新アートフェア「東京現代」がこの夏、パシフィコ横浜で開催 | Numero TOKYO
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新アートフェア「東京現代」がこの夏、パシフィコ横浜で開催

アートの潮流を語る上で欠かせない最重要イベント——アートフェア。その世界的な主催元「The Art Assembly」が、横浜に白羽の矢を立てた。時は夏。日本開国を象徴する街に、現代アートの天王山がそびえ立つ。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年7・8月合併号掲載)

出展ギャラリー取り扱い作家の作品より(以下同)。Yunizar『Putri Duyung dan Ikan Merah (Mermaid & Red Fish) 』2023年 Courtesy of Gajah Gallery
出展ギャラリー取り扱い作家の作品より(以下同)。Yunizar『Putri Duyung dan Ikan Merah (Mermaid & Red Fish) 』2023年 Courtesy of Gajah Gallery

最初に断っておく。数字の話は苦手だ。でも「アート」と叫べば「バブル」とこだまが返ってきて聞こえないわけがない。2022年、世界のアート取引総額はコロナ禍以前の規模にほぼ復帰したという。日本でもイラストっぽい絵画作品が売れに売れている。やったねヤッホー! ……と目先の山に叫んでいる場合だろうか。

日本の現代アート市場は世界と隔絶したガラパゴス状態だといわれてきた。世界最大のアートフェア「アートバーゼル」のアジア開催地は香港。追随する「フリーズ」は昨年9月に韓国・ソウルへ上陸。では日本は? そう雲行きを危ぶんでいるところへ朗報が。

国内外から第一級のギャラリーが名を連ねる新アートフェアがこの夏、「パシフィコ横浜」で開催されるという。舞台は世界最大級の展示会場。観光庁も本イベントを「観光再始動事業」に採択するなど、官民挙げて歓迎の気運がみなぎっている。

宮崎啓太『Mutual Interference』2023年 Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY
宮崎啓太『Mutual Interference』2023年 Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

モリマサト『Obake House』2022年 Courtesy of NANZUKA
モリマサト『Obake House』2022年 Courtesy of NANZUKA

個人的には、本イベントの成功が回り回ってアーティストの活動を支え、新たな才能が世に出る地殻変動につながったなら素晴らしいと思う。それにはまず、世界の高みを知らなければならない。山は煮え立つマグマと押し上げる力で盛り上がる。さて、どんな絶景が見えるだろう。

Gideon Rubin『Hair Pin and Untitled』 2020年 Courtesy of Fox Jensen
Gideon Rubin『Hair Pin and Untitled』 2020年 Courtesy of Fox Jensen

会田誠『ニトログリセリンのシチュー』2012年 Courtesy of Mizuma Art Gallery
会田誠『ニトログリセリンのシチュー』2012年 Courtesy of Mizuma Art Gallery

「Tokyo Gendai」

有力ギャラリーをはじめ、新人、アジア出身作家、NFTほかデジタルメディアなどの4テーマで構成される新アートフェア。

会期/7月7日(金)〜9日(日)
会場/横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)
住所/神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
https://tokyogendai.com
※最新情報はサイトを参照のこと。

Edit & Text:Keita Fukasawa

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