アートという名の “果てしなき色” vol.4 YOSHIROTTEN | Numero TOKYO
Art / Feature

アートという名の “果てしなき色” vol.4 YOSHIROTTEN

私たちの見る色は、一人ひとり違う。色は光の知覚にして、個性や美しさの表れでもあるから。その極致がアートだ。内なる色彩に導かれ、色合いを深め、まだ見ぬ色を追い続ける——それはアーティストの生きる道そのもの。六人六様の“見果てぬ色”を眺めてみよう。Vol.4はYOSHIROTTEN。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2024年1・2月合併号掲載)

YOSHIROTTEN|ヨシロットン

千葉・幕張新都心で8月に開催された音楽とアートの融合プロジェクト「MICUSRAT - Loves music and art」での一コマ。
千葉・幕張新都心で8月に開催された音楽とアートの融合プロジェクト「MICUSRAT - Loves music and art」での一コマ。

1月には渋谷MODIの大型ヴィジョンをジャックして話題に。
1月には渋谷MODIの大型ヴィジョンをジャックして話題に。

国立競技場・大型駐車場で4月に実施された大型ローンチイベント風景。
国立競技場・大型駐車場で4月に実施された大型ローンチイベント風景。

「SUN」プロジェクトのインスタレーション風景より(いずれも2023年)。

2024年、どんな色にしたい?
「光の色」

領域を横断して活動するアーティスト兼アートディレクターの代表作と目されるのが「SUN」プロジェクト。コロナ禍に1日1枚、365日制作を続けたもので、周囲の色彩を反射させた銀色の太陽のイメージが描かれている。中心に円形が浮かぶ図柄は共通だが、画面を埋める色のバリエーションはすべて異なる。環境や時節によって移ろい続ける色こそが作品の主眼の一つだ。「色は一つのメッセージや感情で、音や感触ではない伝達方法として大事な存在。創作を通してまだ見ぬ新しい色にも出合いたいです」。デジタル空間も含め、今後もあらゆる場に「SUN」を出現させる予定のYOSHIROTTEN。2024年に願う色は、“光そのものの色”だと答えてくれた。

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Text : Hiroyasu Yamauchi Edit : Keita Fukasawa

Profile

YOSHIROTTENヨシロットン 1983年生まれ。ファインアートと商業美術、デジタルと身体性など複数領域を往来するアーティストであるとともに、ラグジュアリーブランドからミュージシャンまで幅広いクライアントを持つアートディレクターとしても活動する。「SUN」プロジェクトの展開を進める一方、自身のグラフィック史を通観し、再構築する個展をギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催する(2024年2月〜3月予定)。
https://yoshirotten.com/

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JUNE 2024 N°177

2024.4.26 発売

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