“世界一”や“地球初”の体験がオンパレード。リベンジ旅はずばり、3泊5日ドバイで完全燃焼! vol.2
そろそろ海外旅行を……という気分になったら、旅先候補にドバイはいかが? 第1回では伝統から時代の最先端までアクティビティを紹介しました。ここでは今お伝えしたいドバイの“グルメ”について! 東洋と西洋の間に位置するドバイは、実は“食”のキャピタル。3泊5日で、バラエティ豊かなドバイの食文化を味わう!
目次
1. ミシュランお墨付きのグルメシティ!
2. ビブグルマンに掲載、ドバイの食文化のいわば博物館!
3. 仕掛けや小ワザ満載! 楽しませ上手なモダン・インド料理
4. オープン5年でドバイのコーヒーシーンを席巻するカフェ
5. シティガイド誌編集者がキュレート、ドバイの食の才能が一堂に
6. ヴィーガンカフェとリトリートが体験できるウェルネスの園
ミシュランお墨付きのグルメシティ!
200以上の国と地域の人が集まるドバイ。それぞれのバックボーンをもつ民族が自国の食文化を持ち寄り、まさに“食のるつぼ”です。
しかもドバイのロケーションは東洋と西洋の中間。スパイスやシルクなどの東西貿易の時代から、東洋と西洋の食文化が伝播してきました。加えて最近では世界的な潮流のヴィーガンも、ドバイに到来!
高級フレンチから日本食、ドバイの伝統的なエミラティ料理、気軽なストリートフードにヴィーガン、そしてエシカルなコーヒー文化など、多種多様の食文化が楽しめる食の殿堂なのです。
そして中東で初となる『ミシュランガイド ドバイ2022』が発刊。ドバイ版はミシュランガイドとしては36番目の都市となりますが、これは正直、もっと早く出すべきだったかも⁉
今回は、手頃に美味なる料理が楽しめる“ビブグルマン”に選ばれたレストランも2軒、チョイス。ドバイの新たな魅力であるガストロノミーを満喫しましょう。
ビブグルマンに掲載、ドバイの食文化のいわば博物館!
かつての高級住宅街でもあるアルファヒディ歴史地区の路地にある、エミラティ(ドバイの先住民)の食文化を今に伝える「アル・カイマ・ヘリテージ・レストラン」。農園でとれたばかりの新鮮な食材を使い、その美味しさはビブグルマンにも掲載されました!
レストランの入口でカンドゥーラ姿の男性から伝統的なガーワ(アラビックコーヒー)を注いでもらい、気分はすでにアラビアン。店内は天幕を張った中庭が広がり、大樹を囲むようにテーブル席が配されています。
個室ではマットを敷いた床に料理を並べます。日本でもポピュラーになってきたフムスや、ピリ辛のひよこ豆のダンゴ、ナスのディップのムタバルや、チキンやチーズのアラブ風餃子のサンブーサなど、種類豊富な前菜に、メインの前にこれだけで満足してしまいそう。
さらにミックスグリルや尾頭付きの魚を揚げたものなど、見た目も豪華なメインディッシュが続きます。〆は揚げドーナッツのルゲマート(大好物になりました!)。
ヤシの葉で編んだランチョンマットや、打楽器によるアラビア音楽の生演奏など、エミラティ料理はもちろん、このレストランではドバイの食文化をトータルに体験できます。
アル・カイマ・ヘリテージ・レストラン
住所/Al Fahidi Historical Neghbourhood, Bur Dubai, UAE
電話/+971-55-180-2080
URL/https://www.alkhayma.com/
仕掛けや小ワザ満載! 楽しませ上手なモダン・インド料理
インド料理の名店「トレシンド」の姉妹店として2016年にオープンした「カーニバル・バイ・トレシンド(Carnival by Tresind)」。インド料理の伝統を守りながら、モダンかつクリエイティブなひねりが効いています。
そして、なにより楽しい! ドライアイスやバーナーを駆使し、カクテルや料理を目の前で仕上げてくれることも、たびたび。手の平型のお皿にのったニコちゃんマークの包子など見た目がユニークな料理から、食べ方にひと工夫がある料理など、“普通”なお皿がありません。次はどんなテで楽しませてくれるのかな?と期待して、それを裏切らない仕掛けに思わず歓声を上げてしまいます。
仕上げのデザートの「ガジャク」は、色とりどりのチョコレートやアイスで描いた一枚の絵画のような一皿。食後の紅茶セレクションは、自転車で引くカートに乗ってやってきます。
アラカルトメニューを選ぶのに迷ったら、15品からなるコースメニューを(肉なしコースもあり)。ワクワクが止まらない食事になるはず!
