ショートステイで美食とアートを満喫するなら香港へ!〈後編〉最新アートスポット | Numero TOKYO
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ショートステイで美食とアートを満喫するなら香港へ!〈後編〉最新アートスポット

アートをたっぷり見てインスピレーションを蓄えたい、旅先ではとびきりおいしいものを食べたい、でも忙しくてあまり休みが取れない……。そんなNumero読者におすすめしたい旅先は、片道5時間で行くことができ、食欲も芸術への好奇心も満たすことのできる香港! 香港の観光を知り尽くす、香港政府観光局がおすすめする、いま行くべき香港のアートスポットやグルメとは? エディターKが体験してきた。後編は最新アートスポットをレポート。

1.M+

日常とアートが溶け合う
香港でいま最も行くべきスポットはヴィジュアル・カルチャー美術館、M+(エムプラス)。現在開催中の「Madam Song:Pioneering Art and Fashion in China」では、1980〜2000年代の中国のファッションアイコン、マダム・ソングをフィーチャー(写真中段)。中国が世界から孤立していた時代に、モダンで国際的なファッションやライフスタイルを提案した彼女の審美眼とビジネスウーマンとしての手腕に脱帽。「Things, Spaces, Interactions」では過去70年にわたり、アジアや世界各地で大きな影響を与えた家具、建築、グラフィック・アート、その他のデザイン・オブジェクトの500以上の例を紹介(写真最下段)。思いもよらぬ身近なアイテムが展示されており、日常がアートと地続きであることに気づく。館は屋内と屋外が溶け合っているような構造で、周辺には公園のように気軽に散歩やストレッチで利用している人がいたり、一般にひらかれた開放的な構造になっている。アートは高尚で近寄りがたいものではなく、身近で楽しいものだと教えてくれるような、好奇心とときめきにあふれた空間だった。

M+ エムプラス
住所/West Kowloon Cultural District, 38 Museum Drive, Kowloon, Hong Kong.
営業時間/10:00-18:00 *金曜日のみ22:00まで
定休日/月
URL/www.mplus.org.hk/en/
Instagram/@mplusmuseum

Madam Song:Pioneering Art and Fashion in China
2024年4月14日まで展示中

Things, Spaces, Interactions
展示中

2.香港故宮文化博物館

豪奢でユーモラスな紫禁城の生活
M+と対をなすように同じ西九龍文化地区に誕生した香港故宮文化博物館では、明・清時代の紫禁城にあった貴重な品々を約900点展示。どっしりとした印鑑やきらびやかな金銀の時計などはもちろんだが、筆や香水瓶、洗面器やマッサージツール(小顔ローラー?!)、虎の形の枕、桃の形の壺までかわいくユーモラスなデザインの生活用品が多く見られたのがとても面白かった。また、デジタルツールをふんだんに取り入れており、タッチパネルを触ると歴史的な陶磁器のモチーフを使って自分なりの陶磁器デザインをパネル上で作ることができたり、陶磁器の質感に触れられるスポットがあったり、いつのまにか展示に夢中になってしまう仕掛けがたくさん。親子連れの来場者も多く、子どもも楽しんでいたのが印象的だった。

香港故宮文化博物館
Hong Kong Palace Museum

住所/Hong Kong Palace Museum, West Kowloon Cultural District, 8 Museum Drive, Kowloon
営業時間/月・水・木・日10:00〜18:00、金・土・祝10:00〜20:00
定休日/火曜日(祝日を除く)、旧正月1日、2日
URL/www.hkpm.org.hk/tc/home
Instagram/@hongkongpalacemuseum

3.ユットン チャイナワークス

職人技にうっとり
現在の日常に根ざす芸術として紹介してもらったのが、カオルーン・ベイの老舗陶磁器絵付け工房のユットン チャイナワークス。本当にお店があるのかどうか疑ってしまうような倉庫の一室に足を踏み入れると、所狭しと美しい絵皿の数々が積まれている。熟練の職人たちが一つ一つ筆を入れ、伝統的な絵柄を仕上げているさまにうっとり。ぜひお土産に持ち帰りたい。営業時間より早めに閉店してまうこともあるので、気になった方は気持ち早めの訪問を心がけて。チムサーチョイの書店、誠品生活内で絵付け教室も不定期開催しているそうなので、時間が合えばぜひ体験してほしい。

粤東磁廠 Yuet Tung China Works
住所/Unit 1-3, 3/F., Kowloon Bay Industrial Centre, 15 Wang Hoi Road, Kowloon Bay, Kowloon., Kowloon, Hong Kong
開店時間/月〜土 9:00-17:00
定休日/日・祝
URL/yuettungchinaworks
Instagram/@yuettungchinaworks_official

【番外編】アートを楽しみに香港に行くならキャセイパシフィックで


機内エンターテインメントが充実
香港のアートを心ゆくまで楽しむなら、キャセイパシフィックがおすすめ。東京(羽田・成田)、大阪、名古屋、福岡、札幌の5都市6空港から毎日16 便以上運行しており、思い立ったらすぐにでも飛び立つことができる。片道4〜5時間は機内エンターテインメントの「StudioCX」があればあっという間。「StudioCX」では1,000本以上の映画、1,000時間以上のTV番組、ゲーム等が厳選され日本語コンテンツも充実、音楽は定番からK-Pop、アジア系、TikTokでの話題の曲まで楽しめる。そして、アーティスティックな画像で旅先情報がスタイリッシュに紹介されているオリジナルコンテンツ「旅のインスピレーション」を訪問前後にぜひチェックを。4Kの高精細スクリーンとBOSE®︎ノイズキャンセリングヘッドフォンで楽しむことができる。スクリーンは18.5インチでタッチパネル式だが手元で操作できるモニターハンドセットも装備されており、深く座ってリラックスした状態でも簡単に扱える。航空会社格付け会社スカイトラックスのエアラインオブザイヤーで機内エンターテイメント賞を受賞している。さらにビジネスクラスなら、プライバシーが確保された個室のような空間で座席をフルフラットにすると長さ191センチになり、ゆっくりと体を休めることができる。機内ではしっかり休んで美術館巡りに備えよう。ちなみに、仕事が終わらない忙しいあなたは有料のWi-Fiサービースで機上からもインターネットにアクセスすることも可能だ。

Cathay Pacificキャセイパシフィック
HP/https://www.cathaypacific.com/cx/ja_JP.html
@cathaypacific

取材協力:香港政府観光局

Profile

金原毬子Mariko Kimbara エディター。学生時代にファッション誌編集部でのインターンや雑誌制作を経験し、編集者を志す。2017年扶桑社に入社し営業職を経て、19年『Numéro TOKYO』編集部に異動。主に人物取材やカルチャー、ライフスタイルなどの特集、本誌の新連載「開けチャクラ! バービーのモヤモヤ相談室」などを担当。音楽、ラジオ、ポッドキャストが好きで片時もヘッドフォンが手放せない。

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