アートという名の “果てしなき色” vol.6 Keeenue | Numero TOKYO
Art / Feature

アートという名の “果てしなき色” vol.6 Keeenue

私たちの見る色は、一人ひとり違う。色は光の知覚にして、個性や美しさの表れでもあるから。その極致がアートだ。内なる色彩に導かれ、色合いを深め、まだ見ぬ色を追い続ける——それはアーティストの生きる道そのもの。六人六様の“見果てぬ色”を眺めてみよう。Vol.6はKeeenue。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2024年1・2月合併号掲載)

Keeenue|キーニュ

 『ODD ONE CUT』2021年 独自の色彩感覚が光る、9色のシルクスクリーンプリント作品。
『ODD ONE CUT』2021年 独自の色彩感覚が光る、9色のシルクスクリーンプリント作品。

 『DODDODO』2023年 栃木県・那須塩原市で滞在制作。牧草を巻き上げたサイレージの表面にペイントを施した。
『DODDODO』2023年 栃木県・那須塩原市で滞在制作。牧草を巻き上げたサイレージの表面にペイントを施した。

『Be as One』2nd color ver. 2022年 VYNYLのソフビによる自身初の立体化作品。
『Be as One』2nd color ver. 2022年 VYNYLのソフビによる自身初の立体化作品。

2024年、どんな色にしたい?
『ライムグリーン』

絵画に壁画、立体と多角的に創作を手がけるKeeenue。その特徴はまず、グラフィックデザインのテクニックを生かした独自の造形。抽象的なイメージで覆われた画面の所々に、指や目など強烈なモチーフが埋め込んであって驚かされる。そしてもう一つ、天性の感覚を生かした色彩表現も見る側の心を捉える要素だ。「色は使い方によって、どこまでも可能性が広がっていくところがワクワクします。絵の具を調合したり、絶妙な色のバランスを調整しているときがとにかく楽しい」。理想の色を一つ選ぶなら「温かみのあるオレンジ」という。2024年はどんな色にしたい?「新芽のようなライムグリーン。がむしゃらだった初心に返って活動したいので」

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Text : Hiroyasu Yamauchi Edit : Keita Fukasawa

Profile

Keeenueキーニュ 1992年、神奈川県藤沢市生まれ。アーティスト名の由来は本名のKANAをカタカナ読みしたときの音の響き(ケーエーエヌエー)から。ナイキ、サッポロビールなどコラボレーションも多数。国内外での作品発表が続き、2024年は「やんばるアートフェスティバル2023-2024」(1月20日~2月25日)に参加、東京・原宿のギャラリーHARUKAITO by islandで個展も開催予定(2月16日~3月17日)。
https://keeenue.com/ja

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2024.11.28 発売

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