沼の底からこんにちは。マニアな東京ショップガイド vol.2 SAKANA BOOKS | Numero TOKYO
Culture / Feature

沼の底からこんにちは。マニアな東京ショップガイド vol.2 SAKANA BOOKS

圧倒的に突き抜けたマニアが手がける、ユニークな専門店をご紹介。一癖ある店主と唯一無二の商品ラインナップは、知れば知るほど沼にはまるような魅力がある。心がホットになるお買い物体験をするべく、街へ出よう。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年12月号掲載)

 

SAKANA BOOKS

書籍

魚や海獣、水生生物の世界にどっぷり浸る

『週刊つりニュース』のオフィスビル内にある「サカナブックス」。魚にまつわる本を、多角的な切り口で揃える。魚や水生生物、海獣、魚が生息する環境、飼育、図鑑、絵本、小説、水族館、環境問題、レシピ本など子どもも大人も楽しめる。背表紙のタイトルについ目を奪われ、来店者の滞在時間は1時間超えが当たり前。資格本や教本、“魚が痛みを感じるか”を問う哲学的な本もあれば、とにかくタイトルや表紙に魚が付いている本ならばOKという懐の深いセレクト基準も魅力的。

「“魚や水生生物と共生できる未来を創造する”がコンセプト。水産資源の減少や生物多様性の保全など魚を取り巻く環境に課題が多い昨今ですが、 日本は島国で伝統的に魚食や釣りの文化がある。楽しみながら考えるきっかけになれば嬉しいですね(船津さん)」。SNSやオンラインで情報発信をするクリエイターのレアな出版物も。漫画作品や著者、水族館や飼育員とのコラボフェアや刊行記念イベントも不定期で開催している。
 

 
 

(左)水族館でイルカの飼育員をしていた吉田さんのお勧めは、トビウオを美しく捉えた本『トビウオの驚くべき世界』¥1,430/エクスナレッジ)。一種類の魚や生物をとことん探究した本も多数。(右)サカナブックスが出版レーベルとして刊行した『水族館人』(¥2,310)。水族館に関わるさまざまな人たちのインタビュー集。新しい視点の語り口が好評を呼び、目当てにお店を訪れる人も。
 


海洋生態を脅かすマイクロプラスチック問題、SDGsについてのコーナーは最も視線が集まる棚に。雑貨や水産加工品も取り扱い、問題提起にも工夫が。

 

日本全国津々浦々の水族館や施設の資料を集めたコーナー。北海道から沖縄まで順番に並んだパンフレットは壮観。行きたい場所を見比べるだけでわくわくする。

 

SAKANA BOOKS owner


船津紘秋
『週刊つりニュース』の3代目社長。SAKANA BOOKSの発案者。カワハギが好き。

吉田実樹
元イルカの飼育員。水族館で勤務した経験をもとに本の紹介やセレクト、販売を行う。

SAKANA BOOKS
住所/東京都新宿区愛住町18ー7
営業時間/12:00~17:00 木・金休み
Instagram/@sakanabooks_
URL/sakanabooks.jp

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Photos:Miyu Terasawa Text:Aika Kawada Edit:Chiho Inoue

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