映画、音楽、アートまで、最新中国カルチャーを追いかけろ!【音楽編】
世界を席巻している韓国カルチャーに続いて注目したいのは、急速な変化を遂げ、勢いを増す中国のカルチャー。一歩足を踏み入れてみると、追いかけずにはいられない。今すぐ観たい中国映画、中国で話題沸騰中の音楽、日本で中国アートに出会えるギャラリーまで、最新の中国カルチャー情報をご紹介。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年1・2月合併号掲載)
MUSIC
PANDA RECORDが厳選!中国で話題沸騰中のアルバム5
中国の音楽を日本に発信するレーベル、PANDA RECORD。代表の喜多直人が、世界でもネクストブレイク確実な中国で話題のアルバムを教えてくれた。侮るなかれ、規制が厳しいと言われる中国でも、ロックは確かに響いている。
『成長日記』Hiperson
チケット入手困難! 文学的バンド
四川省成都出身の男女5人組バンド、ハイパーソン(海朋森)。3rdアルバム『成長小説』を発売して以来、ライブのチケットが入手困難になるなど中国で最も注目を集めるバンドの一つに。ボーカルのチェン・シージャンが放つ文学的な歌詞とバンドメンバーによる緻密なアンサンブルが織りなすサウンドは、アジアを超えて世界に羽ばたくに違いない。
『浪潮上岸』Orange Ocean
ブリットポップ好きは必聴
2019年に中国全土で話題を巻き起こした新鋭バンド、オレンジ・オーシャン(橘子海)のデビューアルバム。90年代のブリットポップを彷彿とさる鮮やかなサウンドが新風を刻んだ。21年に日本のバンド、ザ・フィン(The fin.)と共作でトラックを作り上げた「Made for Mermaid」をリリースするなど、世界的な活躍が期待されている。
『星際競技場』Hyper Slash
パワフルな女性のアイコン
2016年のデビュー以来、中国で絶大な人気を集めている男女4人組バンド、ハイパー・スラッシュ(超级斩)。女性ボーカルのスーン(SOON)は力強く躍動する次世代の中国女性を象徴する存在となっている。21年にリリースした最新アルバム『星際競技場』は日本のアニメやゲームから影響を受けたポップでエネルギッシュなロックサウンドが話題に。
『1999年生まれ』Huang Xingqiao
若い世代を代弁する美しき新星
ファン・シンチャオ(黄星侨)のデビューアルバム『1999年生まれ』。アイドル路線だが、自ら作詞をし、確かな歌唱力で若い世代を代弁している。21年に日中韓ガールズグループオーディション番組『Girls Planet 999』に参加し、クレヨンしんちゃんのモノマネを披露するなど三枚目の顔ものぞかせた。日本語で歌唱した「アオムシ」は必聴。
『シュッ/あれッ』Xiao Liu
フレンチポップ香る耽美な音
業界の注目度が高い若手シンガー・ソングライター、シャオリュー(小六)。学生時代は陸上選手だった彼女が2017年に発表したデビューアルバム『シュッ』と、中国のレジェンド的アーティスト、ソンドンイェ(宋冬野)が参加した20年の2ndアルバム『あれッ』を2枚組みにした日本限定版。ほのかにフレンチポップの香りが漂うアジア的な耽美サウンドは必聴。
Edit:Sayaka Ito, Mariko Kimbara Text:KITA Naoto