日本最大の豪華客船で日本ならではのもてなしを満喫。フランス料理のフルコースからほっこり夜食まで「飛鳥II」といえば美食!
Life / Travel

日本最大の豪華客船で日本ならではのもてなしを満喫。フランス料理のフルコースからほっこり夜食まで、「飛鳥II」といえば美食!

日本船籍最大級の飛鳥II。今回はあえて寄港しない短期の2泊3日クルーズで、豪華客船の魅力を徹底追及。パート2ではリピーターから評判の飲食についてフォーカス。バラエティ豊かなこだわりの食に、最終日、船を降りたくなくなる!?

メインダイニングのコース料理もおかわり自由!

飛鳥IIには「これ、食べておかなくちゃ!」という名物がたくさん! 2泊3日のコースにおける食事は朝食2回、ランチ1回、ディナー2回。そしてティータイムや軽食、夜食もあります。ペース配分を考えながら、食事を余すことなく楽しみたいもの。

メインダイニングの「フォーシーズン・ダイニングルーム」は、エレガントで広々とした空間。ディナーはフランス料理や会席などのコース料理、朝食とランチは和定食がいただけます。

ディナーはアミューズと前菜、スープ、魚料理、メインの肉料理、デザートの5品からなり、メインやデザートなどは3種ほど選択肢があります。

たとえば、ある日のディナーではメインに「能登牛の網焼き スペシャル七味と」、「菜彩鶏のソテー 柚子胡椒風味」、「的鯛のソテー タプナードソース」から選びます。メニューにはシェフのおすすめに★印が付いているので、迷ったらコレ!

ワインもリーズナブルで美味しい銘柄が揃っています。中でも目を引いたのは、ディナーのワインリストにのっていた「ケンゾーエステート」の2銘柄、旗艦の赤ワインの“紫鈴(Rindo)”と、全米でベスト・オブ・ソーヴィニヨンブランを獲得した“あさつゆ”。名作ワインを良心的な価格でいただけます!

翌日のランチ、最終日の朝食もフォーシーズン・ダイニングルームで。石川県産大豆を使用した有機醤油や輪島の塩など、能登の食材がさりげなく使われていました。

ちなみに、ディナーはフォーシーズン・ダイニングルームでは2部制だけれど、上級スイート(ロイヤル、和洋スイート、アスカスイート)のゲストは専用のプレミアダイニング「ザ・ベール」で好きな時間にテーブルに付けます(オープンシーティング制)。海を望む窓際のカップル向けのテーブルや、グループで囲むテーブルも。

ビュッフェスタイルのリドカフェはおかわり必至のラインナップ

海を望む開放的なビュッフェスタイルのレストラン「リドカフェ&リドガーデン」。こちらの料理のラインナップのセンスの良さは、もう悩ましいほど!

朝食のおかゆの脇に並ぶごはんの友(コンディメンツ)には、ゆかり、塩昆布、ザーサイ、ごま油、蒸し鶏、キムチなど、和にも韓国風にも中華にも味変できます。大谷翔平選手が絶賛したという岩手の岩泉のヨーグルトに、しっとり皮がやわらかなあんぱん、ケチャップで絵を描いてくれるオムレツなど、何度ビュッフェテーブルへ通ったことか。

ランチのハンバーガー3種(ビーフ、ドライカレー、シーフード)も人気です。

さらにディナー後に提供される夜食も、これまた食欲のツボを突いてくるメニュー。夜鳴きそばやおでんもさることながら、自分で具材(ウナギ、明太子、たこわさなど)を盛り付けるミニどんぶりが満腹中枢を木っ端みじんにしてしまいます。寝る前だというのに、お箸が止まらない!?

豪華なイブニングハイティーや日替わりのオリジナル・スムージーもお楽しみ!

レストラン以外にも、ラウンジで用意される軽食も見逃せません。

船首に位置するビスタラウンジではイブニングハイティー(有料)を体験。高級ティーブランドのTWGの紅茶、またはシャンパンの「ローランペリエ・ラ・キュベ」に合わせてスイーツやセイボリーがいただけます。

セイボリーには瓶入りのキャビアやグジェット(チーズ入りのミニサイズのシュー)、クロワッサンのサンドイッチなど、デザートにはマカロンやチーズケーキなど、バランスよく盛り付けられています。

昼に夜に、何かと立ち寄るラウンジの「パームコート」では、朝の日替わりのオリジナル・スムージーが名物。その日用意されていたのは、バナナとアボカド。他のフレーバーも飲んでみたくなります。

飛鳥IIオリジナルのカクテルでボンボヤージュ!

メインバーの「マリナーズクラブ」は重厚感のある英国風のインテリア。バーカウンターやどっしりとしたソファに身を沈めて、お酒をゆっくり味わえます。

注目したいメニューは「歴代船長カクテルメニュー」(各1100円)。渡辺恒介キャプテンの「キャプテン・ワタナベ」は、赤を基調にミステリアスな紫、波しぶきのゴールドをイメージした、日本酒ベースの飲みやすいカクテル。ご本人もシュッとした感じで、たしかにイメージどおり。右の凛とクリアなアスカジン(1100円)は飛鳥Ⅱのオリジナルのジンを使用。

淡いオレンジ色の「エンブレム」(1650円)は日本酒「天狗舞」、梅酒、ゆず酒をライムジュースで割り、桜のシロップを垂らした女性に人気の一杯。右の「ワールドクルーズ」(1650円)はコクのあるアスカジンにパイナップルやミントが香る爽やかな一杯。どれもリーズナブルなのも魅力です。

クルーズにおいて、食事はとても大切。口に合わないからと隣の店に変えることができませんから。その点、飛鳥IIは選択肢が多く、評判の食べておきたいメニューがたくさん! 和食も充実しているので、飽きることがありません。というか、いつまでも乗っていたいほど!?

飛鳥IIの魅力を一度知ったら、リピーターと化してしまうようで、船内にはそんな飛鳥クルーズ・ファンの名前がプレートで飾られています(脚本家の橋田寿賀子先生の名前も)。中には50回以上訪れているゲストもいるとか! 旅慣れた人ほど、飛鳥IIは虜にしてしまうようです。

3月31日から7月12日にかけて、飛鳥IIは最後の世界一周2025クルーズに出発します。103日間すべてに参加しなくても、行きたい区間だけの乗船もOK。

また、今年の夏にはウルトラゴージャスかつエコな飛鳥IIIが就航予定! 飛鳥IIとの2つライン体制で、日本のゲストを魅了するはず!

おまけ。下船後には函館も満喫し、完全燃焼!

下船は午前中だけれども、せっかくの函館。夕方の飛行機の時間まで観光をすることに。

坂が多い函館の象徴的スポット、元町の八幡坂から今まで乗船していた飛鳥IIを遠望。元町の教会をめぐりながら、ドイツ伝統製法のハム・ソーセージ店「函館カール・レイモン」へ。さらに函館山ロープウェイで展望デッキまで登り、夜景を想像しながら函館の街を眼下に眺望。〆に湯の川温泉のビブグルマンに掲載されたことのある「鮨処木はら」へ。大満足なクルーズ旅+αになりました。

問い合わせ先
飛鳥クルーズ/https://www.asukacruise.co.jp/

 

Photos & Text:Chieko Koseki

Magazine

APRIL 2025 N°185

2025.2.28 発売

Beauty in Me

美しく、心地よく

オンライン書店で購入する