ベトナム最後の秘境、最南端のリゾートアイランド | Numero TOKYO
Life / Feature

ベトナム最後の秘境、最南端のリゾートアイランド

ベトナムで二大ブームとなっている中部ダナンと、南部フーコック島。今回は自然豊かなアイランドリゾートとしてメキメキと頭角を現してきているフーコック島をフューチャー。国際級の豪華リゾートホテルがお目見えし、さらなる魅力をプラス!

TRAVEL TIPS
素朴な漁村や
名産品を求めて島案内

最南端に位置し、カンボジアも肉眼で確認できる国境の島、フーコック島。2016年末からインターナショナルホテルの進出が目覚ましいが、島の景色は素朴そのもの。ベトナムでは貴重なサンセットも、この島では拝める!

ユネスコも価値を認める
自然美溢れる島

ベトナム本土から約45キロ沖合に浮かぶ、長さ50キロ、幅25キロのハート形の細長い島。ユネスコ生物圏保護地域として自然美が守られ、“ベトナム最後の秘境”とも呼ばれている。乾季の11~3月がベストシーズン!

おすすめビーチは西海岸に約20キロ伸びたチューンビーチ(通称ロングビーチ)。サンセットが見られるスポットとして、2016年末あたりから世界展開しているホテルが続々と登場している。東海岸のサオビーチも白砂が美しく、ハネムーンの撮影スポットとして人気がある。

新鮮な海の幸をたらふく!
名産でもヌクマムは持ち帰りNG

フーコック島の名産品は、ヌクマムと胡椒、そしてハチミツ。工場や農園見学ができ、その場で購入もOK。ただし、ヌクマムは機内に持ち込みがNG(スーツケース内も)なので、郵送のみの取り扱い。オーガニック栽培の胡椒は香りが高く、ハチミツも良質。お土産にはこちらを。

フーコック島はシーフードが安くて美味しい! 早朝のアントイ港は水揚げしたばかりのイカやウニなどの魚介類が並び、人々が行き交い、活況を呈している。旅情あふれるフーコック島の一面だ。

街中レストランやナイトマーケットでは生簀から魚介を選び、調理法をオーダーするスタイルで新鮮なシーフードをいただける。また、ハニムン桟橋には水上レストランがずらり。ローカルのガイドさんいわく、「街中レストランよりも安いので、友達が来た時はここへ連れていく」そう。おためしあれ。

HOTEL
ベトナム最後の秘境、フーコック島にオープン
「JWマリオット・フーコック・エメラルド・ベイ・リゾート&スパ」

エントランスから車回しまで続く、巨大オブジェの数々に、何が始まるの?と嬉しい胸騒ぎを覚えること必至。このリゾートは、架空の“ラマルク大学”。トロピカル建築の鬼才、ビル・ベンスリーが一からコンセプトストーリーを考え、「予算はノーリミテッド」と言われたがままに、我が子のように愛情を注いで手掛けているリゾートホテルだ。

DSC_9377
DSC_9377

設定としては、貿易商が息子に最高の教育をと、1917年に大学を設立。『種の起源』のアイデアを出したフランス人科学者のラマルクを冠した。そしてフーコック名物でもあるフーコック犬をマスコットに。ラグビーを主としたスポーツや化学、昆虫学、海洋学など、あらゆる学科を専攻とする宿泊施設やレストラン&バーが敷地内に展開している。

DSC_9380
DSC_9380

出迎えてくれるベルボーイのデスクには、文字通り、いろんな形のベルが。

DSC_9392
DSC_9392

DSC_9239
DSC_9239

DSC_9387
DSC_9387

レセプションはまるで大学の図書館のよう。200年経過した本など、ヨーロッパで仕入れた書籍やスーツケースなどが並んでいる。メインレストランの「Tempus Fugit(テンプス・フギット)」にはリゾートに関わった人々(ビル・ベンスリーを含む)が、人物名鑑のように壁に飾られている。

DSC_8508
DSC_8508

DSC_8592
DSC_8592

DSC_9237
DSC_9237

DSC_8603
DSC_8603

ひとつひとつ読んでいくと、面白い! 化学実験室のようなバーや、キノコ研究から生まれたスパ、孫のパフォーマーのための会議の休憩室など、すべてにストーリーがある。2017年3月にグランドオープンをした後も、ビル・ベンスリーは旅先で見つけた品々を手に、月に一度はこのリゾートへ戻り、ストーリーを広げているとか。

海を一望するホテルルーム、
ヴィラでおこもり、どちらも魅力

7棟14階建てのホテルルームの部屋も、エメラルドベイが見渡せて魅力的だけれども、このリゾートの真骨頂を味わうなら、ヴィラ泊を。

DSC_8909
DSC_8909

DSC_9439
DSC_9439

昆虫をテーマ(苦手な人はツライ!?)にした部屋は、壁一面に虫とその食べ物の細密画がびっしり。プールサイドにもカミキリムシが鎮座している。カーペットもテントウムシ模様なのが、くすりと笑いを誘う。

DSC_9014
DSC_9014

いちばん広いお部屋は、学長のためのプレジデンシャルハウス(広さ1300平方メートル!)。プールだけでも250平方メートルの広さ! 室内にもブランコ型ソファがあるなど、遊び心もきらり。

ベトナム文化を学ぶ
アクティビティも充実

日替わりアクティビティが、まるで学校のカリキュラムのように充実しているのも、「JWマリオット・フーコック・エメラルド・ベイ・リゾート&スパ」の特長。ランタン造りやベトナム語講座、スパでのコスメ造り、カクテル造りなど、多種多彩。リゾート内でもらうアクティビティのスケジュール表をチェックして、あれこれ参加してみて。前向きに楽しむ姿勢が大切だ。

語学DSC_8650
語学DSC_8650

コスメ作りDSC_8776
コスメ作りDSC_8776

そして、滞在中に「あれ? これなんだろう」と思ったら、まずはスタッフに聞いてみよう。伏線となるストーリーがつむがれていたりして、さらに知りたくなるから!

JW Marriott Phu Quoc Emerald Bay Resort & Spa
JWマリオット・フーコック・エメラルド・ベイ・リゾート&スパ

住所/Bai Khem, Phu Quoc District An Thoi Town
URL/www.marriott.co.jp/hotels/travel/pqcjw-jw-marriott-phu-quoc-emerald-bay-resort-and-spa/

ベトナム中部ダナン&ランコーで
3つの世界遺産を制覇!

安心と信頼のナショナルフラッグ
ベトナム航空の旅

Photos & text : Chieko Koseki

Profile

古関千恵子(Chieko Koseki)ビーチ・ライター。リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスし。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること四半世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で日々ニュースを発信中。「世界のビーチガイド」 www.world-beach-guide.com

Magazine

DECEMBER 2024 N°182

2024.10.28 発売

Gift of Giving

ギフトの悦び

オンライン書店で購入する