沖縄北部で優雅にSDGs旅!〈後編〉ツリーフル・ツリーハウスで大自然と共にステイ | Numero TOKYO
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沖縄北部で優雅にSDGs旅!〈後編〉ツリーフル・ツリーハウスで大自然と共にステイ

豊かな自然が息づく沖縄本島北部のラグジュアリーリゾートで、エコな旅を体験! 前編に続き、後編はツリーフル・ツリーハウスへ。

クロシェドレス¥12,000/CEREΛL ハット¥18,700/marihoja
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ツリーフル・ツリーハウス(以下、ツリーフル)が位置するのは、名護市源河(げんか)。名護市といっても、国道58号線から山側へ向かい、車がすれ違うのもギリギリな細い山道を走ること約30分。ほとんどの携帯電話が通じない、奥深い森の中です。目の前には源河川が流れ、涼やかな川音に包まれています。

コンセプトは自然との共存。そしてこのツリーハウスは菊川父娘の夢の結晶でもあります。

父・曉(さとる)さんの子供時代からの憧れ、「ツリーハウスを作りたい」。そして子供の頃から父に連れられ自然と親しんできた娘・万葉(まは)さんの「自然に恩返しがしたい」。2つの気持ちが結びつき、2014年にプロジェクトがスタート。

クロシェドレス¥12,000/CEREΛL ハット¥18,700/marihoja
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ツリーハウスにふさわしい、大きな木を探し求めて、源河川のほとりのアカギの木と出会った時は「これだ!」と感じたそう。とはいえ、ツリーハウスに正攻法はなく、自然環境や気候に合わせつつ、試行錯誤の繰り返し。定義を生きた木がすべてを支えるべきとし、世界にないものを造りたい、安全性を確保しながらデザイン性が高いものをと、模索しつづけ、誕生したのが木に吊るした「スパイラルツリーハウス」。



アカギの木を螺旋階段がぐるりとめぐるツリーハウスは、森の中に自然と溶け込んだよう。ベッドルームを貫く太い幹には、部屋にいながら触れることもできます(この幹を通すために、雨漏りを防ぐための苦労も)。

クロシェドレス¥12,000/CEREAL ハット¥18,700/marihoja
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デニムジャンプスーツ¥14,800/BUZZMALL
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屋上にはハンモックやクッションを用意。ここでヨガをしたり、読書をしたり、あるいはお昼寝をしたり……

ツリーハウスは木に支えてもらっているので、やはり重量は軽いに越したことはありません。たとえば、バスタブや水洗トイレは重すぎる。そこで、バスルームやキッチンは別建ての「エアロハウス」に収容し、ツリーハウスと合わせて2棟で1ユニットというスタイル。

クロシェドレス¥12,000/CEREΛL ハット¥18,700/marihoja
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このエアロハウスが、またステキです。建築家・村井正さんと、インテリアデザイナー・小市康弘さんが手掛けた空間は、快適な中で自然が肌で感じられる工夫が、随所に施されています。ベッドルーム&リビングは片側が大きな窓に面し、周囲の自然とシームレスにつながったよう。バスルームも梢の高さから川べりを見下ろします。万葉さんがセレクトした沖縄のアーティストの作品も目を楽しませてくれます。

デニムジャンプスーツ¥14,800/BUZZMALL
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現在、ツリーフルにはエアロハウス+スパイラルツリーハウス、もう1軒のツリーハウス(トロフィーツリーハウス)の計3棟。どの建物も、地上から約1.2メートル以上の高さに築かれているのが特徴です。これは、太陽光が当たるとともに、動植物が移動する上で邪魔にならないように配慮してのこと。



他にも化石燃料を使わずに、ソーラーパネルと電力温水器を使用。水は手掘りの井戸水を紫外線で殺菌して供給するなど、自然へのインパクトを最小限にとどめています。ツリーハウスはコンポストトイレ、今後はオフグリットを目指して、プロジェクトを計画中だとか。

クロシェドレス¥12,000/CEREΛL ハット¥18,700/marihoj
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水陸両用車を使って大自然をかけめぐるアドベンチャーツアー(宿泊していなくても参加OK)や、2つの滝へ訪れるトレッキング(宿泊者は無料)など、オプショナルツアーも自然が舞台。食事は木の上のデッキテラスでの焚火ディナーのオプションも。ワクワクすることが、あのテこのテで待っています。 目下、大木をくりぬいた滑り台が川へぽちゃんと下りる仕掛け付きのサウナ小屋を建設中。今後はエアロハウス+ツリーハウスを計10ユニットまで展開予定。エコな大人の秘密基地は、進化中です。

