静かなるノイズの洪水!!サイトウマコト展@六本木
1980〜90年代にかけて、グラフィックデザイナーとして国内外で高い評価を受けてきたサイトウマコト。六本木の小山登美夫ギャラリーで開催中の個展「2100」では、そんな彼の現在が垣間見える。
ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ金賞やニューヨークADC金賞などの受賞歴に加え、ニューヨーク近代美術館やヴィクトリア&アルバート美術館など、世界30以上の美術館がその作品をコレクションするなど、グラフィックデザインの分野で輝かしい功績を残してきたサイトウマコト。
しかし彼はデザインの仕事と決別し、2003年には本格的に絵画の制作を再始動。2008年には、金沢21世紀美術館にて国内初の大規模個展「サイトウ・マコト展:SCENE[0]」を開催した。
小山登美夫ギャラリーでは6年ぶり2度目となる、 “美術家” サイトウマコトの個展。フォトドローイングの下絵の上に、絵筆で8色のドットを置くことで制作された、美しいノイズの洪水のようなポートレイト。「何をしても耐えられる顔」としてモデルに選ばれたのは、自身も強烈な肖像画を描いた二人の画家、ルシアン・フロイトとフランシス・ベーコンだった。
人間の内奥の感情をえぐり出し、新たな人間像を露わにしようとする、サイトウマコト。
作品を前にして初めて感じることのできる、その衝撃と美しさ。
この展覧会、見逃せない……!!
サイトウマコト「2100」
会期/2017年9月9日(土)〜 10月14日(土)
会場/小山登美夫ギャラリー
住所/東京都港区六本木 6-5-24 complex665ビル 2F
時間/11:00〜19:00
休廊/日曜・月曜・祝日
TEL/03-6434-7225
URL/tomiokoyamagallery.com/exhibitions/makotosaito2100/
『Neural Network_1』2017 © Makoto Saito
Text:Ken Suzuki