしてる……。食べたことないかも。新食感だね」

パン野「小麦に対する水分量が120%なんだって。超高加水というんだけど。焼き上げる直前に有塩バターを生地に混ぜていて、チーズみたいなコクも感じる」

田中「いきなり専門用語が出てきた(笑)。自分でパンも作ったりするの?」

パン野「うん、お家で作ることあるし、パンシェルジュやパンコーディネーターの資格を取るときに勉強したりとか、お店の方とお話しして学んでいるよ」

田中「本当にパンが好きなんだね(笑)。パッケージも可愛いから手土産にも良さそうだね。これ、絶対に買って帰ろ」

パン野「次は、『あんバターフランス』。あんこはアク抜きにこだわった自家製だそうだよ」

奥から「風船パン」¥320「あんバターフランス」¥280「ローズ」¥320
奥から「風船パン」¥320「あんバターフランス」¥280「ローズ」¥320

田中「私、出産してからあんバターが好きで。バターにあんこ?と思ったけど、この組み合わせ美味しいなぁって!」

パン野「甘いものが食べられなかったのにね。私もあんこはあまり得意じゃないけど、これは口の中で嫌に広がる感じもなくて、美味しいね!」

田中「ほんとだ。あんこがスッキリしていて超美味しい〜」

「12/10(ジュウニブン食パン)」¥460「8/10(ハチブン食パン)」¥470「2/10(ニブン食パン)」¥520
「12/10(ジュウニブン食パン)」¥460「8/10(ハチブン食パン)」¥470「2/10(ニブン食パン)」¥520

パン野「食パンも、水分量の違いで「2/10(ニブン食パン)」、「8/10(ハチブン食パン)」、「12/10(ジュウニブン食パン)」の3種類あるよ。まずは水分量20%の2/10から」

田中「うん、美味しい!バターがリッチな感じ」

パン野「卵と牛乳を使っているんだね。カステラみたい! 次は水分量80%。こちらは卵を使っていないんだとか」

田中「子供には良いかも。何にでも合わせやすそう」

パン野「最後は、風船パンと同じ水分量120%。これももちもちしていて、デザートパンみたい」

田中「こうして食べると全部違う味だね。どれも美味しい!」

パン野「ここのカフェはお食事メニューも充実しているんだよ。パンを使ったメニューがおすすめ!」

「コーンミルクのスクランブルエッグマフィン」¥1,500
「コーンミルクのスクランブルエッグマフィン」¥1,500

田中「黄色がすごく華やかだね!」

パン野「トウモロコシを使ったスクランプルエッグの中に、イングリッシュマフィンが隠れているんだって!」

田中「うん、トウモロコシの味がする! パセリオイルでマイルドさが引き締まる感じ」

パン野「朝食に食べたいかも。次は『イワシのコンフィとトマト柑橘のオープンサンド』」

「イワシのコンフィとトマト柑橘のオープンサンド」¥1,200
「イワシのコンフィとトマト柑橘のオープンサンド」¥1,200

田中「おかひじきが乗ってる! おかひじきってどう使ったら良いのかいまいちわからなかったけど、こう使ったら良いんだね(笑)」

パン野「パンは日本人でも食べやすいように酸味を抑えめにしたサワードウなんだって。私も大好き」

田中「お魚との組み合わせが新鮮だね。美味しい。白ワインにも合いそう」

パン野「イワシとパンとの相性も抜群だよね。こちらはビーツにバナナ、リコッタチーズを使った温サラダ」

「ローストビーツとグリルドバナナ チーズスタンドのリコッタチーズ添え」¥1,200
「ローストビーツとグリルドバナナ チーズスタンドのリコッタチーズ添え」¥1,200

田中「ビーツは北海道で出会ってよく料理していたんだけど、これはビーツ特有の土っぽさがなくて食べやすい!」

パン野「バナナもカラメリゼされていてデザートみたい! 新しいサラダだね」

田中「コーヒー屋さんって、コーヒーが第一でフードは二の次なイメージがあるけど、ここはお料理のために来たくなるよね」

パン野「コーヒーも店内に焙煎機があって、仕入れから抽出までこだわっているんだって!」

店内の焙煎スペース
店内の焙煎スペース

ドリンクメニューの裏には、その名の通り「裏メニュー」が!
ドリンクメニューの裏には、その名の通り「裏メニュー」が!

田中「実は今までコーヒーが苦手だったんだけど、最近飲めるようになったんだよね。コーヒーの香りは昔から大好きで。コーヒーとパンの香りは幸せになれる」

パン野「最高だよね。パン屋さんにお花屋さんも併設されてあって、お花も買えちゃうの」

田中「まさに憧れの生活! ホームパーティをするとき、必ずパンを買うんだけど、お花も一緒に買えるのはありがたいね」

パン野「美保、パン好きになってきたでしょう? だいぶこっち側の人間になってきた(笑)。今度は、一緒にパン巡りに行こうよ。美保の運転で、長野あたりまで!」

田中「だいぶ遠出だね(笑)。いいよ、楽しみにしてる!」

今回お邪魔したのは…

二足歩行 coffee roasters

住所/東京都世田谷区三軒茶屋1-30-9三軒茶屋ターミナルビル2階
TEL/03-6450-9737
営業時間/平日10:00~18:00(L.O. 17:00)
土・日9:00~18:00(L.O. 17:00)
※営業時間は変更の可能性があるのでご確認ください。
Instagram: @nisokucoffee

Photos: Shuichi Yamakawa Edit & Text: Yukiko Shinto

Profile

田中美保Miho Tanaka 1983年1月12日生まれ、東京都出身。10代の頃よりモデルとして『プチセブン』、『セブンティーン』、『non-no』、『mina』、『MORE』をはじめ数々の雑誌で活躍。2019年に一児を出産。「JOURNAL STANDARD relume」とのコラボコレクションが好評発売中。Instagram: @miho12tanaka
パン野ゆりYuri Panno パンコーディネーター/パンシェルジュ。日本全国、訪れたベーカリーは数えきれないほど。年に数回は海外へも足を運び、パンを独自の視点で分析。最近では、トークショーや「世田谷パン祭り」でワークショップを開催するなど、活躍の場を広げている。モデル山野ゆりとしては、雑誌や広告、CMなど幅広く活躍中。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案中。Instagram: @yuri.yamano

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