注目俳優アン・ヒョソプが語る、ファンタジーロマンス時代劇『ホン・チョンギ』の魅力 | Numero TOKYO
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注目俳優アン・ヒョソプが語る、ファンタジーロマンス時代劇『ホン・チョンギ』の魅力PROMOTION

ドラマ『社内お見合い』で大ブレイクし『浪漫ドクター キム・サブ』シリーズや『いつかの君に』など主演作が次々に話題となっている人気俳優アン・ヒョソプと、『雲が描いた月明かり』のキム・ユジョンがダブル主演をつとめるファンタジーロマンス時代劇『ホン・チョンギ』のDVDが発売となる。Numero.jpではアン・ヒョソプのインタビューを公開。確かな演技力と新たな魅力を発見できる作品『ホン・チョンギ』の見どころを本人の言葉でお届けする。

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アン・ヒョソプ インタビュー
「怒りやもどかしさなどを目の演技で表現しようと努力しました」

──『ホン・チョンギ』に出演を決めた理由を教えてください。

「まずは、僕が幼い頃から見ていた作品を作られているチャン・テユ監督とお仕事ができることと、チョン・ウングォル先生の本も前から好きだったので、先生の最新作に出演できるということがとても光栄でした。そして、何よりもハ・ラムという人物に接し、ぜひ一度会ってみたかったんです。ハ・ラムという人物がどんな表現をして、どんなことを考えて生きているか、どうやって苦難を乗り越えたのかについて知りたいと思いました。時代劇というジャンルにもずっと興味があったこともあり、これらすべての理由から出演を決めました。
僕が小学生のときに見た作品を撮られていた憧れのチャン監督の作品に出演する日が来るなんて夢にも思いもしませんでした。お気に入りのドラマはそこまで多くないのですが、数少ない好きなドラマを演出された監督ということで、なおさら信じられなかったし嬉しく感じています」

──『太陽を抱く月』『トキメキ☆成均館スキャンダル』など、いずれも実写化され人気を得たチョン・ウングォルによる原作ということでプレッシャーはありませんでしたか?

「初の時代劇ということもあり、僕にとっては挑戦でした。特にハ・ラムという人物自体が、気質や感情の面でも複雑なキャラクターだったので準備すべきことも多かったです。上手くこなさなければというプレッシャーがありましたが、監督をはじめ素晴らしい共演者の方々のおかげでなんとか乗り越えられた気がします」

──最高視聴率10.4%を記録し人気を得ましたが、このドラマが多くの人に愛された理由はどこにあると思いますか?

「視聴率のことなど考えないと言えば嘘になりますが、元からそういうことを深く考えるタイプではないのであまり気にせずに撮影に臨みました。ありがたいことに、良い評価をいただけたようで、まずは感謝の気持ちをお伝えしたいです。ハ・ラムとチョンギがどうやって結ばれていくのか気になる方もいたと思いますし、何十年も目が見えなかった人物が見えるようになって、自分がこよなく愛する女性をこの目で確かめるシーンに期待していた方もいたと思います。それから厄介な魔王がいついなくなるのかと、もどかしさを感じる方など、さまざまな理由があったと思いますね」

──ハ・ラムというキャラクターのどんなところに魅力を感じましたか?

「ハ・ラムにはとても心が痛みました。彼は不慮の事故で目が見えなくなり、家族は皆殺しにされ、生涯を王室の天文官として生きます。後にホン・チョンギに出会って恋に落ちますが、その感情すら殺さなければいけない運命を持ち、何を思いながら生きてきたのだろうと感じていました。ハ・ラムはとても優しく気品のある人物ですが、心の内では復讐計画を企てる冷酷な面を併せ持つというギャップがあります。所作の一つ一つが優雅で、コムンゴ(伝統楽器で琴の一種)も上手で、目が見えなくても多才な、セリフにもありますが、人間っぽくない神秘的なキャラクターです。そういったところが魅力的だと感じました」

──本作が初の時代劇だということですが、現代劇とはどう違いましたか?

「現代劇とは基本的な口調から、使用する単語も小道具もすべて違います。時代劇というのは、ある意味、架空の世界だと思うんです。もちろん実際の歴史は存在しますが、当時の口調を聞いたことがない現代人が想像して話すんですから。特に日常生活の演技は難しく、ハ・ラムだからなおさらかもしれませんが、素の姿ではなくピシッとした気品のある演技が必要だったので現代劇より難しかったですね」

──役作りにおいて努力したことや準備したことはありましたか?

「いろんな時代劇を参考にしました。チャン・テユ監督の『根の深い木‐世宗大王の誓い‐』も見ましたし、チョン・ウングォル先生の作品も復習を兼ねて見返しました。今回は声優のトレーニングを受けたんです。時代劇は発声方法も大事ですし、ある程度基本的な発声が重要だと思ったので、ボイストレーニングスクールに登録して練習しました。現場では、監督とたくさん会話をして、どこまで時代劇の口調にするのかなど、細かい部分を調整していきました」

──人間ではない魔王というキャラクターを演じる上で難しかったことは?

