ゲリラレストランも出現? 諏訪綾子の「記憶の珍味」展 | Numero TOKYO
Art / Post

ゲリラレストランも出現? 諏訪綾子の「記憶の珍味」展

『ゲリラレストラン Lost Tongues』 photo: Tukasa Nakagawa
『ゲリラレストラン Lost Tongues』 photo: Tukasa Nakagawa

東京・銀座の資生堂ギャラリーにて、フードアーティスト諏訪綾子の個展「記憶の珍味」が2020年3月22日(日)まで開催中。

『写真をあじわう』 photo: Hiroshi Iwasaki
『写真をあじわう』 photo: Hiroshi Iwasaki

06年よりフード・クリエイションの活動を開始し主宰を務める諏訪は、欲望、好奇心、進化をテーマにした“食”に関する作品をパフォーミングアート、インスタレーション、ダイニングエクスペリエンスなどの手法で数多く発表。本能的な無意識の感覚に訴えることのできる表現媒体として“食”を扱い、体験者に新たな問いや発見をもたらすことを追求。世界でも高い注目を集めている。

『後をひく悔しさとさらに怒りさえもこみ上げるテイスト/感覚であじわう感情のテイスト』 photo: Hiroshi Iwasaki
『後をひく悔しさとさらに怒りさえもこみ上げるテイスト/感覚であじわう感情のテイスト』 photo: Hiroshi Iwasaki

本展では、誰もが個人的に持っている記憶をテーマに新たな“食”の表現に取り組む。展示会場には、諏訪がさまざまな香りから調合した数種類の「記憶の珍味」を用意。来場者が実際にあじわうことで、自身の記憶を呼び起こす体験の場が設けられている。さらに、自然から生じた有機的な形による、「記憶」をあじわうためのいくつものツールをインスタレーションとして展示。

『好奇心をあじわう小部屋』金沢21世紀美術館 photo: Kikou Kiezo
『好奇心をあじわう小部屋』金沢21世紀美術館 photo: Kikou Kiezo

会期中には、不定期にギャラリー内で諏訪が自らの記憶を来場者とともにあじわい、その感覚を共有する参加型パフォーマンスも実施予定。諏訪自身がその場でもてなす「記憶の珍味」の体験は、来場者それぞれの個人的記憶を共有するドラマティックな経験となるだろう。

また、会場付近に“ゲリラレストラン”も出現予定!開催日や場所の詳細は公式サイトをチェック。記憶をあじわうことがもたらす「自然からのインスピレーション」を、この機会にぜひ体験してみては?

「記憶の珍味 諏訪綾子展 Taste of Reminiscence Delicacies from Nature」

会期/2020年1月18日(土)~3月22日(日)
会場/資生堂ギャラリー
住所/東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1F
開館時間/平日11:00~19:00
※日祝18:00まで
料金/入場無料
休館日/毎月(月祝)
URL/www.shiseidogroup.jp/gallery/

Text : Akiko Kinoshita

Magazine

DECEMBER 2024 N°182

2024.10.28 発売

Gift of Giving

ギフトの悦び

オンライン書店で購入する