4月13日から開幕する大阪万博に向けて、街全体が熱気に包まれている大阪。万博会場の夢洲から地下鉄で1本、新大阪からも地下鉄で約10分という街の中心に位置する「セント レジス ホテル 大阪」は、洗練された空間と上質なサービスで、ラグジュアリーなひとときが約束されていると、海外からの旅行客からも評価が高い。このホテルが誇るのは、ミシュランスターシェフ 飯塚隆太氏のフランス料理の技巧を施した斬新な鉄板焼。一体どんな料理なのか?ということで、早速、大阪へ。極上グルメとホテル空間を体験レポート。
ニューヨーク生まれの最上級のサービスを体験できる、日本初の「セントレジスホテル」
世界の最高級ホテルブランド「セントレジス」は、20世紀初頭に、ジョン・ジェイコブ・アスター4世がニューヨークに最初のホテルをオープンし、現在は世界に55カ所以上の高級ホテルとリゾートを展開する。
この「セント レジス ホテル 大阪」は、日本初のセントレジスブランドのホテル。大阪のシャンゼリゼと呼ばれる美しい御堂筋沿いにあり、大阪メトロ本町駅の真上という利便性の高いロケーションにある。

ゲストを迎える12階のレセプションは、開放的で居心地のいい空間。アート作品が点在し感性を刺激される。ロビーでは、夕方ごろにゲストにシャンパンが振る舞われる「シャンパンサーベラージュ」が行われる。
客室に向かうエレベーター前には、タイタニック号の模型が飾られているが、ここにもセントレジスの歴史を感じるエピソードが。冒険心に溢れた起業家だった創業者のジョン・ジェイコブ・アスター4世は、1912年のタイタニック沈没号事件の乗客のひとりであり、この歴史的な事件に巻き込まれて命を落とした。
セントレジスバーにも、ユニークなエピソードがある。今や世界的にスタンダードなカクテルとなった「ブラッディマリー」は、1930年代に「セントレジス・ニューヨーク」のキングコールバーから生まれたもの。現在は、世界中のセントレジスで、ローカライズされたオリジナルレシピのブラッディマリーを味わうことができる。大阪は、わさびと柚子としょうゆという日本風にアレンジされた「ショーグンマリー」。ルームサービスでもオーダーできるのでぜひトライしてみよう。
また、3月1日から4月30日までの期間は、セントレジスバーで、「セントレジス・桜アフタヌーンティー」を開催。桜を使ったスイーツとスコーン、セイボリーで、視覚と味覚で春の訪れを感じてみては。
客室からは、大阪の金融の中心地である本町を始め、心斎橋や船場、遠く大阪湾までの風景を一望できる。また、セントレジスのシグネチャーサービスとして、宿泊客は誰でもバトラーサービスが利用できる。ウェルカムドリンクや荷解き・荷造り、プレスサービスやディナーの予約などあらゆることは、バトラーに相談できる。ユニークなのは部屋にバトラー専用ボックスの設備があること。ドリンクや備品をお願いすると、対面することなくボックスから受け取ることができる。
ミシュランのスターシェフが監修する、和洋折衷の「鉄板焼×フレンチ」
今回の旅の目的でもある、革新的な鉄板焼を体験すべく、12階の鉄板焼「和城」へ。ここは、安土桃山時代に発展した茶室建築を取り入れ、豪華絢爛な時代の息吹を感じる文化、様式、意匠をモチーフにしたインテリア。「草庵」と名づけられた個室は、豊臣秀吉が造らせた煌びやかで豪華な黄金の茶室をイメージしている。
和城は昨年秋に、フランス料理界の重鎮でありミシュラン2つ星の「Restaurant Ryuzu」のオーナーシェフである飯塚隆太氏を監修に迎え、メニューを一新した。コンセプトは「大阪から発信する最高峰のガストロノミー」。関西の旬の食材を使い、フレンチの技巧を鉄板焼にアレンジした。新鮮な素材が目の前の鉄板で、繊細かつ大胆に調理される様子は、華麗なパフォーマンスのよう。
コクのあるジュレとなめらかなムースに、甘みのあるウニがマッチした「雲丹とカリフラワーのムース」
「赤座海老のソテー ロメスコソースを添えて」。ミキュイで引き出された海老の甘みと、ほどよくねっとりした食感がおいしい。
「ずわい蟹をパイケースに詰めて アメリケーヌソース」。これもまさかの鉄板焼。鉄板ってこんな調理もできるんだと可能性を感じたひと皿。
「特選牛肉と厳選野菜のエチュベ 2種類のソースで」。上が素材の牛肉。この日は但馬牛。仕入れ状態によって、その日、最高級の素材が用意される。高温の鉄板でさっと調理された表面は香ばしく、中はレアな状態でいただく。牛肉の旨みが口の中で弾ける。
「キノコの香るコシヒカリのリゾット」。まさかリゾットを鉄板焼きで?と思うだろうけれど、そのまさかであることを、ぜひその目で確かめてほしい。味わいは本格的。
飯塚シェフ監修のメニューは、6品の料理にフルーツとデザートが付いたコース。メニューは季節ごとに変わるので、現在のメニューはHPでチェックを。また、マニアックなまでに知識豊富なソムリエが揃える、国内産のワインや日本酒もぜひ体験してほしい。お酒を熟知するソムリエが提案するペアリングは、素材の旨みを引き出し、さらに豊かな味わいを体験することができる。また、お酒が苦手な人には、ティーペアリングも用意されているので、気軽に相談を。

豪華絢爛な和の空間でいただく新しい鉄板焼は、海外のゲストを迎える際にも最適。4月に開幕する大阪万博と合わせて、鉄板焼「和城」にぜひ足を運んでみてほしい。
飯塚シェフ監修メニュー「和城」
価格/¥37,500
飯塚シェフ監修メニュー「和城」¥37,500
場所/鉄板焼「和城」
営業時間/17:30~22:00(最終入店 20:30 / L.O. 21:00)
定休日/火・水(祝日のぞく)
URL/www.wajo.stregisosaka.com/
Text: Miho Matsuda