黒木華の初カンヌ映画祭に独占密着!
毎年5月に2週間余りかけて行われる南仏コート・ダ・ジュールの風物詩で、今年で第71回を数えたカンヌ国際映画祭。2018年、短編部門にノミネートされた『Duality』(邦題『どちらを選んだのかはわからないが どちらかを選んだことははっきりしている』)に主演した黒木華が映画祭終盤のカンヌに駆けつけ、レッドカーペットと公式上映に参加。さらに最終日の授賞式のレッドカーペットにも登場したことは、映画関係者を少なからずざわつかせた。
©Kazuko Wakayama
出演中の大河ドラマ『西郷どん』(NHK)の収録の真っ只中、ぎりぎりまでカンヌ入りできるかどうか調整が行われるなかで、最後は「次にいつ機会があるかわからないから、弾丸でも多少無理をしてでも、カンヌを体験しておきたい」という本人の強い意向が実現を後押しした。
到着は朝。ホテルに荷物を置いてその足で向かったのは、『Duality』の公式上映とそのレッドカーペットで着用するハイジュエリーのビューイング。今回は1998年から20年以上にわたり映画祭の公式パートナーを務めるスイスのジュエリー&ウォッチメゾン「Chopard(ショパール)」が黒木華へのサポートを担ってくれたこともあり、名門ホテルで知られる「ホテル マルティネス カンヌ」の最上階に位置する「ショパール・ルーフトップ」へ。
©Kazuko Wakayama
©Chopard
この日選んだのはこちら、ホワイトゴールド×ブルーサファイア×ダイヤモンドによるイヤリング(¥9,110,000)とリング(¥10,590,000)。花冠のような、またはチュチュのような繊細なデザインに対して、どこかマニッシュなブルーの煌めきが決め手に。
©Kazuko Wakayama
ランチはカンヌから内陸へ向かう森林に囲まれた丘の上の村で、ピカソが没した場所でも名高いムージャンにある、ミシュラン2スターのレストラン「Restaurant Paloma」を急遽予約。到着直後「食べることも大好き。少しでも時間があれば、何でも体験したいんです」とチームに伝えた素直な好奇心とちょっぴりやんちゃな行動力が、黒木華の源だ。こちらはリンゴならぬ、トマト味のチョコレートでリンゴをかたどった中にトマトのムースが詰められたこの店の新たなスペシャリテ。そんな遊び心をプラスした発想に、映画祭関連の公式ディナーも多いというギャルソンの話にも納得。
その後はホテルにチェックインし、小休憩。夕方からは映画祭主催の公式ディナー参加のため、今度はディオールがやはりカンヌの名門ホテル「ホテル バリエール ル マジェスティック カンヌ」内に例年設けている「ディオール スイート」へ。ここはあらかじめメゾンに認められたAリストのスターのみアクセス可能で、ディオールが世界中から選抜した腕利きのメイクアップ、ヘア、ネイルのアーティストの手によって美しく仕上げられレッドカーペットに送り出してもらえる、極めてカンヌらしい知る人ぞ知るアドレス。
ディオール スイート初体験の黒木華も、その仕上がりを受け、すでに充実感に満ちた表情。
©Kazuko Wakayama
明けて2日目となる翌日は午前の公式上映を受けて、朝からディオール スイートで再びヘアメイクを体験。
©Kazuko Wakayama
ディオールお墨付きのプロフェッショナルたちとのやりとりを経て、素肌感を活かした軽めのメイクに、往年の女優のようなダウンスタイルのクラシックなヘア、サファイアと同じカラーのネイルをリクエスト。これまでの自分にはなかったイメージのヘアメイクに、黒木華も「カンヌならではの経験ですね」と新しい扉を開いた様子。
©Kazuko Wakayama
そして、晴れてカンヌ国際映画祭のレッドカーペットにデビュー! 日本から持ち込んだエンポリオ アルマーニのドレスに、南仏の午前ならではの強い日差しを浴びたショパールのハイジュエリーがいっそう煌めく。
©Kazuko Wakayama
公式上映後は佐藤雅彦、川村元気、c-project(東京藝術大学大学院映像研究科の教授である佐藤雅彦さんの研究室の卒業生である関友太郎・豊田真之・平瀬謙太朗)の5人からなる『Duality』の監督陣と合流し、記念撮影。後日「初めてのカンヌ映画祭に5人もの監督と一緒に参加したことは、一生の思い出」と語った黒木華。
©Kazuko Wakayama
一方で2014年に『小さいおうち』でベルリン国際映画祭で最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞している彼女のカンヌ入りは、短編部門にノミネートされた他国作品の関係者からも注目度が高く、サインを求められる一幕も印象的だった(下は『Duality』の公式写真からの一枚)。
©2018『Duality』製作委員会
続いて翌日はもう最終日。パルム・ドール(最高賞)が発表になる授賞式のレッドカーペットを前に、ショパール・ルーフトップで再びハイジュエリーを選んだ後、この日もディオール スイートへ。
着用するドレスはカンヌ入りした後に試着をして決めた、パリから取り寄せられたディオール オートクチュール。メゾンの創業者ムッシュ ディオールの故郷グランヴィルの空の色であるグレーと、女性の身体を美しく見せるAラインがディオールを象徴するシンプルなドレスは、まさに出会いの一着。美しいドレープを愛でながら、スイートのテラスで海上からカンヌにチェックインしたゲスト所有のクルーザーが無数に浮かぶ海を眺め、至福のとき。
©Kazuko Wakayama
「ドレスのデコルテに映えるように」と選んだハイジュエリーは、ショパールを象徴するモチーフであるハートが連なるプラチナゴールド×ダイヤモンドのネックレス(¥140,410,000)と、ホワイトゴールド×ダイヤモンドのドロップスタイルがクラシカルなイヤリング(¥128,610,000)。ヘアメイクも「唇は強めの色のリップを」と、前日とはがらりと変わったイメージを本人自らリクエスト。
©Dior
その後、高揚する気分を上手にコントロールしつつ、いよいよショパールが手配してくれたVIPカーに乗り込み、最終日のレッドカーペットへ。
授賞式ということで降り立ったレッドカーペットは大混雑だったが、そんなムードにのまれることもなくご覧の穏やかな表情に、彼女がカンヌに至るまで積み重ねて来たものの大きさが見て取れた。
©Kazuko Wakayama
なお、2018年7月27日発売の『ヌメロ・トウキョウ』9月号では、現地で収録した黒木華の独占インタビューも掲載。初めてのカンヌで吸収したことやここからの道、さらに『Duality』という短編映画の詳細まで、もれなくチェックを。
Chopard
ショパール ジャパン プレス
TEL/03-5524-8922
URL/www.chopard.jp
Christian Dior
クリスチャン ディオール
TEL/0120-02-1947
URL/www.dior.com
Parfums Christian Dior
パルファン・クリスチャン・ディオール
TEL/03-3239-0618
URL/www.dior.com
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Photos & Edit:Yuka Okada(edit81)