ファッションストーリー「変幻自在に個性を光らせて」
ユニフォームにランジェリー、モヘア編みニットなのにジャージのようなセットアップ、ツイードにレインブーツなど、これまでの常識を覆すミックスマッチのルックが多く登場した2022年秋冬コレクション。そんなルックに身を包んだ、シュールでアーティなガラス職人のストーリーをフォトグラファーのジャヴィエル・カスタンが物語る。この冬は自由気ままに変化するガラス細工のように、新たなファッションを楽しみたい。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2022年12月号掲載)
唯一無二に纏うエレガンス
60年代のパリジャンやダンサーにインスパイアされたエルメス。リーンな光沢あるレザーのドレスとラッフルがあしらわれたニットトップで、素材とシルエットの対比に魅せられたい。
決して正統派によらない フェミニニティ
ミュウミュウのテニスウェアのボウタイドレスは、大胆にV字にカッティングされて、シアー素材があしらわれたフロントトップが印象的。ピンクサテンのランジェリーショーツ&フラットシューズ、そしてルーズなソックスで既存のルールを打ち破った絶妙なバランスでミックスさせて。
大胆にプレイフルに 生きるレディ
オーソドックスなフレアが広がったブラックのレザードレス。パープルのレザーフリンジのスカートがレイヤードされるようにアタッチされ、遊び心が感じられる。新生ボッテガ・ヴェネタの息遣いを感じたい。
オールブラックが際立つ こだわりあるツイスト
バレンシアガのグローブと合体したTシャツとボクサーブリーフ、レースアップスニーカー。スポーティなシンプリシティを感じながらも、ブランドらしいこだわりとユニークネスが細部に見える。
“ボディを纏うボディ”というユニークネス
タンクトップドレスとネイル付きのパテントのグローブ、レッグウェア、そして赤いパンプスを纏った女性のボディがプリントされたユーモア溢れるドレス。リラクシングでありながらもボディラインを隠せるように計算されたロエベらしい装いを楽しんで。足元はあえてデニム素材のスニーカーでニュートラルに。
計算されたスタイルで さらなる高みを目指して
ニット素材のトップとショーツのセットアップに、ベルトとサイハイブーツを合わせたアレキサンダーワンのルック。ミニマムコンパクトでありながらも、エッジィな要素をプラスさせたモードなアクティブさをアピールして。
近未来ガールに変身して
パコラバンヌのラメニットのトップ&スカート。煌めくブラック&ライトブルーとフリルのラッフルが相まって、フューチャリスティックなプリンセススタイルを体現してくれる。
オーソドックスカラーでこそ ミックスマッチを堪能して
ディオールのあえてベージュカラーに統一された、ニットトップとアシンメトリーのプリーツスカート。スカートはライトな素材感からアスレジャーな雰囲気も醸しつつも、レースアップが施されたフロントにはレディなスピリットが感じられる。
スポーティなシンボルを 相反するグランマテイストへ
モヘアニットで編まれたトップとパンツのセットアップ。グッチとアディダスのコラボレーションで、スリーストライプがサイドにライニングされた、絶妙なコンビネーション。歴史に残るタッグをレトロ感満載の素材で取り入れて、足元にはベロア地のミュールを艶やかにオンして。
クールにドレッシングしたい ストレンジアイテム
ロエベから登場したバルーンモチーフのブラトップ。思わずくすりと笑ってしまうような遊び心はブランドならでは。一点投入するだけでスタイルの主役になってくれる。
永遠の憧れスタイルを 今年はミックスマッチで
シャネルのアイコニックなツイードセットアップにあえて、レトロなソックスとレインブーツを合わせて、スコットランドの田園風景をイメージして。AirPodsケースのネックレスも着けるだけで楽しくなるようなスピリットが感じられる。
Photos:Javier Castan Styling:Alicia Padrón Hair:Fernando Torrent at Another Artists Agency using Goldwell Makeup:Vicent Guijarro Manicurist:Pannkks Set Design:María Ona Model:Nora Svenson at Premium Models
Casting:Ikki Casting Production:Another Artists Agency Post-production: Rodrigo Quirante Retouch: The Blackroom Studio Edit & Text:Midori Oiwa Special Thanks:Sopladodevidrio.es