「魔王役が難しいと感じたのは、CGをたくさん使うところです。撮影の時はどんなふうに映るのか分からないですから。神的な存在ですが、神がどんな行動をするか参考資料もないので、その部分に悩み、威厳や重厚感が必要だと思い、動作を大きくしないよう気を付けました。声のトーンもできるだけ気品と重みを感じられるように心がけ、何よりも表情に一番気を遣いました。魔王は長い間封印されている上、目も奪われたので怒りを感じていて当然です。その怒りやもどかしさと自分の目を取り戻したい欲望などを、目の演技で表現しようと努力しました」

「静かな性格で余計なことはあまり言わないタイプです」

──ハ・ラムとご自身とのシンクロの割合はどのくらいですか?

「半々だと思います。僕もハ・ラムのように静かな性格で余計なことはあまり言わないタイプです。それとちょっと真面目なほうなので…。そういう点が似ていると思います。ただハ・ラムのように20年もの間、復讐心を抱けるほどの忍耐力はありません。僕だったらそこまでせずに、諦めてしまうと思いますね」

──ホン・チョンギ役のキム・ユジョンさんとの共演はいかがでしたか?

「共演できてとても光栄でしたし、とても感謝しています。時代劇にもたくさん出演されているし、僕よりも経験も知識も豊富でした。また人間的にもとても真面目で気遣いのできる方だったので、たくさん話し合いながら撮影ができ学ぶ点も多かったです」

──亮明(ヤンミョン)大君イ・ユルを演じたコンミョンさん、王座を狙い魔力を手に入れようとする朱香(チュヒャン)大君イ・フを演じたクァク・シヤンさんとはどうでしょう?

「ホン・チョンギの出演陣は、みんな優しく気配り上手で良い方しかいません。特にコンミョンさんはとても明るい方で、いつもニコニコしていて温かく接してくれました。互いの演技を認めて、理解し配慮し合って。それから、シヤンさんもドラマの姿とは違い、いたずら好きな面があるんです。常に場の空気を盛り上げてくれて、とても楽しく演技ができました」

──一度はチョンギへの気持ちを諦めようとするハ・ラムですが、ヒョソプさんが同じ状況に置かれたとしたら、諦める?それとも諦めない? どちらでしょうか?

「胸は痛みますが、諦めていたと思います。実はハ・ラムを演じていて、少し自分と合わないなと思った点がそこでした。チョンギに自分の秘密を告白して、僕たちは結ばれない運命だと言いながら彼女を遠ざけます。ハ・ラムの立場からすると、長い間我慢してきて、自分のそばにいると傷つけてしまうのでそう言うしかありませんでした。それでも気持ちだけは伝えたいと彼女に話したのだと思います。でも僕だったら、相手が知ったらもっと胸を痛めるはずなので、その気持ちさえも伝えずに一人で痛みに耐えようとしたと思いますね」

──印象に残っているセリフは?

「チョンギが駕籠の中に身を潜めたとき、僕がかくまってあげるシーンがあります。するとチョン・センネが駕籠を開けてみろと脅すんです。そのとき、僕が嫌だと言い『もし駕籠を開けたら、命の保証はないぞ』というセリフを放ちます。その場面がハ・ラムの冷徹さがよく表現されているシーンではないかと思います」

──演じながら完成を楽しみにしていたシーンは?

「やはりCGが入ったシーンでしょうか。撮影の時は面白かったです。ぶら下がった状態で手を伸ばして、飛び回って…しかもいろんなポーズで。そういったシーンにCGが入ったらどんな画になるのか楽しみでしたが、完成した場面を見たら、とてもカッコいいシーンになっていましたね」

──出演シーンで一番気に入っているシーンは?

「初めてのキスシーンがとても綺麗でした。背景がすごく美しかったんです。素敵なシーンに仕上がったので記憶に残っていますね」

──本作で他に演じてみたい役柄があるとしたら誰ですか?

「僕はムヨン(ハ・ラムこと日月星の護衛武士)がとてもカッコいいと思いました。物語の後半に僕のために命を落とす場面があります。僕がハ・ラムに感情移入しすぎたからかもしれませんが、その姿に胸を打たれました。誰かのために自分の命を犠牲にするということはとてもカッコいいことだと思います。なので、ムヨンというキャラクターが好きですね」

──撮影裏話や空き時間の思い出など、印象的な撮影エピソードを教えてください。

「魔王の特殊メイクは刺青や爪、髪、血管など全身に施すので、2~3時間かかりました。さらに特殊メイクのあと、爪が取れてはいけないので8~10時間以上トイレに行けなかったことがあって…。まだ撮影の序盤で試行錯誤していた時だったので、トイレに行けずもどかしい思いをしました。さすがにちょっと泣きたくなりましたね。でもその次からは付け外しできる爪に変えてくれました。裏話と言えば、封印式の場面が二度ありますが、実は同じ日に撮影したものなんです。セットを変える時間がなかったので、同じセットを使ったんですよ」

──視聴者に注目してほしい見どころは?