パフォーマンスは楽しいけれど、味はどうなの?と、思うかもしれませんが、ご心配なく。きちんと美味しい! 実は、ビブグルマンに掲載された、コストパフォーマンスの高い、良質な料理をサーブするレストランなのです。
店内のデザインも、コッパーの木々がモチーフになっていたり、シェブロン模様の床だったり、華やかです。
カーニバル・バイ・トレシンド
住所/The Buildings by Daman, 312 Al Sa’ada Street, Za’abeel, DIFC, Dubai UAE
TEL/+971-4421-8665
営業時間/12:00~23:00
URL/https://carnivalbytresind.com/
オープン5年でドバイのコーヒーシーンを席巻するカフェ
倉庫街をリノベートしたカルチャー発信地のアルサーカル・アベニューにある、こだわりのカフェ、「ナイトジャー・コーヒー・ロースターズ」(Nightjar Coffee Roasters)。ドバイのコーヒー業界をより良くしようという志のもと、コーヒー好きが集まって2017年にオープン。
コーヒー豆とその生産者に対して情熱を傾け、コーヒー豆はエシカルなパートナーから取得。しばしば自ら旅して、生産者に会い、支援も行っているそう。一杯のコーヒーに思い入れもたっぷり込められています。
ナイトジャーのコーヒーは、少量生産の“マイクロ・ロット”コーヒーを輸入し、店内で職人技を駆使し焙煎しているのが特徴。そしてイマージョン&スロードリップで丁寧に淹れたコーヒーは、ドバイのコーヒー好きのハートをしっかり掴んでいるようです。イートインのみならず、コーヒー豆のみを買い求めるゲストも。
また、コーヒーのみならず、コールドリューの紅茶、コーヒーを使った気まぐれかつ斬新なモクテルなど、クリエイティブなメニューもあります。
アボカド・トーストやパンケーキなど“オールデイ・ブレイクファスト”や、肉類不使用メニュー、各種サラダなど、メニューは軽めのカフェ系。SNS映えもばっちりです。
ナイトジャー・コーヒー・ロースターズ
住所/Unit G62 Alserkal Avenue, Dubai, UAE
TEL/+971-50-365-1120
営業時間/毎日9:00~21:00
URL/https://nightjar.coffee/
シティガイド誌編集者がキュレート、ドバイの食の才能が一堂に
50年以上の歴史を持つ、国際的なシティガイド『タイムアウト』誌の編集者がその街でいちばんのレストランやバーなどをキュレートした「タイムアウト・マーケット・ドバイ(TimeOut Market Dubai)」。ドバイモールに隣接する「スーク・アル・バハール」の3階に展開しているフードコートです。
どこかストリート風の広さ約4000平方メートルのスペースに、17の飲食店に3つの大規模なバーなどが集合。タイムアウト誌が厳選した店が1カ所に集まっているので、ここに来れば今のドバイのフードシーンがわかるというもの。
伝統を守りながらモダンな解釈が新鮮なインド・フュージョン料理の「マスティ」や、サルバトーレ・フェラガモ一家のトスカーナ料理レストラン「イル・ボッロ・トスカン・ビストロ」の料理長が人気メニューを厳選した「フルビオズ」など、受賞歴を誇る名店ばかり。どれにしようか、悩むのは必至です。アジアの味が恋しくなっていたところなので、「ベトナミーズ・フーディーズ」のフォーをチョイス!
