スケートボードとアートの関係 Vol.3 BABU | Numero TOKYO
Art / Feature

スケートボードとアートの関係 Vol.3 BABU

スケボーとは単なる遊びにあらず。お仕着せのルールにNOを突きつけ、自分を表現する生き方でありアクションなのだ!その姿勢が現代アートと出合うとき、どんな眺めが広がるのか。作品表現とデッキ(板)、二つの側面から見てみよう。Vol.3はBABUにフォーカス。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年12月号掲載)

スケボーが生み出すアート表現

スケーターカルチャーに育まれたエクストリームな表現者たち


『GOHI!』(2016年)福島第一原子力発電所の隣町にあたる福島県双葉町で撮影。この町は原発事故後に全面積の96%が帰還困難区域に指定され、無人の状態が続いている。
『GOHI!』(2016年)福島第一原子力発電所の隣町にあたる福島県双葉町で撮影。この町は原発事故後に全面積の96%が帰還困難区域に指定され、無人の状態が続いている。

BABU|バブ

ストリートを駆け抜ける反骨の軌跡

人の気配が失われ、建物が崩れた街を疾走する、防護服姿のスケーターの姿──。福島第一原子力発電所のすぐ近く、帰還困難区域で撮影された映像作品だ。BABUはスケボー、グラフィティ、絵画、立体、タトゥーなど、縦横無尽な活動を繰り広げてきた伝説的存在。スケボーに乗り街中に白いラインを描く映像作品『ANACONDA』(2006年)を皮切りに、時代と鋭く感応した表現を展開してきた。汚染された市街を猛然と駆け抜ける姿が喚起するもの。ストリートで培われた反骨の軌跡から、ほろ苦い余韻が立ち薫る。

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Edit &Text : Keita Fukasawa

Profile

BABUバブ 北九州市生まれ。スケートボーダーとして知られる一方、国内外で多数のストリートアートを制作。その活動はグラフィティ、スケボーやゴミなどを用いたコラージュ、ペインティング、映像、彫刻、タトゥーなど多岐にわたる。近年は北九州のGALLERY SOAPでの展示や「Reborn- Art Festival」への参加など、現代美術のフィールドでも活躍する。
http://g-soap.jp/

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