あなたの推しアート、見せてください! vol.6 ジュエリーデザイナー MIO| Numero TOKYO
Art / Feature

あなたの推しアート、見せてください! vol.6 ジュエリーデザイナー MIO

アートを所有するってどういうこと?アートを愛するクリエイターたちが見せてくれた“推しアート”から、目で楽しむだけではない、いろんな想いが見えてきた。Vol.6はジュエリーデザイナーMIOの推しアートをご紹介。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2022年6月号掲載)

自身の気持ちが反射するなくてはならない存在

Mika Tajima『Furniture art (Envigado)』2015
Mika Tajima『Furniture art (Envigado)』2015

ジュエリーデザイナーのMIOはアート好きでコレクターでもあった両親と一緒に、物心つく前から美術館を訪れアートに触れてきた。彼女の所有するアートは草間彌生杉本博司アンディ・ウォーホル、ゲルハルト・リヒター、アルベルト・ジャコメッティなど多数。中でもモノクロの作品を好む傾向にあったが、いま部屋に飾られているのはピンクのグラデーションで描かれたミカ・タジマの作品。その心境の変化について話を聞いた。

「2015年にタロウナス ギャラリーでミカ・タジマさんのこの作品を購入しました。見た瞬間、この色に一目惚れでした。当時のコレクションは、モノクロや淡い色の作品が多かったので、いままで飾ることはなかったのですが、今回の取材をきっかけに急に思い立って冒険したくなったんです。今は、アートも花も、カラフルで明るいイメージのものも楽しめるようになったのかなと思います。この作品は地図には存在するけれど誰も行くことのできない場所を想像して描かれているんです。また“作品に映り込むファンタジーは自分が作るもの”という思いも込められているそう。私自身、気分が変わった明確な理由はわからないですが、無意識に気持ちがこのアートに反射したのかもしれません。アートと人はとても近い関係にあるなといつも感じています」

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Photos:Ayako Masanaga Interview & Text:Sayaka Ito, Saki Shibata

Profile

ミオMIO ジュエリーデザイナー。2011年に「Bijou de M(ビジュードエム)」を立ち上げ、18年に「MIO HARUTAKA」をスタート。幼い頃は毎週NHKのテレビ番組『日曜美術館』を家族で見るのが日課だった。父はグラフィックデザイナーで母はジュエリーデザイナー。

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