こちらキャッシュレススタイルなので、プリペイドカードか、クレジットカードなどで支払います。
さらにこのフードコートの押しポイントは、屋外テラス席! 世界一の建造物バージュ・カリファや、世界一高い噴水ショーの「ドバイ・ファウンテン」を眺める特等席です。
ドバイ・ファウンテンは18時から30分ごとに開催。まるで踊っているかのように変幻自在に動く噴水を、音と光が壮大に彩ります。使用する水量は8万3000リットル! 時間によっては噴水ショーと同時に、ひとつの建物に投影される世界最大のイルミネーション「バージュ・カリファ・ライトショー」を開催。世界一の噴水と世界最大のイルミネーション、華やかな約3分間です。しかも、無料です。
タイムアウト・マーケット
住所/3rd Floor, Souk Al Bahar, Downtown Dubai,UAE
営業時間/12:00~24:00(金~翌1:00、土10:00~翌1:00、日10:00~)
URL/https://www.timeoutmarket.com/dubai/
ヴィーガンカフェとリトリートが体験できるウェルネスの園
バランスの取れたライフスタイルのための、ヨガやウェルビーイング、植物ベースの食事を求めるゲストに向けた、ホリスティック・ウェルネスセンター「セヴァ・エクスペリエンス(SEVA Experience)」。ヨガや瞑想のためのスタジオ、カフェ、リテールショップの3本柱で展開しています。旅先ではいつものウェルネスなライフスタイルをあきらめがちですが、気軽に取り入れられる場といえそう。
セヴァとはサンスクリット語で、“コミュニティをよりよくするための無私の奉仕”という意味だそう。自分の心で考えて、誰かに何かをしてあげる。一人ひとりは弱いけれど、つながることで強くなれる、という思いが込められています。
緑に包まれた中庭のカフェでは、植物ベースのヴィーガン・メニューを用意。使う野菜は持続可能なバーティカルファーミングによって、ドバイで育てたもの。その他の食材も(できるだけ)ドバイにあるものを使用しています。グルテンや乳製品、人口食材は一切使用していません。チーズはカシューナッツで代用、塩の代わりにトマトの酸味を利用するなど、工夫がちりばめられています。
くりぬいたアボカドに角切りしたきゅうりやマンゴーを浸したアボカド・ガスパッチョや、色とりどりの野菜をライスペーパーで包んだサマーロール、デザートの盛り合わせにはフィグ(いちじく)ケーキや乳がん撲滅のためのおっぱい型のムースも。
このメニューを監修しているのは、ベネズエラ出身の女性シェフ、キキさん。アーユルヴェーダやヴィーガン・メニューについて学び、世界を旅してきた経験からいろんな郷土料理の知識をフュージョン。食材を丸ごと使った、クリエイティブなメニューを生み出しています。
セヴァ・エクスペリエンスのスタジオで行うワークショップのうち、サウンドヒーリングクラスに参加してみました。ヒマラヤのシンギングボールやゴング、クリスタルボールなどの楽器を使い、音の波長に身を任せることで、細胞レベルで平穏が得られるというもの。
まずは巨大なシンギングボールの中に入って、響きを感じます。その後、マットに横になっていると、ファシリテーターがいろんな楽器や声を使ってカラダに音を響かせます。中東で体験するウェルネス、どこかオリエンタルです。
セヴァ・エクスペリエンス
住所/Jumeirah Beach Road, 27B Street, Villa 5/1B, Jumeirah1, Dubai,UAE
TEL/+971-058-543-5888
営業時間/セヴァ・テーブル8:00~22:00、ウェルネス8:00~22:00
料金/エクスペリエンス:シングルクラスパスAED130ほか
URL/https://www.sevaexperience.com/
Photos & Text: Chieko Koseki