2024年、あの人の偏愛ベスト・ミュージック vol.4 Le Makeup
2024年いちばん聞いたのはどの楽曲? 音楽をこよなく愛するヌメロ注目のアーティストに、その人だけの“超偏愛”ベスト・ミュージックを聞いた。第4回目は、大阪をベースに活動するシンガーソングライターでgummyboy、Lil Soft Tennis、NTsKi、Doveなどのアーティストへの楽曲提供やプロデュースを手がけるLe Makeup(ル メイクアップ)が登場。
1「トラッシュトーカー」Haras
一曲目に挙げたのは、Le mekeupと同じく大阪拠点のアーティスト、Harasが2024年にリリースしたアルバム『ハラスペン』より「トラッシュトーカー」。
「デジタルな響きのギターのノイズ。アルバムもソリッドだけど遊び心が詰まった作品です。自分が主催したEtude Clubというパーティに出てくれたのですが、大阪のクラブDaphniaのサウンドシステムでラップトップからかき鳴らされるギターの音、その上でまっすぐ歌う姿が印象に残っています」
2「Wind」Jawnino
「つぶやくようなバースと、浮遊感のあるトラックに魅せられた」というのは、2024年にDJ Pythonが主宰するレーベル「Worldwide Unlimited」からリリースされた、UKのラッパーJawninoのミックステープ『40』収録の「Wind」。「車を運転しながら聞いてました。どこかに連れてってくれるような感覚になります」
3「Dream Police」Mk.gee
「音が気持ち良いい」と挙げたのはニュージャージーのシンガーソングライター、Mk.geeのアルバム『Two Star & The Dream Police』の一曲。
「Mk.geeって聞いたことあったけど、今こんな感じなの!すごい!みたいな驚きがありました。懐古主義的な視点から未来を切り開いたような、いつの時代かわからないような音像って感じがしてよく聞いていました。自分の曲のミックスとか、そもそも良い音とは…というのを考えるようになったかもしれないです」
4「Hell of a Ride」Nourished by Time
Nourished By Timeはアメリカ・ボルチモア出身のシンガーソングライター兼プロデューサー、マーカス・ブラウンによるソロプロジェクト。「Hell of a Ride」は2024年に発売したEP『Catching Chickens』の一曲だ。
「初めて聞いた時から、今でもイントロ〜中盤まであたりで涙が出そうになります。胸がキュッとなるような、ぶち上がるような色々含まれていて、なんか音楽すきだな…と思える曲です」。
5「Romance」Dove & 堀池ゆめぁ
大阪を拠点とするシンガーソングライターDove(ダヴ)と東京の堀池ゆめぁのコラボ楽曲「Romance」。
「個人的には東西のディーヴァの共演と思っています。冬の空気をさらに澄んだものにしてくれる気がする。冬も良いなと思えます」
Le Makeup「予感」
2024年5月に発表したアルバム『予感』は、ループされるギターやピアノトラックに、南大阪での日々の生活、トラウマに向き合ったリリックをのせた内省フォーク・クラウドラップ/アヴァンフォーク集。前作『Odorata』完成後に開始した「予感」の制作の中でたどり着いたのは、久しぶりに手にしたアコースティックギターからインスパイアされたサウンド、自身を代弁するオートチューンのかかったボーカル。今までの作品のなかで最も自然にアウトプット出来たという悲しくも風通しの良い音楽だ。
Le Makeup「予感」
https://ssm.lnk.to/Yokan
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