Art / Feature
スケートボードとアートの関係 Vol.2 和田永
スケボーとは単なる遊びにあらず。お仕着せのルールにNOを突きつけ、自分を表現する生き方でありアクションなのだ!その姿勢が現代アートと出合うとき、どんな眺めが広がるのか。作品表現とデッキ(板)、二つの側面から見てみよう。Vol.2は和田永にフォーカス。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年12月号掲載)
スケボーが生み出すアート表現
スケーターカルチャーに育まれたエクストリームな表現者たち
北九州のスケーターたちによる『BARCODE- BOARDING』(2021年)のスケーティング風景と、バーコードリーダーを装着した改造デッキ。4〜5月に開催された「北九州未来創造芸術祭:ART for SDGS」の会場にて。(Photo : Mao Yamamoto)
Ei Wada|和田永
スケボー×バーコードが奏でる音
颯爽と滑るスケーターの動きとともに、スクラッチ音が鳴り響く――。床の縞模様をデッキに装着されたバーコードリーダーが読み取り、音を“滑り鳴らす”作品『BARCODE-BOARDING』。旧型のオープンリール式テープレコーダーなど電化製品を楽器化してきた和田永が、北九州のスケーターたちと試行錯誤を重ね、今年春の「北九州未来創造芸術祭:ART for SDGS」で発表した作品だ。街の見方を変えたスケボーカルチャーがメディアアートと融合。ストリートをスクラッチし、新たな音を滑り鳴らしていく。
Edit &Text : Keita Fukasawa
Profile
和田永Ei Wada
1987年、東京都生まれ。2009年に年代物のオープンリール式テープレコーダーを演奏する音楽グループ「Open Reel Ensemble」を結成し、自身の活動とともに国内外でライブや展示活動を行う。15年より役割を終えた電化製品を再生し、合奏する祭典を目指すプロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を展開する。(Photo:Mao Yamamoto)
https://eiwada.com/
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