「第一話を注意深く見ていただきたいです。第一話で起きる事件や事故、運命によって全体のストーリーが繋がっていきます。そういう意味でハ・ラムとホン・チョンギの運命的な愛、結ばれるしかない運命について注目して見ていただけたら、より作品を楽しめると思います。二人がどうやって困難を乗り越えて結ばれていくのか、そこが見どころです」

──ドラマ撮影がクランクアップした後にする習慣はありますか?また、どのように日常と切り替えていますか?

「一番初めにすることは、作品のことを考えないようにすることです。自分では気づかなかったのですが、意外と役から抜け出すのに時間がかかるタイプみたいです。今回休まずに連続で出演することになり、現代劇のテスト撮影に行ったのですが…まだハ・ラムの気品というか、落ち着いた雰囲気が残っていて監督から変えてみようと言われました。それ以来、意識的に考えないように心がけています」

──最後に日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。

「『ホン・チョンギ』は全スタッフ、役者たちがたくさんの努力をして作った作品です。どう映るか分かりませんが、楽しんで見てくれたらうれしいです」

『ホン・チョンギ』作品紹介

ここ数年めきめきと実力を発揮しているホットな俳優アン・ヒョソプと、子役時代から抜群の演技力で人気のキム・ユジョンとのダブル主演で話題を呼んだ、2021年公開のファンタジーロマンス時代劇『ホン・チョンギ』がついにDVDで登場。

『トキメキ☆成均館スキャンダル』『太陽を抱く月』の原作者チョン・ウングォルのベストセラー小説をもとにした本作。アン・ヒョソプが演じる赤い目を持つ美青年ハ・ラムは、昼は星を読む天文官の役人、夜は秘密組織で暗躍する謎多き人物。ヒロイン、キム・ユジュン扮する神秘的な力を持つ天才絵師ホン・チョンギとの出会いによって、架空の王朝時代を舞台に、運命の絆で結ばれた二人の数奇な愛が動き始める。

かつて死の神、魔王を封印する王の肖像画を描いた画工の娘と、封印の儀式を司った道士の息子は、封印式の日に、魔王の呪いをかけられ誕生。その娘、ホン・チョンギは生まれながらに目が見えず、人間の生死を司る生命の神、サムシン(ムン・スク)はハ・ラムをホン・チョンギの運命の相手と定める。9年後、二人は出会い、友達になるが、雨乞いの儀式で事故に遭う。サムシンはハ・ラムの中に魔王を封印し、彼は視力と家族を失う。そして、魔王の力の根源である目をホン・チョンギに託し、彼女は視力が回復する。

さらに時は経ち、19年後、ホン・チョンギは天才的な絵師となり、ハ・ラムは昼は役所で働きながら、夜は家族の復讐を水面下で目論み秘密組織で情報を集めていた。そして、ある夜、二人は再会する。

魔王の力を封印されたハ・ラムの気品漂う佇まいと妖艶さの奥には、静かに燃える復讐心があったが、チョンギの存在によって、忘れていた感情を思い出す。自身の恋心との葛藤、さらに体の中に封印されている魔王の存在との葛藤に苦悩する美しい姿に目も心も奪われること間違いなし。
さらに、コンミョン演じるラムの恋のライバル、亮明(ヤンミョン)大君や、クァク・シヤン演じる、王の座を狙い画策する、朱香(チュヒャン)大君が物語に抑揚と緊張感を添える。

明るく前向きなホン・チョンギと静かなハ・ラムの自らの危険も命も顧みず、一途な愛と運命に突き進む姿に胸が熱くなるに違いない。美しい映像美とともに酔いしれてほしい。

『ホン・チョンギ』

DVD vol.1~vol.6 好評レンタル中
DVD vol.7~vol.11 11月3日(金)レンタル開始 vol.12~vol.16 12月6日(水)レンタル開始
DVD-BOX1 2023年11月8日(水)発売 ¥15,840
DVD-BOX2 2023年12月6日(水)発売 ¥15,840
発売元・レンタル販売元:PLAN Kエンタテインメント
販売元:TCエンタテインメント
©SBS

動画配信サービスでレンタル配信中
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https://culture-pub.jp/lp/redsky/

サイン入りグッズをプレゼント!

『ホン・チョンギ』のDVD発売を記念して、Numero.jpの読者限定でアン・ヒョソプのサイン入りブローシャーとポラロイドを各1名様にプレゼント!

ブローシャーは厚手の紙で、裏面に英語、韓国語、日本語でキャラクター解説が書かれています。ポラロイドは本インタビュー取材時に撮影したものになります。ぜひふるってご応募ください!

プレゼントのご応募はこちらから

Text:Masumi Sasaki Edit:Chiho Inoue

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JUNE 2024 N°177

2024.4.26 発売

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