ツリーフル・ツリーハウス
住所/沖縄県名護市源河2578
URL/treeful.net/ja/

フルーツごろごろ! ラテンなフルーツパーラー

那覇から名護方面へ北上する途中で立ち寄りたいのが、2022年6月、読谷にオープンしたラテン・フルーツパーラー「ZAWAWA&CO.(ザワワ・アンド・コー)」。

メニューは沖縄初、南アルプスから海を渡った天然氷のかき氷。完熟のフルーツもりもり! そして二次発酵をパイナップルなど沖縄由来のフルーツで行った、本格的なコンブチャ。この2本柱のメニューに加え、店長のデイビッドさんの母国チリで夏に欠かせない、いわば“南米のアサイー”とでも呼びたい乾燥した桃を使うモテコンウエシージョ、略してモテージョも!

どれも提供する基準は、デイビッドさんのアレルギー体質をもつ娘さんが美味しく食べられるもの。できるかぎり沖縄産の無農薬、有機栽培、無添加な食材を使い、本質的に美味しいものを選ぶ。

店内は熱帯の植物の合間に、おしゃれなヴィンテージの家具をレイアウト。東京でマーケティングやPR、モデルを介してファッション業界にいたデイビッドさんのセンスが光る店内も、みどころです。

(左)タンクトップ ¥15,400、ハイウエストタックキュロット¥12,800/ともにBUZZMALL(右)私物
(左)タンクトップ ¥15,400、ハイウエストタックキュロット¥12,800/ともにBUZZMALL(右)私物

ZAWAWA&CO.
住所/沖縄県中頭郡読谷村長浜1818
営業時間/12:00 – 18:00(LO17:30)
URL/www.instagram.com/zawawaandco/

最強パワスポ、大石林山のスピリチュアルガイドツアー

デニムジャンプスーツ¥14,800/BUZZMALL
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沖縄本島の最北端近く、2億5000万年前の古生代に海底で形成された石灰岩が、地殻変動で地表に現れ、悠久の年月をかけて浸食された、熱帯カルスト地形「大石林山」。

森のあちこちに露出した巨岩は、いななく馬のように見えたり、ビワを奏でる弥勒菩薩に見えたり、見る者の想像力をかきたてます。なかでも4連の岩山が圧倒的な迫力の安須杜(あしむい)は、沖縄の島建ての神様・アマミキヨが最初に降り立った聖地とされています。

デニムジャンプスーツ¥14,800/BUZZMALL
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大石林山には長さ600メートルから1000メートルの4つのコースがあり、どれも30分前後。専門ガイドツアー(大人3000円/子供2000円)なら、やんばる国立公園に暮らす動植物やこの地に伝わる伝説など、より深く知ることができます。

おすすめは、通常コース以外のエリアにも分け入り、拝所にも訪れる「スピリチュアルガイドツアー」(2時間、大人4000円/子供2500円)。ツアー終了時には浄化されたように、すがすがしい気分になれるはず!

デニムジャンプスーツ¥14,800/BUZZMALL
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大石林山
住所/沖縄県国頭郡国頭村宜名真1241
TEL/0980-41-8117
URL/www.sekirinzan.com/

衣装:CEREΛL(UZUKI) 080-3848-0380 marihoja 042-383-1020 BUZZMALL 050-3647-0983

Profile

望月みちか(Michika Mochizuki)
フォトグラファーとして国内外で活動。政治財政芸能界の著名人ポートレートを主に趣味の旅や食、インテリアの撮影、雑誌広告と幅広くこなす。Instagram:@michikamoon

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中村巴美(Tomomi Nakamura)
山口県出身。現在、東京を中心にファッション・広告・CM・MV、番組、映画など、国内〜海外まで幅広くヘアメイクアップアーティストとして活動中。2020S/Sパリコレメイクで参加。Instagram:@tmm_238

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桐山マキ(Maki Kiriyama)
大阪府出身。2005年、雑誌『PINKY』の専属モデルオーディションで準グランプリを受賞し、モデルとしてデビュー。現在は、広告や雑誌を中心に活動中。私生活では保護犬活動にも力をいれている。Instagram:@maki_kiriyama

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古関千恵子(Chieko Koseki)
旅行ライター。リゾートやエコ、ダイビングなど、国内外のビーチにフォーカスして寄稿。ここ最近は国内のビーチの美しさを再発見し、全国津々浦々を探訪中。目指すは伊能忠敬!? Instagram:@chieko_koseki

Photos: Michika Mochizuki Model: Maki Kiriyama, Tomomi Nakamura Hair&makeup: Tomomi Nakamura  Text & Realization: Chieko Koseki

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