広瀬アリスはギャグ漫画を愛読中♡
キラキラと華やかな魅力で人々を惹きつけてやまない女優、広瀬アリス。無類の漫画好きとしても知られている彼女が、迫力ある画とギャップのあるストーリーにゲラゲラ笑って元気になれるギャグ漫画を紹介してくれた。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年6月号掲載)
自宅にはコミックスだけを収納する「漫画部屋」も
女優の広瀬アリスさんは、大の漫画好き。自宅には、コミックスだけを収納する「漫画部屋」もあるほどだ。本格的に集め始めたのは5年ほど前から。書店に足を運んで、帯や裏表紙のあらすじを読みながら、一冊ずつ好みの作品を探していく。「電子書籍も便利だけど、やっぱり漫画はモノとして持っていたい。アニメ化のタイミングやふとした瞬間に、同じ作品を第1巻から何度も読み返したくなります」
幼い頃は、父親の影響で読んだ『ツルモク独身寮』が好きだった。「当時は主人公・正太の気になる相手・みゆきちゃんが可愛いなと思っていたんですけど、最近あらためて読み直したら、白鳥沢レイコというキャラの破壊力が半端じゃない。声を出してゲラゲラ笑ってしまいました」
元ヤクザが主夫に?! ギャップにハマった『極主夫道』
最近のコメディでおすすめなのは、元ヤクザの主夫・龍の日常を描いたハートフルコメディ『極主夫道』。
「まず、元ヤクザなのに主夫というギャップが面白くて。普通の家事をしているはずなのに、見た目や思考に極道だった時代の名残があったり、ママチャリで買い物をしているだけなのに、警察に職務質問されるんです。でも主夫業は完璧。家事ができる人には素直に憧れますね。物語は1話完結のオムニバス形式なんですが、最後のページでちゃんとオチがついて、王道のギャグ漫画としても読むことができます。それに龍の妻・美久もいいキャラなんですよ」
コメディのほか、好きなジャンルは『週刊ヤングマガジン』『週刊ヤングジャンプ』など青年漫画誌に連載されているようなバイオレンスもの。「『進撃の巨人』『亜人』『東京喰種』あたりは第1巻からずっと追っていました。
バイオレンスものが苦手な方はいるかもしれないけれど、私は“グチャッとする系”の描写が好きです。ホラーは苦手なので、お化けはNG、ゾンビはOKという自分なりの線引きもあったりします(笑)」
大好きな“グチャッと系”の要素も楽しめるコメディ作品『ワンパンマン』
コメディと“グチャッと系”の中間では『ワンパンマン』も大好きな作品。ギャグ要素もありつつ、戦闘シーンのアクションは本格的。そのギャップがお気に入りなのだとか。
「細かく絵を描き込んでるのに、主人公のサイタマの顔は15秒くらいでパッと描いたような適当さ。それも好きなポイントです。ヒーローになりきれないヒーローの物語なんですが、昔、憧れてた戦隊ヒーローとは違って、地球を救うほどの活躍をしていながら誰にも気づいてもらえなかったり、他の登場人物もイケメンなのにやることが的外れだったり。愛すべきキャラが多いのも特徴です」
『ワンパンマン』は現在コミックスはが21巻まで発売されている。アニメ化もされており、海外でも人気だ。「主人公のサイタマは強いヒーローなんですが、あまりにも強すぎてむしろ面白くなるほど。その強さも特殊能力として最初から備わっているものじゃなくて、筋トレして努力で強くなったという設定も好きです」
普段はバイオレンスものが多いけれど、ギャグ漫画を手に取るときは、少し疲れを感じたり、思考をクリアにしたいときが多いという。「お風呂やベッドルームでギャグ漫画を読んで、思いっきり笑って眠ると、次の日はすっきり。漫画は私のリフレッシュ方法です」
Alice’s Picks
1.『極主夫道』おおのこうすけ/著(新潮社)
“不死身”と呼ばれた元極道の主夫生活
裏社会に数々の伝説を残した最凶のヤクザ、不死身の龍がキャリアウーマンの美久との結婚を機に、極道から足を洗って主夫に。ヤクザ稼業の言葉遣いや行動は抜けないものの、料理・洗濯・掃除など家事全般において一流の腕前。妻のためにキャラ弁を作る一面も。
2.『ワンパンマン』ONE/原作 村田雄介/漫画(集英社)
強すぎるのに笑える脱力型ニューヒーロー
就職活動中の青年「サイタマ」は街の中で暴れていた怪人から少年を救って幼き頃の夢を思い出し、そこから3年、頭髪を失うほどの特訓で、無敵のパワーを手に入れる。パンチ1発であらゆる敵を倒せるほどの強さを持ちながらマイペースな性格で、金欠にも悩んでいる。
Photos:Harumi Obama Styling:Yutaka Asakura Hair & Makeup:Ai Miyamoto Interview & Text:Miho Matsuda Edit:Sayaka Ito, Mariko Kimbara