usagi bon ごはん vol.62 ホタテ貝と絹さやのレモン煮 | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.62 ホタテ貝と絹さやのレモン煮

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第62 回は、ホタテ貝と絹さやのレモン煮

ホタテ貝と絹さやのレモン煮

ホタテ以外にも鶏肉などもさっぱりと美味しくできます。これから暑くなってくる季節にぜひ作ってみてください。 【材料】 2人分 ホタテ貝 4個 きぬさや  レモン 1/8個 日本酒 50ml 精製していない塩 少々 【作り方】 1. ホタテ貝は半分にカットする。 2. 鍋に日本酒と塩を入れて、ひと煮立ちさせてホタテ貝ときぬさやを煮る。 3. 2にレモンの薄切りを入れて、香りを移す。 4. 3を皿に盛りつける。

どこまでいってもお洒落な檸檬

檸檬と言えば、梶井基次郎の小説が先ず頭に浮かぶ。檸檬と肺炎を患った若い主人公との葛藤、それぞれの水々しさそのまま香りまでページからしてくる様だ。

あまりにもポピュラーなのに、この果物の不思議はいつも何となくオシャレなイメージが付き纏っている事だ。同じ柑橘系でもオレンジより断然檸檬の方が洒落ているのは、あの形のせいなのだろうか?

イタリアのカプリ島は大好きな場所。船着場からメインの広場までは、タクシーやバスもあり登れるが、それ以外はまったく徒歩と時々荷物を乗せた小さなトロッコが走るのみ。日中は島を観に訪れる人は多いけれど、夕方からは、島に滞在する人のみで、本当に穏やかな楽園だ。そこには広い庭一面が檸檬棚になったレストランがある。そのビジュアルだけで既に贅沢なリラックス感が堪能できるのに、食べられる檸檬のパスタが最高に美味しく嬉しい。

やっぱり、檸檬は、オシャレ。初恋でなくても、爽やかでフレッシュな気持ちにさせてくれる。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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